河童のクゥと夏休み
河童に対する思い入れは全くありませんが、河童の必殺技?のひとつ?とされている「しりこだまを抜く」という行為には、子供心に尋常ではない気味悪さを感じたものでした。だってー「しりこだま」よ?「しりこだま」って・・・何よ。「しりこだま」などというわけの分からない器官が自分の体内に存在してなるものか!という強い反発心を抱きつつ、「しりこだまだけは絶対に抜かれたくない」と大人になった今でも思っています。
<あらすじ>
夏休み目前の小学生・上原康一は、ある日河原で不思議な石を拾う。うちに持ち帰って水で洗っていると、なんと中から河童の子供が姿を現す。康一は河童をクゥと名づけ、最初は驚いていた家族も次第に受け入れ、一緒に暮らし始める。(河童のクゥと夏休み公式サイト)
しょっぱなから「しりこだま」を連呼してしまいましたが・・・心配ご無用!!この物語の主人公である河童のクゥちゃんは、断じて「しりこだま」を抜いたりはしません。ご安心ください。
しりこだま問題(まだ言うか)に加え絵があまり好みではなかったもんで、すっかりスルーの予定だったこの作品。あまりに評判がいいもんだから、親子連れで超満員のミニシアターにて観てまいりました。いやー・・・泣いた泣いた。
残酷すぎる現実を受け止めて生きるクゥのいじらしさにも泣けますが、やっぱ「おっさん」。あれはキツイです・・・。おっさんの扱いが気になって、最後までなんとなく落ち着きませんでしたもの。しかし後から考えてみると、この作品における数多のアニメ映画と一味違うところって、正にそうした部分なのかも・・・とも思いました。冒頭の衝撃的なシーン、おっさんの過去、イジメ問題、クゥに対する世間の反応、特別な友達との別れ。子供だからと言って避けて通ってはくれない痛みや悲しみを、子供なりに乗り越えなければいけない時もあったりするのが現実なわけで。なんだか考えさせられます。
泣かされるばかりじゃなくて、思わず笑ってしまうところもたくさんありました。息子が河童を拾ってきた日から、早めに帰宅するようになるお父さんとか。文句言いながらもつい河童のお世話をしてしまうお母さんとか。「河童がいる日常」の描き方がとにかくリアルで、上原ファミリーのリアクションにいちいち共感してしまうこと必至。特にコウイチ君の妹・ヒトミちゃんがねぇ~もう可笑しいやらカワイイやら・・・。旅先で「東京の子はしっかりしてるねぇ」と褒めちぎられて照れまくるコウイチ君も良かったです。
先日『電王』を観た時にも感じたことですが、こういう子供メインの映画を観る時には、映画に対する子供の反応が気になってしょうがない私。私の斜め前あたりにちょうどヒトミちゃんくらいの女の子がお母さんと観にきていたのですが、映画が始まったとたん座席に座らずずっと立って観てるんです。別に見えにくいからではなくて、立って身を乗り出さずにはいられないくらい物語にのめり込んでいるんですね。まー時々疲れてお母さんのヒザに座ったりもしていたけれど・・・ほほえましくて笑っちゃいました。
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コメント
kenkoさん
偶然?昨日二回目観てきたんですよ(苦笑)
いや~やっぱりボロ泣きでした。周りの子供
すっごい騒がしかったんですけど、途中から
かなり大人しくなって隣の子もボロボロ
泣いてましたね。やはりあのテレビ局の
くだりはみんなダメみたいですけど、
自分はチャリ漕いでるようななんでもない
シーンにぐぐっときてしまうんです。
オッサンの妙にアッサリの扱いとか、
上原家が決してできすぎた家族でない
部分とか、たぶん康一は新学期からイジメに
合うんだろうな・・とか、そういう決して
感動だけでは済まされない
リアルな作りこみをファンタジーの要素に
入れているのが素晴らしい作品だと思います。
投稿: kazupon | 2007年8月27日 (月) 08時18分
kazupon様
2回目行かれたんですね!
私、トランスフォーマーなら実は2回観ました。はっはっは
ちなみにクゥは昨日ではなくて金曜日に観たんですよ。
騒がしい子供すら泣かせてしまう河童のクゥちゃん…
そういう子供たちが大人になってもう一度この作品を観たとき、
また違った意味も含め感動できるような映画なんじゃないかなぁと思いました。
チャリのシーンはものすごく美しかったですね~遠野に行ってみたくなりました。
あの座敷わらしがいる旅館にも泊まってみたいです。
ファンタジーだと思って油断して観ていたので、
時々盛り込まれるリアルな描写にドッキリしました。
子供向けアニメとしては挑戦的にすら感じましたが、
だからこそ長く語り継がれる作品になりそうな予感もします。
投稿: kenko | 2007年8月27日 (月) 12時58分
こんばんは。TB・コメントありがとうございました
>しりこだま
これ聞いたことあります。確か『釣りキチ三平』で目にした記憶が・・・
本当になんなんでしょうね、これ。「玉のようなお尻」だったらまだわかりますが。人体のミステリーです
>絵があまり好みではなかったもんで
そうそう、予告映像を見ると、クゥも康一くんも微妙にかわいくないんですよね(笑) 実際に見てるうちにそんなのはどうでもよくなってくるんですが
辛いシーン、愉快なシーン、こちらの記事を読んでるうちにいろいろ思い出してきました
ビールをお皿に注がれて酔っ払うクゥちゃんとか、「丸出しはまずいだろ」とチェックが入るところとか、『冬ソナ』の鑑賞を邪魔されて怒るお母さんとか、カラスが四散してドキッとするところとか・・・ まだまだあります
子供映画としては二時間という長丁場でしたが、こちらの劇場でも子供たち静かに見てましたね。そんだけ集中してたということでしょうか。ただ出来たフィルムは三時間もあったそうですが(笑)
投稿: SGA屋伍一 | 2007年8月27日 (月) 22時21分
SGA屋伍一様
釣りキチ三平が釣りをした川にもいたんですね、河童が。
玉のようなお尻ならなんとなくありがたいですけど(笑)
人体の不思議展でも展示されてなかったしりこだま…
この存在ゆえに、河童ってすごくコワイ妖怪というイメージがありました。
クゥはそんなんじゃなくて良かったです。
そうそう絵がねぇ…予告で観る限りあまりそそられるものではなくて(笑)
でも観ているうちに気にならなくなるし、クゥのこともかわいく思えてくるから不思議。
ちょっとしたシーンでも、こだわりを感じる印象的なものが多かったですね。
言われてみればテレビで丸出しはマズイ(笑)
結果パンツはかされてるクゥがまたかわいかったです。
3時間バージョンもぜひ観てみたいです。
投稿: kenko | 2007年8月28日 (火) 10時53分
はじめまして。
河童のクゥで一番感動したのがラストでクゥが「父ちゃん、ごめん、俺人間の友達ができたよ」というシーンです(このシーンには映画の全てが凝縮されているように思います)。
そう言って、クゥは涙を流します。涙を流した理由ですが管理人さんはなぜだと思いますか?
僕は、殺されたお父さんのことや康一一家や菊池のことなどさまざまなおもいがこみ上げてきたからだと思います。
涙を流した後に川面を風が吹きます。
これは、僕の推測なのですが、クゥのお父さんが吹かせたのではないかと思います(龍を呼んだのと同じように)。
「クゥ、人間の友達ができてよかったね」という意味を込めて。そう信じたいです。
そして、クゥと康一が再び会えることを信じたいです。
投稿: ジャージャービンクス | 2007年12月19日 (水) 13時12分
ジャージャービンクス様
はじめまして!コメントありがとうございます。
お返事が遅くなってしまってごめんなさい。
>殺されたお父さんのことや康一一家や菊池のことなどさまざまなおもいがこみ上げてきたからだと思います
私もそう思います。
クゥのお父さんを殺したのも、康一一家もどちらも同じ人間であるという残酷な現実を、最後にクゥはしっかりと受け止めて、この世界で生きていく決心をしてくれたのかな・・・と思いました。
そしてクゥのお父さんは、そんなクゥをきっとどこかで見守ってくれているんでしょうね。
投稿: kenko | 2007年12月21日 (金) 19時59分