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2007年5月

スモーキン・エース/暗殺者がいっぱい

Smokinaces

こういういかにもスタイリッシュな顔をしたバカそうな(褒めてます)映画って大好き。クセのある登場人物たちがとことんムチャしてくれてればそれでいい・・・はずなのに。ド派手アクションにスッキリ爽快!・・・とは言い難い、中途半端なモヤモヤ感、残っちゃいましたー

<あらすじ>

マフィアのボス・スパラッザの邸宅を見張っていたFBI捜査官のメスナー(ライアン・レイノルズ)とカラザーズ(レイ・リオッタ)は、スパラッザがイズラエル(ジェレミー・ピヴェン)という男の心臓に100万ドルの賞金をかけ、スウェーデン人の殺し屋を雇うという情報を手に入れる。バディ”エース”イズラエルは人気マジシャンでありながらギャングまがいの振る舞いをして裏社会に混乱をもたらし、スパラッザの怒りを買った男だった。エースの賞金の噂は瞬く間に広がり、世界中から100万ドルを狙う殺し屋が集まってきた。FBIはエースからスパラッザの犯罪に関する証言を得るため、またエースの弁護士に雇われた保釈保証人デュブリー(ベン・アフレック)らはエースを保護するため、それぞれエースのいるコモ湖のホテルに向かう。スモーキン・エース/暗殺者がいっぱい公式サイト

以下ネタバレ↓

これは観る前に、ある程度の人物相関図を頭に入れておいた方が良かったのかも。この不親切さはわざとだろうとは思うんだけど、ただでさえ人間関係複雑なのにしょっぱなから展開早過ぎなんだもん。名前と顔が一致しない。海のものか山のものかも分からない。「集中!集中するのだ私!字幕を頭にたたきこみ、登場人物たちがそれぞれ何をどうしたいのかできうる限り把握するのだ!」と、必死で自分にエール送りましたがな。でもそれも早々に断念して・・・、というかドンくさい私には結局ついて行けなくて、殺し屋たちのおバカっぷりをただただ堪能する方向へ行っちゃいましたけど。結果としてはそれでOKだったのかしら?

レイ・リオッタやアンディ・ガルシアといった渋めの俳優さんてんこもりだったりとか、暗殺者と呼ぶにはあまりにも仕事が雑で派手過ぎる殺し屋たちのほとんどマンガみたいなキャラクターとか、私の中の”どうでもいいハリウッド俳優ランキング”上位に常に食い込んでいるベン・アフレックが、どうでもいいイメージを払拭する間もなくあっさりご臨終してしまったりとか、見所はたくさんありました。特に変人奇人ぞろいの殺し屋連中の行動や発言には笑わされること必至。

銃弾と血しぶきが飛び交う過激なアクションシーンにもそこそこ興奮させていただいたんですけど、たぶんその後のしんみりした展開に乗り切れなかったのが一番のモヤモヤの原因かも。バカ路線のままぶっちぎってくれれば良かったものを、最後の最後になって急にしんみりされても今更どうしていいのか分からないし、意外な結末も「ふーん、そうだったんだ・・・」みたいな受け止め方しかできなくて・・・。カラテキッドのトレモア兄弟にも負けない異様な迫力とかサイコーでしたけどね。

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ザ・シューター/極大射程

Shooter

久々に当たった試写会は、どうしても観たいってわけでもないけどマーク・ウォールバーグ主演だしなぁ・・・程度の気持ちで応募していたもの。期待値かなり低めだったのですが、いやこれ思ってた以上におもしろかったっす。たまにはこういうドッカンドッカン爆発してスカッ!みたいなのもいいもんですね。

<あらすじ>

海兵隊のスナイパー、ボブ・リー・スワガー(マーク・ウォールバーグ)は任務遂行中に仲間に置き去りにされ、相棒のドニーを失ってしまう。3年後、一線を退き山小屋で愛犬と暮らしていたスワガーの元にジョンソン大佐(ダニー・グローヴァー)が訪れ、大統領暗殺を阻止する手助けをしてほしいと彼に依頼する。ザ・シューター/極大射程公式サイト

主演のマーク・ウォールバーグとダニー・グローヴァー以外は目立った俳優さんは見受けられない本作。そのマークとダニーじぃすらいいかげん地味ですが。原作はかなり評判のよいベストセラー小説らしいけどもちろん未読、予告篇から受けるイメージはなんかベタなハリウッドアクション映画?といった感じ。とにかくとことん食指が動かなくって、実は最初の方もちょっとだけ眠かったんですけど、マークが逃げまくるあたりから気がついたらすっかり目はギンギンに。

ボブ・リー・スワガーはその筋では屈指の特A級スナイパーですが、すんごい遠くから標的を見事撃ち抜く以外にも、軍隊で習った特技をたくさん持っています。尽くしてきたお国にだまされて(ここちょっとマヌケ)命からがらのスワガーが繰り広げるサバイバルは、「へぇ~そんなモノでそんなことができちゃうんだぁ~」と、一般庶民ならついへぇ~ボタンを連打してしまうような工夫がいっぱいでおもしろい。ものすごく強靭な肉体、全く迷いを感じさせない迅速な行動力、どんな状況に陥っても冷静沈着であり続けるまるでマシンのような主人公ボブ・リー・スワガーに、何考えてんだかなんとなく分かりづらいマーク・ウォールバーグって結構ハマリ役だったんじゃないかなと思いました。

スワガーの事件に巻き込まれるFBI捜査官メンフィスが、FBIの中ではちょっと落ちこぼれっぽいのも妙に新鮮でした。だって映画の中に出てくるFBIの人って大概いかにもエリートな人ばっかなんだもん。それにひきかえメンフィスっていかにも普通のお兄ちゃんで、FBIにかかってくる電話とかすごいダルそうに取ってたりするのが可笑しかった。事件に関する疑問点を一人で追求していくあたりは「おっ、こいつ意外にデキるのか?」と思わせといて、なんだかんだで結局スワガーのパシリみたいになってるし。ははは。

黒幕がねー、これまたちょっと珍しいくらいにベタベタに真っ黒な憎たらしいヤツで。でもあれが映画的ってわけでもなくて、実際この世の中ああいう輩に牛耳られてるんだろうけど。「銃ではたおせない相手もいる」っていうセリフには、ちょっとハッとさせられました。

アクションシーンはとにかくドッカンドッカン爆発しまくり、派手に人死にまくりで戦争映画さながら・・・てゆーかこれはもうほとんど戦争。雪山のシーンはスナイパー映画の本領発揮でなかなか見応えありました。真っ白な雪原を見渡してもどこにも誰もいないのに、確実に狙われて殺されるってすんごい恐怖!不気味!スナイパーに狙われるような立場にだけはなりたくないもんです。ありえないけど。

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ラブソングができるまで

Musicandlyrics

80年代の懐かしヒットソングばかりを集めた『ベストヒット80's』みたいなCDのラインナップを見て、「なにこれ全然懐かしくないじゃん、こんなん流行ったのつい最近じゃんー」というツッコミを入れてしまう自分に、月日の流れを感じるようになってはや幾年・・・

<あらすじ>

アレックス(ヒュー・グラント)は80年代に人気を博したバンド”PoP”の元ボーカルだが、現在ではすっかり過去の人となっていた。ある日若者に絶大な人気を誇るカリスマ歌姫コーラ(ヘイリー・ベネット)から、新曲を提供してほしいという依頼を受けるが、すっかり曲作りから遠のいていたうえ作詞が苦手なアレックスは悪戦苦闘。そんなおり、自宅の観葉植物の世話役として来てきたソフィー(ドリュー・バリモア)の口ずさむフレーズに彼女の才能を直感したアレックスは渋るソフィーを説得、二人で曲を作り始めるのだが・・・ラブソングができるまで公式サイト

ヒュー・グラントのださださソング&ダンスがものすごいことになっているとはうすうす聞いていたけれど・・・これは予想をはるかに上回る素晴らしいダサさ。それもしょっぱなからあんなにタップリと見せて頂けるとは思いもよらず大満足でした。コマ送りになるヒューさまってばサイコー♪

80年代ポップスのプロモーションビデオをかなり研究しているなと思ったんですけど、自分的には「カルチャークラブとデュランデュランを足して2で割ったような」という印象。と言いつつどちらのバンドにも大して詳しくないので、youtubeで双方の当時の動画をいろいろチェックしてみたところ、デュランデュランの「planet earth」という曲があまりに劇中のヒューさまを連想させてツボにハマってしまいました。

こんなの → http://www.youtube.com/watch?v=-recskrzunI&mode=related&search=

ちょっと違うかしら?

ラブコメ映画ではすっかりお馴染み・・・というか、最近はラブコメでしかお目にかからないヒュー・グラント&ドリュー・バリモア。好感度バツグンの二人が競演することにより、さらに好感度、さわやか度がグーンとUPしている感じです。なんというか、年は離れているけど似た者同士なカップルで、お互いボケっぱなしで突っ込む人がいないのが妙に可笑しかった。

ドリュー・バリモアって子役時代の愛らしくてピュアな雰囲気を今も保っている稀有な女優さんだなと思うのですが(それなりに荒れた時代もあったみたいだけど)、今回の彼女はいつにも増してとびきりキュートだったなぁ。ピープル誌の「世界で最も美しい100人」のトップに選ばれたというのもなんとなく納得。笑顔キラッキラだもん。

それと個人的にはカリスマ歌姫コーラちゃんを演じた女優さんもかなり気になります。スレンダーボディにエキゾチックなベビーフェイスがなかなか個性的でかわいかった。わがままヤングセレブかと思いきや意外といい人だったりする役柄も良かったし。コーラちゃんの「釈迦エクスタシー」(タイトル忘れた)みたいな曲も、なにげにPoPといい勝負で笑っちゃいました。

無難な印象のラブコメなんだけど、そういうの結構好きなので充分楽しめました。なんかツライこととかあったとき、とりあえずPoPのあの曲を思い出せば・・・元気、取り戻せそうな気がします。

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家ニャンコ探訪

管理人kenkoの友人・はなちゃん宅で悠々自適に暮らす、うめちゃん(オス5さい)に久しぶりにお会いしました。

おっじゃまっしまーす!うぃっす、うめちん久しぶり~

Cat ・・・・・・・・・・・

あ、間違えた。うめちんはこっちだった。久しぶり~うめちん~

Ume1 ムニャムニャ・・・おいでやす

いつものことながらリラックスしているね、うめちん。元気だった?

Ume2_1 がっはっはっはっは

Ume3_2 いっひっひっひっひ

なんか寝起きのわりにはテンション高いね、うめちん。でもお元気そうでなによりです。

Ume4_1 おまえもなー

うめちゃんは、飼い主であるはなちゃん夫妻にとても大事にされている家ニャンコちゃんです。毛並みはいつも手入れが行き届いていて真っ白フカフカ、どんなお客さんが来ても全く動じない気品あるたたずまい、大変しなやかなそのお姿を見るにつけ、「これが・・・これが本当のネコというものか」と、うちの毛並みボサボサで人見知りでドンくさいのを見慣れた私は毎度うーむと唸るのでありました。

とりあえず・・・どんなに悲しい声で鳴かれたとしても、もっとマメにお風呂に入れてあげなきゃ・・・。しっかり者のはなちゃん、またいろいろ勉強させてくださいー

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ロッキー・ザ・ファイナル

Rockybalboa

ロッキーシリーズには正直そんなに思い入れはありません。子供の頃よくテレビの洋画劇場でやっていたけれど、恥ずかしながら一作たりともマトモに観たことがなくて。自分的にはスタローンって、実はロッキーよりもランボーだったりします。なぜにゃらば!どつきあうよりも、ブッぱなす方が燃えるから。そんなロッキーレベルの低い私ですが、果敢にも全く予習もせず臨んでみました。

<あらすじ>

かつて二度の世界チャンピオンに輝いたボクシング界のヒーロー、ロッキー・バルボア(シルヴェスター・スタローン)は、今では現役を引退し、妻エイドリアンにも先立たれ、地元フィラデルフィアでイタリアン・レストランを営んでいた。一人息子ロバート(マイロ・ヴィンティミリア)との関係もうまくいかない中、ある日ロッキーは現役復帰することを決意し、無敵のヘビー級チャンピオン、ディクソン(アントニオ・ターヴァー)とのエキシビジョンマッチに挑むことに。ロッキー・ザ・ファイナル公式サイト

いきなりですがこれ~むちゃくちゃ感動してしまいましたがな。終盤のあまりにも熱すぎる漢と漢の闘いの最中、なぜに私は今この平日の観客もマバラな薄暗いシネコンの座席に座っているのかと。なぜに大歓声の中に混じって拳を振り上げ「ロッキー!!ロッキー!!」と絶叫していないのかと、悔しい思いでいっぱいでした。(←さすがにそれは無理)

ロッキーほぼ初体験な私ですらこんななのに、往年のロッキーファンの方々にとってはこれは格別な逸品なんではなかろうか。前作までの大体のあらすじを知ってはいるものの、ちゃんと予習してればニヤリとできるようなシーンが結構あるんだろうなーと思いつつ観たので、その点はちょっと反省しました。今から観たんじゃもう遅いでしょうか?

ボクサーとしてのピークをとっくに過ぎ、過去の栄光を繰り返し客に語りながらイタリアンレストランを営むロッキー・バルボア。今は亡き最愛の妻エイドリアーーンのことは忘れられないし、偉大な世界チャンピオンである父親の存在を受け止めきれないたった一人の息子はなんだか冷たいけれど、老兵と呼んでも違和感のない現在の彼は、今でも充分皆に愛されているしけして不幸ではありません。てゆーかロッキーって勝手に硬派なイメージがあったのですが、結構おちゃめさんなナイスキャラなんですね。世の中の流れに乗れず孤独な人生を歩む人々を、本当に強い男だけが持つ優しさで包み込むロッキー。ちょっと惚れちゃいました。

現在の自分の居場所に安住するかに見えたロッキーでしたが、実は彼の中にはまだボクサーとして吐き出すべき情熱がくすぶっていたのです。お年がお年なので、蝶のようには舞えないし蜂のようにも刺せないけれど、脳髄揺さぶり系の重ーいパンチを若造にくらわすべくトレーニングを積み始めるあたりから、観てるこっちのモチベーションもどんどんどんどん上がっていきます。例のBGMも流れるし~

そしてクライマックス~!!しつこいようですが燃えに燃えました。「おんどれホンモノの漢たたきこんだれやゴルァッ」・・・ってな感じで、私の中の仁義なき広島っ子が危うく目覚めてしまいそうでした。いやそんな人格存在しないにしろ、ホント良かったよ~二人ともよくやった!!イイモノ観させていただきました~

「ロッキーよりもランボー」だったくせに、あっさりロッキー・バルボアのトリコになってしまった私・・・とか言ってたらぬわんと!!やるんですねぇ、『ランボー4』!!楽しみにしてるけどスタローンさま、頑張りすぎて真っ白に燃え尽きちゃったりしないでね。

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臨死!!江古田ちゃん

Ekoda1 Ekoda2

『バベル』の記事の上に江古田ちゃんを配置することに、若干の戸惑いがなくはないですがたぶん気のせい。

近ごろ映画の感想ばかりUPしておりましたが、もちろんマンガだって読んでおるのです。

本日ご紹介しますのは、既にあっちこっちで評判を呼んでいるっぽいこちらの作品。

『臨死!!江古田ちゃん』は・・・

江古田ちゃんは、愛とせいかつに追われる24さい。東京都練馬区江古田駅近りんに住んでいるので、そう呼ばれています。独身、フリーター、一人暮らし、自宅ではなぜか全裸な江古田ちゃんの、めくるめく真実を綴る、超絶4コママンガ!!

・・・そんな感じの、瀧波ユカリ氏デビュー作。月刊アフタヌーンにて絶賛連載中です♪

たまーに読むアフタヌーン誌でも、ひときわ異彩を放っている『臨死!!江古田ちゃん』は、つい最近第2巻が発売されたばかり。

その帯にはなぜか、愛の魔術師・叶恭子先生の「このマンガにはキレイ事はひとつもない!」というお言葉が、他社から出版されている恭子さまの新著『LOVE&SEX』の宣伝も兼ねて寄せられています(笑)

それって・・・・・・世に知られた恭子さまの「自宅では全裸」というライフスタイルが、江古田ちゃんとカブってるから・・・ってだけの人選だよね?

まーそれはさておき。江古田ちゃんは、様々なお仕事を昼夜問わずとても意欲的にこなす女の子です。テレフォンオペレーター、フィリピンパブ(日本人だけど)、ヌードモデル、トップレスショークラブなどなど・・・体を張ったお仕事がわりと多めですが、個人的にはヌードモデルをする江古田ちゃんが一番好き♪

寂しがり屋な江古田ちゃんはパートナーを探すことにも余念がなく、今日も出会いがしらの異性、いきつけの異性としとねを共に。

このマンガ、男性が読むと「オンナってこえー」ってことになるのかもしれませんが、女子からすると「うんうん、オンナってこんなんですわー」って感じ。なんて言うと人格疑われそうな内容ではありますが。江古田ちゃんと友人Mによる真実の人間ウォッチングとか、男子にいかにもモテそうなタイプの女の子のことを”猛禽ちゃん”と呼ぶネーミングセンスとかステキ過ぎですもん。時々笑いに走らずマジオチで終わるパターンもあり、夜の蝶として働くいたいけなフィリピーナたちの現状に、深く考え込んでしまったりとかもします。

これ個人的には傑作だと思ってます。オススメ♪

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バベル

Babel

日本人俳優の出演、アカデミーレース、菊地凛子さんの女優っぷり、パカパカ問題などなど、何かと話題の『バベル』。結構前に観てみたものの、正直自分の中で全然整理できなくて、感想書くのを後回しにしてしまってました。しかしいつまでも悩んでいても記憶は薄れてゆくばかり・・・いいかげん書くべし。

<あらすじ>

モロッコの羊飼いアブドゥラ(ムスタファ・ラシディ)は友人からライフルを買い、それをジャッカルを追い払う為として二人の息子に与えた。ある日彼らは遊び半分で観光バスに向かって引き金を引き、そこに乗っていたアメリカ人女性、スーザン(ケイト・ブランシェット)を運悪く撃ち抜いてしまう。スーザンとリチャード(ブラッド・ピット)は冷え切った夫婦関係を修復するため、子供達を置いて二人だけで旅行に来ていたのだった。夫妻の留守を預かる乳母のアメリア(アドリアナ・バラーザ)は、彼らが予定通りに帰国しないため、息子の結婚式に出席するべく子供達を連れて故郷のメキシコに向かう。一方日本では、女子高生になる聾唖の少女チエコ(菊地凛子)が、母を失い父と理解し合えず、孤独に苛まれていた。バベル公式サイト

旧約聖書に登場するバベルの塔のお話をモチーフにしているということですが、現代のバベルの民を分かつのは言語だけではなく、文化の違いであったり貧富の差であったり、事態はさらに複雑で深刻です。神様の逆鱗に触れてからというもの、人々は混乱しっぱなしで反省するヒマもなかったのでしょうか。現代のバベルの塔とも言える無数に立てられた高層ビル群は、人間が重ねてきた罪の多さを表しているような気さえしてきて、なんかもう取り返しがつかないじゃん、神様にも見放されてるんじゃないの・・・って思えてなんだかやりきれない気持ちになってしまいました。

モロッコ、東京、アメリカ、メキシコという4つの国で起こる出来事を繋ぐのは、一丁の銃。この子供でも簡単に人の命を奪えてしまう道具を造ってしまったことが、この物語における現代人の最大の罪。悪気はなくともついうっかり愚かな行為に至ってしまう人間という生き物に、どんな理由があろうとも銃なんて持たしちゃダメなのだ。それなのに、無責任な大人たちは何も知らない子供たちに銃を与え、罪を引き継ぎます。そしてそれが間違いであったことに気付くのは、いつだって悲劇が起こってしまった後なのです。

アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ監督(舌かみそう)について。てんでバラバラのお話、劇中の経過時間も時々前後するのに、ダレることも混乱することもなく上手にまとめているなと思いました。子供たちの行く末に胸を痛めながらも、飽きずに観ることができました。

菊地凛子さんについて。名立たるハリウッド俳優の中もっとも印象的だったのは、チエコの相手の心を射抜くような力強い瞳でありました。誰よりも人との繋がりを求めてやまない彼女のイラ立ちを演じ切った凛子さんの肝の据わった女優っぷり、天晴れです。

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ラストキング・オブ・スコットランド

Thelastkingofscotland

コワイ~。アミン、コワイよ~。やたらめったらデカい声で威圧する人って苦手です・・・

<あらすじ>

医者である父親の期待通り、スコットランドの医学校を卒業したニコラス・ギャリガン(ジェームス・マカヴォイ)。親のいいなりである自分にイラ立つ本音を抱え、ニコラスはウガンダのムガンボ村にある診療所へ。ウガンダは軍事クーデターによってイディ・アミン(フォレスト・ウィテカー)が新大統領になったばかりだった。ある日、ケガをしたアミンを偶然助けたニコラスはアミンに気に入られ、大統領の主治医として抜擢される。ラストキング・オブ・スコットランド公式サイト

フォレスト・ウィテカーと言えば、私にとっては『グッドモーニング,ベトナム』や『クライング・ゲーム』の朴訥な青年のイメージ。『パニック・ルーム』では一応悪役だったけど、どうにもこうにもその優しげなビジュアルのおかげで悪人には見えなかったりしたもんですが、今回のアミン大統領役はむちゃくちゃ悪い人に見えました。悪い人っていうか、狂っている人・・・だけど。そういや彼によく似た鶴瓶師匠も、最近では善人顔を逆利用した悪役とかやってるもんね。全くカンケーないけどね。

やたらとデカい声でしゃべるアミンの顔アップばかりが映し出されることによって、なぜだかものすごーく、恐怖感を煽られました。何がお気に召すやら癇に障るやら予測不可能のイディ・アミン。独裁者というのは総じて人間不信になっちゃうものなのかもしれませんが、彼にとっての裏切り者に対するそこまでやんなくても・・・という残忍な仕打ちの数々は、正直SAWシリーズなんかよりよっぽど見ちゃいられなかった。

イディ・アミンがいかに常軌を逸した人物だったかはいやというほど見せつけられるのですが、彼がなぜあんなにもスコットランドには好意的なのかとか、彼が大統領に選ばれてしまった背景には何があるのかとか、そこら辺を理解するにはちょっとした知識と想像力を要します。だってそもそもウガンダがイギリス領だったことすら、知りませんでしたからねー。映画を観た後にネットでにわか勉強・・・最近そんなんばっかですわ。

アミンはニコラスに話していた通り貧しい家に生まれ、子供の頃からイギリス人に虐げられて育ったことが、彼の内なる憎しみや残虐性を増徴させたのでしょうか。なんにせよ、彼の犯した罪は到底理解できるものではありません。

てゆーかニコラス・ギャリガン、ヤツもイケナイと思う。人妻に対してあまりにも手が早過ぎ。話を余計にややこしくしています。しかしニコラスの「あなたは子供だ。だからこそ恐ろしい」というセリフには妙に納得でした。

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クィーン

Thequeen

冒頭、肖像画のモデルになるクィーンの視線にいきなりノックアウト。蛇に睨まれたカエルのように固まっちゃいます・・・。ヘレン・ミレンのパーフェクトな演技に拍手。

<あらすじ>

チャールズ皇太子と離婚し新しい恋人との幸せな生活を送る元皇太子妃ダイアナ。1997年8月31日深夜のパリ、彼女を執拗に追い回すパパラッチ達とのカーチェイスの末、ダイアナと恋人アルファイド氏の乗った車は大破、二人は帰らぬ人となってしまう。英国国民の関心は、民間人となったダイアナの死についてコメントする必要はないとするエリザベス女王(ヘレン・ミレン)に向けられ、王室は激しいバッシングの対象となっていく。クィーン公式サイト

ダイアナさんの命を奪った交通事故の原因について、当時世界中のマスコミはあることないこと言っておりました。そしてその時の私は、勝手な報道の上っ面だけを見聞きして「ダイアナさんかわいそう」なんて感想を持つ程度だったと思う。

冷たい表情で公式コメントを述べる女王しか知らなかったら、そりゃあ一般庶民としてはブレア婦人に激しく同意しちゃうかもしれません。(ブレア婦人の女王様とは対象的な立ち振る舞いが面白かった)でもこうして王室サイドから当時を振り返らせていただくと、女王にだってプライドとかしきたりとかいろいろあったのに、ダイアナさんに散々振り回されたあげく国民に憎まれて、結果王家存続の為にブレア首相の意見を取り入れた女王様ってやっぱスゴイ人なんじゃん、と今度は思わされます。我ながら安直?

面白かったのは、王室の皆様の暮らしぶりが案外庶民的に描かれていたこと。ダイアナの事故のニュースを流すテレビを、みんなして夜中に集まって観ていたりだとか。殿下が女王のことを「キャベツちゃん」と呼んだり(なんなの?キャベツちゃんて)、皇太后がブレア首相のことを陰で「あのニタニタ顔」なんて言っていたり。ストレス発散の為に、ポンコツな四輪駆動を乗り回す女王とか。ともかく、思っていたよりも皮肉が効いていてコミカルで、つい笑っちゃいました。

淡々と進む物語の中で、女王と牡鹿が出会うシーンはとてもドラマティック。果てしなく続く広大な王家の敷地、彼女を見つめる美しい牡鹿・・・。人前ではけして見せることのない女王の人間らしさや弱さが、胸を打ちました。

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ノラニャンコの旅②

早くも第2弾。

今回ご紹介しますのは、福山市鞆の浦漁港にお住まいのノラニャンコさんです。

観光客は滅多に通らない路地裏にふと入ってみると・・・

おぉ!その哀愁漂う猫背、撮らせてもらってもいいですか?

Photo_15 ん?いいよ、撮りんさい(広島弁)

ではちょっと前からも・・・ハッ!!その額の傷は・・・もしやあなた様のお名前は・・・

銀・・・?流れ星・・・銀?!

Photo_16 違うでしょ それは犬でしょ

撮影ありがとうございました。赤カブトさんと闘う際はご一報下さい。

Photo_17 違うって言ってるのに

以上、道の真ん中できちんと座ったまま微動だにしない銀さんでした☆

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ノラニャンコの旅①

広島市南区元宇品にお住まいのノラニャンコさん達を訪ねてみました。

その無防備過ぎるふわふわハラゲ、さわってもいいですか?

Photo_8 カユくてそれどこじゃないす

猫背とシッポが素敵ですね。

Photo_11 この道の先には何があるの?

おや?みつめるキャッツアイ?みどりいろにひかる?

Photo_12 見つかっちゃった

ノラニャンコの旅、第2弾にご期待ください☆

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スパイダーマン3

Spiderman3_refblack

GW真っ只中の5月1日映画の日。日本だけの先行ロードショーなんてされちゃった日にゃ、いやがおうにもお祭り気分は高まります・・・高まりますのに!ちょっと出遅れちゃったなおぉい!(時効警察またらいさん風)なにはともあれ、やっとこさ観てまいりました。

<あらすじ>

すっかりNY市民のヒーローとなったスパイダーマン=ピーター・パーカー(トビー・マグワイア)は、恋人MJ(キルスティン・ダンスト)へのプロポーズも決意し順風満帆。しかしMJの方は舞台の主役を降ろされ、調子に乗ったピーターの行動に傷つきどん底。そんな中、謎の黒い生命体ヴェノムがスパイダーマンのスーツに取り憑き、ピーターはその力に魅了されてしまう。スパイダーマン3公式サイト

さて今回のスパイダーマン、観終わっての率直な感想といたしましては、人気のキャラとかエピソードとかいろいろブッこんでコネくりまわした結果、あれもこれも中途半端になっちゃったのか?って感じ。しかしそういうのもなぜか許せてなんだかんだで楽しめてしまうのは、やはり愛すべきスパイディゆえでしょうか。満員御礼のシネコンで、ワクワクしながら観る大画面大音響のスパイダーマンは、さながら遊園地のアトラクション気分。この際ストーリー面のツッコミどころはおいといて、困った時の(困ってんの?)”言いたいことだけ箇条書き”でいってみたいと思います。

以下ネタバレ↓

①いきなりですが、君ら全員ビバヒルか。オトモダチ間の恋模様でウジウジ悩み過ぎ。若さゆえの未熟さ・・・ってことですか?

②スパイダーマン=ピーター・パーカーのいいところは、スパイディとしてNY市民に愛される自分に密かにご満悦だったりするそのおバカっぽさ。みんなに軽くイジめられてても、おかまいなしのポジティブシンキング。邪悪モードのなんと似合わないことか。脱力しました。

③サンドマンとヴェノムのVFXはさすがのド迫力で見応え充分。特にサンドマン誕生シーンに感動。

④ブライス・ダラス・ハワードって結構好きな女優さんです。何がイイって顔がイイの。特にキリッとした目元。プラチナブロンドも大変お似合いでかわいかった。

⑤トビー・マグワイアの二重顎が非常に気になる一方で、ジェームズ・フランコのフニャっとした笑顔につい癒されたりもしました。邪悪だったり、キュートだったり。そうゆうのイイと思う。

⑥フレンチレストランでシャンパングラスに指輪って・・・そんなベタにもほどがある方法をチョイスしたあげく失敗するピーター・パーカーを、まるで母のような気持ちで見守るわたしがいます。

スパイディスーツは、やっぱレッドでなきゃね。

以上☆

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善き人のためのソナタ

Thelivesofothers

2006年度アカデミー外国語映画賞受賞のドイツ映画。ようやく観ることができました。

<あらすじ>

1984年、壁崩壊直前の東ベルリン。国家保安省(シュタージ)のヴィースラー(ウルリッヒ・ミューエ)は、劇作家のドライマン(セバスチャン・コッホ)と舞台女優で恋人のクリスタ(マルティナ・ゲテック)が反体制的であるという証拠をつかむべく、彼らの生活を監視する。国家を信じ忠実に仕えてきたヴィースラーだったが、盗聴器を通じて知る彼らの自由で愛に満ちた生活に、いつの間にか影響を受けていくのだった。善き人のためのソナタ公式サイト

はぁ・・・もうこれは、近年稀に見るすんばらしい作品でございました。涙ちょちょぎれまくり。監督のフロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルク(長)はなんと若干33歳、これが初監督作品なんだそうで。スゴイなぁ。しかしここまで細部に渡り、ほんの十数年前まではタブーとされていたという秘密機関”シュタージ”の活動について描き切ることができたのは、若い監督さんだったからこそなのかも。

西寄りの思想を持ってる可能性のある人物を、最新の盗聴技術と妄信的な国家への忠誠心でもって、フルタイム監視・・・。不謹慎ながら、その監視システムの完璧さに序盤ちょっと感心してしまったりして。と同時に、旧東ドイツではたった17年前までこんな非人道的な行為が政府の名のもとに堂々と(?)行われていたことに愕然。直接的な暴力でなくとも、自由に芸術や愛を表現するのを禁じられることが、人をどれだけ傷つけ絶望させるか・・・、この作品を観る者は、静かにゆっくりと思い知ることになります。

ヴィースラーを演じたウルリッヒ・ミューエという俳優さんがこれまた素晴らしいの。ウルリッヒさん自身、東ドイツ出身でかつて監視された過去を持つってんですから、ますます感慨深いものがあります。ドライマンとクリスタの愛に満ちた生活を盗聴するうち、彼の頑なな心が少しずつ変化していく様は一見とても緩やかであるように見えるだけに、時折り見せる感情的な行動や表情にものすごーく心揺さぶられてしまうのです。特にラストシーン。もしかしたらヴィースラーの変化は、劇場でクリスタを初めて見た時から既に始まっていたのかもしれないと思いました。

タイトルにもなっている哀しくも美しい劇中曲”善き人のためのソナタ”は、公式サイトにとぶと自動的に聴くことができますが、本作鑑賞直後はこれを聴くと自動的に涙が頬を伝うことにもなります。

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BLAME!映像化プロジェクト☆プチ続報☆

続報!続報です!!

かつての『BLAME!』連載誌、月刊アフタヌーン6月号(4/25発売)に掲載されている弐瓶勉インタビュー記事によりますと。

東京国際アニメフェアにおける弐瓶たんの問題発言「連載を中断してでもスタッフとして参加したい」というのは、なななんと!!冗談だったんですって(笑)

それくらい、ダイジェスト映像に満足していると言いたかっただけなんだそうで・・・舞台に上がったら全部ふっとんじゃって上手くフォローできなかった、とのこと。。。

んもー弐瓶さんってば。人騒がせなー

さらにこのインタビュー記事では、今夏発売されるというフィギュア付きDVDについても結構触れられていまして、DVDは2分30秒のオリジナルショートムービー、フィギュアは弐瓶さんの徹底監修のもとキリィとサナカンの2パターン用意される予定とのこと。弐瓶さん曰く、この2分30秒のアニメーションの絵コンテが原作のエッセンスを濃縮したような素晴らしいものだったんだそうで。期待できそう♪

弐瓶さん的には『BLAME!』の世界観さえ理解してくれて作品として面白ければ、CGだろうとなんだろうとかまわないと思っていて、今回のダイジェスト版を観る限りかなりいい映像になりそうなのでなるべく早く長編映画制作にこぎつけたいのだそうな。ぬお〜!こぎつけて!こぎつけてぇ〜!!一刻も早く観たいよぅ〜

国際アニメフェアの記者会見にお金持ちのインド人らしき方がいらっしゃったらしく、もし出資してくれるなら霧亥をインド人にして途中ミュージカルシーンくらい入れてもかまわない・・・なんて、またもや冗談を飛ばしてくれてました(笑)

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かちこみ!ドラゴン・タイガー・ゲート

Doragontigergate

こちらの作品、うち方面では吹き替え版のみの上映なのです。なんでー?プンプン!吹き替えって正直苦手なんですけど、それでもやっぱりどうしても大画面で観たくって・・・行ってきました!

<あらすじ>

行き場を失った子ども達が最後に辿り着く場所、”龍虎門(ドラゴンタイガーゲート)”。そこで育った正義感あふれるタイガー(ニコラス・ツェー)はある日、悪の秘密結社”江湖(コンウー)”と衝突、コンウーの用心棒ドラゴン(ドニー・イェン)と戦うが、実はドラゴンは幼い頃に生き別れたタイガーの兄なのだった。かちこみ!ドラゴン・タイガー・ゲート公式サイト

いや~吹き替えでも観てよかった!カンフー映画大好き~♪

観る前は、ポスターでもセンターにいるニコラス・ツェー主演なのかと思ってたんですけど・・・主演はドラゴン役のドニー・イェンだったのね?ホンモノのカンフー映画スターであるドニー・イェンのアクションはもちろんすげーんですけど、タイガー役のニコラス・ツェーやターボ役のショーン・ユーも、CGとか使ってるんだろうけどかなりイケてました。特にターボ!なんでヌンチャクって、こんなにもカンフー魂を熱くさせるのでしょうか。しかもターボくん、よりにもよってヌンチャク二刀流よ?くぅ~たまらん!!羅刹門の刺客が使ってた三節棍も結構ツボな武器のひとつなんですけど、ドラゴンに早々に殺られちゃってちと残念でした。

お三方とも、ながーい前髪を散髪した方が視界が広がってきっと戦闘能力が上がるだろうに・・・と、ついおせっかいな突っ込みを入れてしまいそうになりますが、前髪たらしっぱなしのタイガー&ドラゴンが真剣に話しているシーンとか、戦闘中にドラゴンの前髪がふわぁ~ってなるシーンとか、妙に笑えたのでまぁいいか。全体的には、オープニングとエンディングの映像がまんまマーヴェル映画だったり、昔ながらの伝統的なカンフー映画の雰囲気も保ちつつカメラワークがすごく大胆だったり、様々なジャンルのテイストをうまく取り入れて進化したハイブリッドなカンフー映画という印象。ヘンな日本料理店での戦闘シーンを真上から撮ったのとか斬新でおもしろかったです。

龍虎門の師匠が『カンフーハッスル!』にも出てたユン・ワーだったんでビックリ!!修行中のチビたん達もなにげにみんな強そうでした。戦ったらたぶん負けるな・・・って当たり前か。あちらにはあんなチビっ子、いくらでもいるんでしょうねぇ。

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