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《ねずみの三銃士》第2回企画公演「印獣〜ああ言えば女優、こう言えば大女優。」

Inju

生瀬勝久、池田成志、古田新太のユニット<ねずみの三銃士>企画による第2回公演『印獣
福岡県飯塚市にある嘉穂劇場にて観てまいりました。イエイ!!!!!(≧∇≦)

第1回公演は5年前の『鈍獣』
広島公演もあったので観に行きましたが、むちゃくちゃ面白かった!!
宮藤官九郎の脚本が岸田國士戯曲賞を受賞したことでも話題になりました。
(映画は・・・・残念ながらイマイチsweat02

今回も前回同様、脚本はクドカン、演出は河原雅彦。
役者主体で脚本家、演出家に仕事を依頼して舞台を作っていくというスタイルって珍しいそう。
やはりそこは生瀬勝久、池田成志、古田新太の最強ユニットだからこそでしょう。
この三人の競演ってだけでも面白さ太鼓判なわけですが、今回スゴイのはあの大女優・三田佳子がドーーーンと主役であること。
クドカンmeets三田佳子!!なんという挑戦的な組み合わせ。期待せずにはいられません。
(ちなみにわたくし本名が三田佳子さんと非常に似ているため、自己紹介するときよくお名前を使わせてもらってます。覚えてもらいやすいから)

さてお芝居の感想を述べる前に、まずはどーでもいいことをつらつらと書きます。
興味のない方はスルーしてくださいませ。

今回遠征するにあたり、大阪と福岡どっちに行くかちょっとだけ悩みました。
いつも大阪だし・・・福岡の方が近いから今回は福岡にしよう!という安易なチョイスによりよく調べもせず福岡公演のチケットを買ったのですが、嘉穂劇場って博多でも小倉でもなく・・・
飯塚市?ってドコ??という事態に陥りまして。
新幹線でぴゅっと行けるところじゃなかったのねー
土曜日だったし車で行くことに。所要時間約4時間。遠sweat02
(飯塚は麻生グループの町。高速料金千円サマサマでございます)

で、知る人ぞ知る嘉穂劇場ってこんなトコ↓

Inju2

いわゆる芝居小屋です。雰囲気ある〜!!
こういうところでクドカン脚本の舞台を観られるなんて最高じゃんshine
2000年には椎名林檎のライブもあったらしい。

18時からの夜公演なのにかなり早い時間に着いてしまい、まだ誰もいない劇場入り口でウロウロしてたら「かぶりつき席 限定15席」という張り紙を発見。
手持ちのチケットにプラスいくらか払えば、最前列のかぶりつきに座れるらしい。
物欲しげに張り紙を眺めていたら中からスタッフのオジサンが出てきて「まだチケットあるから予約しておいてあげる」と声をかけてくれました。ラッキー♪

早く来た甲斐あった!ホクホクで飯塚の町を闊歩foot

Inju3 有楽町、スナック原宿、カラオケゆきずり(笑)

Inju4 ネコさんに出会ったり

劇場周辺はつげ義春のマンガに出てきそうな横町がそこかしこにある、昭和の香り漂う寂れた飲屋街で、昼間は(いや夜もか?)かなり閑散としているのですが・・・おや?向こうから歩いてくるのはもしかして?クドカン?
足早に劇場方面へ向かっていて話しかける雰囲気ではなかったけど、クドカンとすれ違っちゃった♪
またまたラッキー♪

そんなこんなですっかりゴキゲンの私、4時半ごろ劇場へ戻ってみるとお客さんがぼちぼち集まっててチケット売り場に列もできてる。
オジサンに予約してもらってるもんね〜ふふん♪とか思いつつ一応列に並んだのだけど・・・
なんと!チケット売り場の人の手違いでかぶりつき完売!?ええーsad
よ、よやくしてたんですけど・・・あのオジサンどこ行った!?
まあ駄々こねてもしょうがないし・・・残念だけど、かなり前の席と交換してくれるとのことで潔く諦めました。
いい席でお芝居観られるのになんだろう、このガッカリ感。。。
かぶりつきたかった。。。

劇場内は土足厳禁、靴を脱いで入ります。
6人づつのいわゆる枡席。座布団ですよ、座布団。こういうの初めて♪

Inju1

自分の席を探してたら「あ、いちばん前でしょ?」と話しかけてくる人が。オ、オジサン!
私「手違いで買えなかったんです・・・
オジ「ええ!そうなの!?ちょっと待ってて!二席くらいならなんとかなるかも!
マジで?やった!!オジサンやっぱりいい人だ〜
ところが戻ってきたオジサン「ええーと・・・席どこ?この列の前の方だね。ほんとにごめんね〜
オジサン・・・やっぱりダメだったですか。
ぬか喜び2回もさせられちったよ・・・いいけどさsweat02

とまあいろいろありましたのですが、ここからようやっと本題。

Inju5_2 長くてすまん!(関門海峡のSAにいたネコさん)

いやー面白かったです!むちゃくちゃ良かった!『鈍獣』に続きこれは傑作!
お客さんの満足度は相当高いんじゃないかと思います。
トリッキーな舞台装置、スリリングな筋立て、そしてクドカンらしい笑い。
なにより三田佳子さんの女優魂に鳥肌立ちまくり!
女優の話前提で三田佳子をキャスティングしたのか、三田佳子だから女優の話なのか分からないけど、脚本を書いたクドカンも演じ切った三田佳子も凄い。
本を読んだ三田さん自身「よくぞここまで書いてくれた」とノリノリだったみたいですね。

三田佳子って一般的には女優としての頂点はとうに過ぎたという認識だったりもするんじゃないかな。スキャンダルもありましたし。
ところがどっこいですよ。さすが大女優。オーラも美貌もハンパない。
50歳と言っても通じる美しさだけど、女優さんだし60歳くらいかな?と思ったらなんと御年68歳。ひえー。若っ!wobbly
68歳にしてクドカンワールドに飛び込むというこのチャレンジ精神。
ランドセルにセーラー服に毒マグロ貴婦人fish(観てない人にはなんのことやら)脱帽であります。
とにかくこれまで見たこともない三田佳子が目白押しで、三銃士の皆さんだって抜群に面白いのに、三田佳子にあんなことやこんなことされちゃったらもう笑わずにはいられません。
持ってけ!大女優!

そして何より恐ろしきは女優の妄執。情念。「笑われてモトを取るのよ!
娘の復讐なんかじゃない。女優たるもの、何に置いてもまず女優なのである。その狂気。
かつての国民的大女優・三田佳子と劇中のほぼ無名の女優・長津田麗子がシンクロして、異様なまでの凄みをかもし出しておりました。

あ、いちおうあらすじ。

「印税生活してみませんか?」
そう書かれた招待状を手に、ケイタイ小説作家の飛竜(生瀬勝久)、絵本作家の上原(池田成志)、風俗ルポライターの浜名(古田新太)の3名が、編集者の児島(岡田義徳)に連れられ山奥の洋館にやってきた。
様々な事情を抱え現状に満足していない3人は、印税というエサに釣られてきたのだ。
乱暴に通された地下室。どこからともなく女性の声が聞こえてきた。
「流行作家のみなさん。私の別荘へようこそ」
その声の主は、自らを女優だと名乗る長津田麗子(三田佳子)。
「芸能生活45周年を記念して、私の自叙伝を書いていただけますか」

(パンフレットより引用)

『印獣』の印は印税の印。印鑑の印でもある?車のナンバーも印でした。
脚本は前回に続き、クドカン曰く「作家が懲らしめられる話」なんだそう。なるほど。
スティーブン・キングの話が出てきますが、確かに『シャイニング』や『ミザリー』的要素のあるストーリーです。
ウーマンリブシリーズのいい意味であとなんも残らない感じも好きだけど、こちらはけして後味良くはなくホラー仕立てなところが好み。
それでいてカイセンジャーとか(笑)、クドカンらしいハイテンションな笑いが随所に出てきていろんなツボをついてくる内容でした。
花道から毒マグロ貴婦人が登場した時は沸きましたねー!この会場ならではの演出かな?
毒マグロの振り付けを背後で完璧に踊ってる池田さんがもう可笑しくて可笑しくて。大好きheart

長津田麗子の秘書役で沖縄出身芸人・上地春奈さんが出演してるんですが、役名も上地。
つまり本人そのまんまの役ってわけ。池田さん推薦だそうです。
沖縄の方言丸出しで半分以上は何言ってるか分からない(笑)そういうキャラなんですが、体育会系のカラっとしたパワフルな笑いでどっかんどっかん笑いとってました。
作家3人と編集者・児島にはそれぞれ過去があるのだけど、上地だけは結局最後まで面白いだけのキャラ(笑)ある意味謎めいてます。
まあそれで良かったんでしょう。セーラー服姿の三田佳子をしごくシーンとか凄すぎましたし。
あと第二幕にはおなじみのキオスク登場!しかも三田さんの持ってる新聞に「江田逮捕」とか書いてあった?分かる人には分かる鈍獣ネタ。

カーテンコールは2回。
スタンディングにならなかったのは、みんな地べたに座ってるんで立ちにくかったのかも?(笑)
さっきまで演じてた役者さんの素顔にドキッとしたりすることがあるけど、三田佳子さんはカテコでもあくまで大女優・三田佳子!って感じでものすごく優雅でした。
一気にファンになっちゃったなぁー

劇場の雰囲気含め、生の舞台でなければ味わえない興奮てんこもりの2時間半sign03
次回は◯獣?ねずみの三銃士企画公演、楽しみにしております!

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コメント

kenkoさん
これ見逃してしまったんですけど傑作!なんですね~
観たかったですー残念
椎名林檎のその会場のライブ映像観たことありますよ あそこでってすごい!
それはそれは貴重な体験ですねーいいなー
kenkoさんも関西や九州まで観劇のため足を運ばれてて素晴らしいです
クドカンニアミスですか!話しかけにくそうでしたか?

投稿: kazupon | 2009年12月15日 (火) 23時04分

kazupon様

傑作です!すっごく面白かったです!!
椎名林檎のライブ映像見たことありますか?九州ではとても有名な劇場らしいです。
お芝居の内容的に、こういう芝居小屋だからこそ一層盛り上がるようなシーンもあったせいか
余計に興奮してしまいました。花道とか使いまくりだったし。
1月8日にさっそくWOWWOWで放送があるみたいなので、kazuponさん観られる環境でしたらぜひ!

クドカンニアミスだったんですよ〜ふふふcatface
私は話しかけられなかったけど(チキンsweat02)、実はダンナがちょっとだけ話しかけたらこっち見て会釈してくれました。
お芝居の後だったら感想とか言えたのにな。

ほんとは東京方面にも行きたいけど、交通費だけでけっこうかかっちゃうのでなかなか。。。
今やってる岩松了「マレーヒルの幻影」とか観たいです〜

投稿: kenko | 2009年12月16日 (水) 15時34分

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