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蟲師

Mushishi

わたくし、マンガオタクで映画オタクな一応人妻であるわけですが、そんな私の相方であるうちのダンナ様は、特にオタクではありません。しかし私がたくさん読んだり観たりする中で、ごく稀にダンナ様にも「これイイね」と言ってもらえるものもあったりします。漆原有紀氏のマンガ『蟲師』は、そんな希少な作品のひとつなのです。昨年フジで放映されたアニメ版は期待を遥かに凌駕するすんばらしい仕上がりだったのですが、大友克洋監督による実写版はいかなるものか?珍しく夫婦で鑑賞してまいりました。(アニメ版『蟲師』感想

<あらすじ>

100年前の日本には、人間でも植物でも妖怪でもない”蟲”というものが存在しており、人に取り憑いては不思議な現象を引き起こしていた。蟲によって引き起こされた現象を鎮める能力を持つ”蟲師”であるギンコ(オダギリジョー)は、ある晩雪深い山奥の庄屋で、額に蟲によるものと思われるツノの生えた少女に出会い、その原因を探ることになる。蟲師公式サイト

以下ネタバレ↓

さていきなりですが、まずは観終わったダンナの感想から。

「100点満点中・・・0点

えー

キ、キビシイですなぁー

私はそれなりにまぁまぁ楽しめたところもあったんですけどー

いったい何が彼に”0点”と言わしめたのかは、以下箇条書きで。

①ギンコという謎めいた主人公の誕生秘話とも言える大変重要なぬいさんとのエピソードを、 原作とは似て非なるホラーなエピソードに書きかえてしまったこと。

②虹朗さんにだって橋大工だったお父さんとのいろいろがあったのに、淡幽さんちでのゴタゴタにおける単なるパシリになってしまっていたこと。

③「だから俺は淡幽に○○と言えないんだ」などと、ギンコに一番言わせてはいけないセリフを言わせてしまったこと。私もこれには目がまんまるになりました。

ダンナの怒りは留まるところを知らず、ダメ出しポイントを挙げ始めたらキリがありません。私もそれにいちいち同意するばかり。ではなぜ私は「そこそこ楽しめた」のに、ダンナは「100点満点中、-5点」(←減ってる)だったのか。そこには監督・大本克洋に対する、尊敬の念があるかないかが作用しているんではないかと思われます。

大友克洋という人物が、日本のマンガ界アニメ界の一時代を築いたお方のひとりであることは間違いありません。多くのマンガ家が彼の描く緻密過ぎる絵の真似をしたであろうし、『AKIRA』という革新的なマンガ及びアニメーションが世界中の人に今も支持されていることも事実。最近の彼のお仕事がなんとなく微妙な印象であろうとも、私の中の大友さんに対する尊敬の念は、そう簡単に揺らぐことはないのです。

それにアニメ畑のクリエイターの方が実写に取り組むと、「なんじゃこりゃ?」という作品になっちゃうパターンってよくあるじゃないですか。そういう作品に免疫があり、大友さんに対する愛がある私には許せたけれど、私よりも『蟲師』が好きで大友さんのことなどどうでもいいダンナにとっては、とんでもなく悪意を感じる作品だったみたいなのです。

随分とホラーテイストな『蟲師』ではありましたけど、ファンタジーな原作の実写への置き換え方や映像表現などにおいてはなんとか成功していると思います。しかし大友さん、脚本がよくないよ。大友さんなりの解釈なのかもしれませんが、はっきり言ってちょっとビックリしてしまう程のデリカシーの無さでもって原作の素晴らしいところを台無しにしてしまっています。そらぁアニメの時は絶賛していた漆原さんも沈黙するハズだわ。誰か途中で軌道修正してくれる人はいなかったのでしょうか。それとオダジョーに被らせるギンコヅラ、もうちょっとオサレっぽいカットにはできなかったの?ウェンツ鬼太郎にしか見えません。

あ、気が付いたら、ダンナに負けじとケチつけちゃってた。ごめんね、大友さん。『蟲師』というタイトルではあるけれど、漆原さんの『蟲師』とは全く別物であると考えればなんとかイケるかな?でも蟲師ワールドお初の方にとってもキビしそうだし・・・。うーん、フォローするのも難しいです。

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コメント

うーん、-5点とは凄い・・・

この映画、原作ファンからはかなりバッシングを受けているみたいですが、そもそもハリウッドでも無理でしょうあの世界の実写化は(>_<)。

私も原作ファンなので、これはちょっと・・・。

しかしここまで酷いのならDVDになったときに観てみたい気もしますね(^_^;)。

kenkoさんの必至のフォローがいちばんズンをきました^_^;。

投稿: コン猿君 | 2007年4月 1日 (日) 21時13分

コン猿君様

すごいでしょ、-5点(笑)
事前に世の中の酷評をちらほら聞いていた私はわりと心構えができていたんですけど、
ダンナの方はけっこう無防備な状態で臨んでしまったみたいでねぇ・・・
残念ながら、原作ファンのバッシングを受けてもしかたないと思います。

私のフォローがいちばんズンときちゃいました?あいたたた・・・
一体何がそんなにイケなかったのかは原作ファンには一目瞭然なので、
DVDが出たらぜひコン猿君さんもご覧になって納得して下さい(笑)

投稿: kenko | 2007年4月 1日 (日) 22時48分

オレっちはまだ観てないけど、ダンナさんの評価はなんともまあ、偉そうに(笑)
原作と全く違う映像表現であっても許せる映画ってのもあるわけで、興味はあります。
ちなみに、オレっちが評価するゼロ点映画は「キャシャーン」です。

投稿: ダジャる | 2007年4月 1日 (日) 23時46分

ダジャる様

>ダンナさんの評価はなんともまあ、偉そうに

ギャハハ!
そーでしょー、私もビックリしました(笑)
でもまー原作を愛しているからこその酷評ってコトで、許してやってくださいまし。
原作ファンの90%は口あんぐりな作品だと思いますが、
逆にここまで予測不可能なアレンジを施した大友さんという人は
やはり只者ではないと言えなくもない・・・??

『キャシャーン』かぁ。
私アレに関しては元々のアニメに思い入れがないせいか
意外とOKでした。最後のお説教がちょっとクドかったけど。

投稿: kenko | 2007年4月 2日 (月) 00時48分

こんばんわ。
いやあ、原作を知っているからこそのダンナ様の的確なご意見、参考になります(苦笑)。

私は原作の方もかなり掴みにくい世界観を醸しだしているなあという印象を受けたのですが、これが映像になったら、さらに分かりにくい感じになってましたね(泣)。

記者会見で、オダギリさん自身が「この作品のどこがいいのか分からない」と監督の目の前で言った意味がよく分かりました・・・。

投稿: 睦月 | 2007年4月 3日 (火) 21時43分

睦月様

こんにちは!

原作とアニメの世界観に魅了されている人ほど
この映画の突拍子もないアレンジは受け入れ難いものがあるみたいですね。
そういう私も唖然とはしましたが、ダンナがあまりにもケチョンケチョンに言うものだから必死で
「いやでも大友さんは・・・大友さんなりに頑張ったんだよきっと・・・!!」
と反論してみたものの、どこをどう頑張ったのか
納得のいく説明をすることはできませんでした(笑)

オダジョー、記者会見でそんな発言を?!
そりゃあ一同のけぞってしまいますね~
しかし普通は思ってても言わないことを正直に言っちゃう彼、けっこう好きです。

投稿: kenko | 2007年4月 4日 (水) 12時21分

kenkoさん、TBありがとうございましたm(__)m

不思議な感覚の映画でした~
最近、gooの具合が悪いようでなかなかTBが反映されません。調査を依頼しているのですが返答がないままです。特に『ホリデイ』は全くダメなようです><
というわけでURL置いていきますm(__)m
http://blog.goo.ne.jp/cyaz/e/07d6879f785ad763817422ee29ca988d

投稿: cyaz | 2007年4月 9日 (月) 17時48分

cyaz様

不思議な感覚の映画・・・でしたよね。
原作未読の方の感想を読ませて頂いていると、
意外にも原作の雰囲気がちゃんと伝わったりもしているようで
そこはやはり大友さんの手腕かも・・・と思ったりしています(笑)

goo不調なのですか。ココログもしょっちゅうTB不調になります~困ったもんですね。
URLを置いていって下さり、ありがとうございます。

投稿: kenko | 2007年4月 9日 (月) 20時05分

kenkoさん、こんばんは!

原作は未だ読んでいないのですが雰囲気は知っていたので、大友監督が撮ると聞いて意外な感じがしたのを覚えています。
映像はもうちょっと凝ったつくりにするかと思ったらけっこうあっさりしていて。
俳優さんとか風景とかに遠慮しちゃったのでしょうか。
大友監督はもっと人工的な世界観の方があっているのかもですね。

テンプレート、久しぶりに変えてみました。
シンプルなデザインが好きなんですよねー。

投稿: はらやん | 2007年4月22日 (日) 21時13分

はらやん様

はらやんさん、コメントありがとうございます。

そういや原作3巻の帯に大友さんのメッセージが寄せられていたことがあり、
その時も意外だな・・・と思いました。
大友さんはやはりこうなんていうか、
ドカーン!ズガーン!グワシャッ!・・・みたいなのが(意味不明)
向いているのかもしれませんね(笑)

はらやんさんの新しいテンプレート好きです♪
シンプルで見易くてカワイイですよ~

投稿: kenko | 2007年4月23日 (月) 01時09分

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