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アラビアのロレンス(午前十時の映画祭)

Lawrence_of_arabia

全国のTOHO系のシネコンで行われている『午前十時の映画祭
毎朝10時から名作50本を上映するという企画です。週がわりで、1年がかり!
そのラインナップたるや、映画史に燦然と輝くキラ星のごとき真の名作ばかり。

詳しくはコチラ → 午前十時の映画祭 何度見てもすごい50本

本当に素晴らしい映画ばかりですが、なんせわたくしこの世に生まれてせいぜい30余年ですので、映画館では観たことない作品がほとんど。(てゆーか未見のもけっこうあるし)
ビデオやDVDじゃなく、シネコンの大きなスクリーンで観ることができるなんて幸せすぎます。
しかもお値段一律1000円。(学生は500円)
こんな素晴らしい企画、もちろん乗っかりますとも!
(こういうの町の小さな映画館もやったらいいと思うな)

地元では広島バルト11でやっていて、オープニング作品の『ベンハー』にはいきなり出遅れてしまったのですがsweat02、2本目の『アラビアのロレンス』に行ってきました。
お客さんは意外なほど多く、平均年齢は高め。

※<あらすじ>は下の方で詳しく書いてしまったので端折りまっす。

こんな映画ブログもどきをやっているくせに、このあまりに有名すぎる超大作を観るのは実は初めて。
そんな私が語るのもなんだかおこがましいですが(いまさら・・・)、語っちゃいますね!
名作に対し、失礼な発言があるかもしれませんがご容赦ください。

もっとノーテンキな冒険活劇かと思ってましたが、そういう部分もありつつも全体的にはシリアスで後味はけしてよろしくありませんでした。
まず主人公であるロレンスがバイク事故であっけなく死んでしまうオープニングが衝撃。
そこから誰が過去を振り返るでもないけど、ロレンスがアラビアで何を成し遂げたか、ロレンスとはどういう男であったかが語られていきます。

舞台は1916年。
イギリスはオスマン帝国からの独立戦争のただ中にあるアラビアを支援していた。
(このへんの歴史、とっても曖昧です。間違ってたらゴメンナサイ)
ピーター・オトゥール演じるロレンスは、およそ軍人らしくない繊細さと、人を惹きつける不思議な魅力を持った人物。
いわゆる変人で、ぶっちゃけとらえどころのないキャラクターです。
ロレンスは、一日に砂漠を100キロは移動するというアラビアのある民族の居場所を突き止め、リーダーであるアラブの王子フェイサルと接触し、その意図を探るという特殊な任務を受けアラビアへ渡る。
当初ロレンスと行動を共にしていたガイドの男は、他民族の井戸の水を勝手に飲んでしまい、井戸の持ち主である男アリにあっけなく殺されてしまう。
ロレンスは砂漠には砂漠の掟があることを知る。

砂漠の風景はとにかく雄大で、当然のことながら音楽も素晴らしい。
大画面で観るべき、これぞ映画的スペクタクル!
ラクダさんが思いのほか軽快に砂漠を走る姿にちょっと萌え。

ロレンスはなんとかアラブ人の基地に辿り着き、王子フェイサルに面会する。
イギリス側には、アラブがトルコに勝利した際には、アラブをイギリスの支配下に置きたいという思惑がある。
アラブは自由を手にしたいが、それにはイギリスからの武力提供が必要だ。
ロレンスはイギリスとアラブの間で悩んだ末、アラブの独立に協力することを決意し、アラブ人50人を率いてネフド砂漠を渡り、海側からの攻撃は困難とされる、トルコ軍が占拠する港アカバを陸から攻撃するという作戦を実行に移すのだった。

ここから延々、イマドキの映画ならざっくり編集されているかもしれない、熱帯地獄ネフド砂漠のシーンが続きます。
す、睡魔が・・・bearing なさけなし。
砂漠に取り残された男ガシムをロレンスが助けに戻り見事生還し、一躍ヒーローとなるシーンは、前半いちばんの盛り上がり。
地平線の遥か彼方の蜃気楼のような人影が少しずつ近付いてきて、それがロレンスであると分かるところは感動的。
ロレンスはアラブに受け入れられ、真っ白な首長の衣装を身に纏います。
「運命を支配するものこそ真の英雄だ」というアラブ人・アリの言葉は、少し前に観た『インビクタス』とかぶりました。
ロレンスたちはアカバ港の戦いで勝利しますが、この辺りから運命は狂っていきます。

思うにロレンスは、戦争の中に身を置くにはあまりに純粋すぎる人物だったのではないでしょうか。
だからこそ文化や考え方の異なるアラブの人々を導くことができたのかもしれないけど・・・戦争とは醜い殺し合いであることを目の当たりにしたロレンスの心は、少しずつ壊れていく。
自分を慕ってくれていた少年を失い、トルコの将軍の慰みものにされ(映画の中でははっきりとそのような描写はありませんが)、ロレンスはアラブを去ろうとするけれど、周囲がそれを認めない。
自らの行為に誇りを持てないのに、階級だけは上がっていく。
そしてついに、ロレンスの部隊は大量虐殺を行ってしまう。

しかし結果として、皮肉にもロレンスの行いはアラブに勝利をもたらしました。
イギリスの支配下に置かれることなく、アラブはアラブのものになった。
そのことを知らないままロレンスは去りますが、知ったところでロレンスの心を占める虚しさはきっと消えないのでしょう。
思いのほかあっけないラストシーン。
『アラビアのロレンス』って、こんな映画だったのですね・・・
いろいろ考えさせられました。

Lawrence_of_arabia_2

今後も観たい映画がいっぱい!
朝10時は夜型人間にはキツイけど、頑張ってなるべく観に行きたいです。

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コメント

この企画いいですよね。わたしもぜひ『ワイルドバンチ』とかスクリーンで見たいんですけど、例によってうちの近所ではやってませんwobbly

ロレンスさん・・・ いきなり死んじゃうんですね・・・ そりゃショックだ・・・

何かの記事で「『アバター』の元ネタ」と紹介されてました。なるほど、ちょっとは似てるかな?

投稿: SGA屋伍一 | 2010年3月 2日 (火) 21時06分

SGA屋伍一様

こちらにもありがとうございますshine

いいですよね!この企画。SGAさんちの近くではやってないのかぁ。
先日も『バベットの晩餐会』を観てきたんですがすっごく良かったです~
『ワイルドバンチ』も観たことないの。観たい!

ロレンスいきなり死んじゃうんですよ。びっくり。
『アバター』の元ネタですか。なるほど言われてみれば・・・

なんせ朝10時1週間だけなのでタイミングが合わないと行けないですが
できる限り足を運びたいと思ってます!

投稿: kenko | 2010年3月 4日 (木) 21時13分

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午前十時の映画祭で見ました。ベン・ハー同様、音楽(overture)からスタート [続きを読む]

受信: 2010年12月26日 (日) 07時27分

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