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神々の山嶺(いただき)

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兄がほんとに送ってくれました。言ってみるもんですね。
先月約2年半ぶりに復活した“BSマンガ夜話”第3夜で、『のだめカンタービレ』について熱く語っていたお姿が記憶に新しい夢枕獏先生原作、谷口ジロー先生作画の“山岳マンガ”でございます。

谷口ジロー先生と言えば・・・96年夏の“アフタヌーン四季賞”で審査員特別賞として、私が愛してやまない弐瓶さんの“!マークがつかない”『BLAME』を選んでくれたお方。
そんな恩人といっても良い方の作品を、今まで読んでこなかった私のバカバカ〜〜

いやはやこれは読んでみて、兄が強く薦めるのがよく分かる熱いマンガでした。読み始めたが最後、全5巻一気読み。1924年にエベレストで消息を断ったイギリスの登山家マロリーのカメラの謎と、孤高のクライマー羽生丈二の凄まじい生き様を、山岳カメラマン深町の視点で追うミステリ仕立てになっており強烈に引き込まれます。

と言っても実は読み始めて最初の頃、私の中にある素朴な(というよりアホな)疑問がありました。
それは、
「一般ピープルにはけして立ち入ることのできない、数千メートル級のお山を征したとして、下界に無事戻ってきたとき誰がその事実を証明してくれるのか?」
というものです。

しかしそのような素人くさい疑問は、第2巻グランドジョラスの岩壁で羽生が書いた“手記”を読んで吹き飛びました・・・
そんなねぇ、ちっちぇーレベルの話ではないんですよ。体力も根性も皆無に等しい私のようなヘタレ主婦には思いもつかないような遥か上空、正に神々の領域で、漢たちは命をかけて闘っておるのですよ。
つーか1924年の時点でマロリっちだって、証拠写真用にカメラ持って行っとるっつの。

もうねとにかくね、羽生という人物がスンゴイのです。深町と一緒になって「羽生ーーー!!!はーーーぶーーー!!!」とつい絶叫してしまいそうなくらいでした。

読み終えてしばらくは、

冬期エベレスト南西壁無酸素単独登頂

というフレーズが頭から離れなくなってしまい、夢にまで出てきたし。

重力子放射線射出装置

が、頭から離れなくなっちゃったのとちょっと似てる?

そういえば、弐瓶さんの作品の主人公が実は“建築物”であるように、『神々の山嶺』の影の主人公は“山”なのかもしれないと思いました。山の空気や意思まで伝わってくるような、谷口ジロー先生の緻密で崇高な山の絵。特に冬期エベレスト南西壁無酸素単独登頂の際の風景は、そこが同じ地球上であるとは思えないほどです。

たいへん良いものを読ませていただきました。ありがとうございました♡

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マンガ」カテゴリの記事

コメント

面白いですよね、っておいらは漫画じゃなくて原作読んでます、ブログ始めるかなり前なので感想書いてないですけど、そのうち書かなきゃと思ってました。
漫画も読んでみようかな?
マロリーのカメラとか過去の話も興味ありですタ。本が出た後に実際のマロリーの遺体が発見されたとか。

投稿: くまんちゅう | 2007年12月24日 (月) 15時54分

くまんちゅう様

くまんちゅうさん、原作読まれてるんですね!
レビューぜひ書いてくださいよぅ〜
マンガがとても面白かったので、原作も読んでみたいなーと思ってたとこです。

なんと!本が出た後にマロリーの遺体が発見されたんですか!!
ひぇ〜〜全然知りませんでした・・・スゴイことですよね。
はたしてそこに羽生はいたのだろうか。。。

投稿: kenko | 2007年12月25日 (火) 00時05分

こんにちわ(^◇^)
谷口先生の漫画はどれもハズレが無くしかしそんなに売れなく(>_<)、もっとブレイクして欲しいなあといつも思っております。

夢枕先生は大ファンでいつもバイオレンスものやファンタジーもの、そしてこういった冒険小説を愛読しております(^◇^)。

二人のコラボ作品、もっと見たいですねえ(^o^)丿

投稿: コン猿君 | 2007年12月29日 (土) 15時06分

こんばんは!コン猿君さま。

えぇ〜谷口先生のマンガってそんなに売れてないんですか?
硬派な感じだから、若い世代にはとっつきにくいのかな・・・

夢枕先生とは、この作品以前にも確かコラボしているんですよね。
お二人は相性がいいのかもしれませんね。
夢枕先生の原作も、ブックオフで見つけた谷口先生の他の作品(夏目漱石の話?)も
読んでみたくなりました。

コン猿君さま、昨年に引き続き今年もとってもお世話になりました!
来年もどうぞよろしくです。
よいお年を♡

投稿: kenko | 2007年12月29日 (土) 21時23分

コメトラどうもでした。
ちょっと書き出したら止まらなくなってきたので、山関係の本を続けて記事にしてみようかと思います。
いつかやろうと思っていたのでキッカケを貰って有難うございます。

投稿: くまんちゅう | 2008年1月 4日 (金) 00時04分

くまんちゅう様

くまんちゅうさん、山関係にもお詳しそうですね〜
キッカケになって良かったです。
楽しみにしてまーす♪

投稿: kenko | 2008年1月 4日 (金) 10時22分

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