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グミ・チョコレート・パイン

Gumichocoratepine_2

人生は、グミ・チョコレート・パイン。
・・・っていったい何のことかと思ったら。
あれかぁー、ジャンケンして例えばチョキscissorsで勝ったら「チ・ヨ・コ・レ・イ・トrun」って前に進める遊びのことかぁー。懐かしいな。
うちの地方では「グリコ・チョコレート・パイナップル」だったもんでピンときませんでした。
パーpaperで勝ってもチョキと同じだけ進めちゃうの。ちょっとずるっこ。

<あらすじ>

現代の東京郊外の町。リストラされた冴えない男・大橋謙三(大森南朋)は、久しぶりに帰った実家に届いていた手紙の中に、高校時代のクラスメイト山口美甘子(黒川芽以)の名前を見つける。手紙にはたった一行、「あなたのせいなのだから」と書いてあった。混乱した謙三は、当時の親友カワボン(マギー)に、美甘子が一年前に自殺したことを知らされる。グミ・チョコレート・パイン公式サイト

大槻ケンヂの半自伝的な大ヒット小説を、作者本人のご指名により仲良しのケラリーノ・サンドロヴィッチ氏がメガホンを取り映画化。
原作は未読だけどケラさんは大好きだし、評判もかなり良かったのでこちらで上映されるのを心待ちにしておりました。
やっときた!と思ったら、一日一回ぽっきり、たった一週間の上映とは・・・
最終日にギリギリセーフでなんとか観ることができて幸せheartすごくいい映画でした。

「これは『ウォーターボーイズ』みたいにドラマチックな物語ではない。淡々としていてつまらない話だが、これが現実なのだ。だから始まり方もこんな風に無骨でそっけない」(←ものすごくうろ覚え)

主人公賢三のこんな感じのナレーションと共に、ほんとに地味~に始まるオープニング。
ところがどっこい、甘酸っぱくてほろ苦くて、ちょっぴりオタクな青春の日々に、苦笑いしたり胸キュンしたりしているうちに最後には泣かされちゃいましたです。
だってーそれこそ大林宣彦監督の作品を連想させるような、立派な青春映画になってるんだもの。
もちろんそこには、ケラ的シュールでブラックなユーモアもたっぷりと散りばめてあるのですが。

役者さんたちは本来れっきとしたイマドキの若者であるはずなのに、見事なまでに80年代の人になりきっているところも見事。
80年代的素質のある人をキャスティングし、衣装やメイクでそれらしくしたとしても、クラスメイトの聖子ちゃんヘアの女の子とか素晴らしすぎます。いたもん、あんな人。
主演の石田卓也くんも10キロ近く体重を増量して役に挑んだそうで、「孤高のオ◯ニスト」を熱演してました。

タクオもカワボンも美甘子も良かったんだけど、いちばんインパクトあったのはなんと言っても山之上くんですねぇ。
彼の方が謙三よりも大槻ケンヂっぽいイメージ。きっとどちらも大槻さんの分身なのでしょう。
殺伐とした今の時代なら、愛用のカッターナイフを教室で振り回しちゃう系のキャラなのかもしれませんが、やはりそこは80年代。
山之上くんの心は誰よりもピュアでまっすぐなのです。ただその表現の仕方がとても偏ってしまっているのだけどsweat02
あと犬山イヌコさんがやっぱり上手すぎるsign03ジャイガーさんサイコーっす。

終盤ここぞというシーンで、「どうです?ニューシネマパラダイスみたいでしょ」なんて謙三に言わせちゃうあたり、やっぱケラさん的にストレートにやっちゃうのは恥ずかしいんだろうなと思いました。
オープニングもそうだけど、きっと照れ隠しなのね。
しかしそういうところも含めて、この映画のすべてがなんだか無性に愛おしいんです。
最後のチャンスなのに、美甘子に「好き」と言えなかった謙三。でもあの時の謙三は何もカッコつけてたわけではなくて、あれがあの瞬間の彼の本心だったんだろうと思います。
美甘子や私たちが思ってた以上に、謙三はいいヤツだったんだな・・・
なんて、カッコ悪いけどかけがえのない謙三たちの青春に、つい想いをはせちゃったよ。

ラストカットも最後のセリフも、グッときました。

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映画」カテゴリの記事

コメント

kenkoさん

なんだかご無沙汰してしまってます;;
いやいや、ご覧になったんですね。
映画好きでバンド高校で始めた自分には
ものすごくこっぱずかしい映画でした。でも
パンクじゃなかったけど(笑)
ケラさんって、若い頃から劇団やったり有頂天でモテモテだったハズなんで、こういう
割と日陰的オタな人の気持ちってわからないんじゃないかなーと思ってたんですけど、サラっと職人みたいに見事に映画にしてましたね。
犬山さん最高でした。ケラさんには
お芝居もそうそう行けないのでもっと
映画撮ってもらいたいなーと思います。

投稿: kazupon | 2008年4月 6日 (日) 20時17分

あら?TBがふたつ付いてしまったー。
ひとつ削除してくださいね。
というわけで(?)kenkoさん、こんばんは。
私もこの4月の異動で最近バタバタしておりまして・・・映画を観ることもままならぬ日々です(涙)
この映画、ダメ地味な青春のほろ苦さっていうのは大好きなテーマ(?)なので、すごくいいなーって思えました。
「あなたのせいなのだから」の意味が明らかになるところでは不覚にもうるうる・・・;;
ジャイガーさん、最高でしたー。

投稿: sally | 2008年4月 7日 (月) 23時12分

kazupon様

こちらこそご無沙汰しちゃってます。
最近あまり映画を観に行く時間がとれないのですが
グミチョコだけはなんとしても観なきゃ!と気合い入れて
行ってきましたcoldsweats01

ケラさんって確かに、若い頃から好きなことで成功して人気者で
今もカリスマ的な存在で、
ケンゾウとは反対のところにいる人ですよね。
でもほんとサラッといい映画にしてくれてました。
熱くなりすぎてないのが良かったのかも。

私もお芝居にはなかなか行けないから
ケラさんにもっと映画とかやってほしいです。
「時効警察」のケラさん監督の回とか
やっぱりすごくテンポが良くて面白くて、
飽きもせず何度も見てしまいますsweat02

投稿: kenko | 2008年4月 7日 (月) 23時54分

sally様

TBふたつでもみっつでも全く問題ないんですが
いちおうひとつサクジョしときますねcoldsweats01

3月4月は、やっぱりどこも忙しい時期ですよね。
sallyさん異動に?新しい部署に慣れるのってタイヘンですよね・・・
ガンバってくだせいrock
私もここ最近あまり映画を観れてなくて、モンモンとしまくる日々ですsweat02

青春まっただ中で観るよりも、今ぐらいのお年頃で観る方が
グッとくる映画なのかもと思いました。
「あなたのせいなのだから」ひらがな数文字のこの謎めいた言葉に、
最後にはうるうる泣かされちゃいましたねsweat02

ジャイガーさんが出てくると、映画がぴりっと
引き締まる感じがしましたshine

投稿: kenko | 2008年4月 8日 (火) 01時04分

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受信: 2008年4月 7日 (月) 22時57分

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