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フィールド・オブ・ドリームス(午前十時の映画祭)

Field_of_dreams

“If you build it, He will come.”
それを作れば、彼はやってくる。はう・・・懐かしいこのフレーズ。
ケビン・コスナー演じるレイ・キンセラが聞いた声。それは心の声。
本当は誰もが一度は聞いたことのある声なのかもしれない。
真摯に耳を傾けるか、聞かなかったことにするかはその人次第。

1990年公開ってことは中学生だったか。
ワタクシの生涯ベストムービー上位に確実にランクインする特別な映画。
アメリカ野球の歴史なんて当時も今もぜんぜん知りませんが、とにかく猛烈に感動し号泣しまくった思い出深い作品です。
アメリカの良心ともいえる野球をモチーフに、家族の愛を描いた珠玉のファンタジー。
どっかいっちゃったけど、ビデオもわざわざ買ったんだよね。

クラシカルなユニフォームを着た野球バカたちは、トウモロコシ畑から現れる。
そのシチュエーションがまず、あまりに詩的で美しすぎます。
ある晩、月明かりを浴びてそこにいた“シューレス”ジョー・ジャクソン。
その佇まいもまたドキドキするほど美しい。
シューレスジョーを演じるのは自分の脳ミソ食べちゃう前のレイ・リオッタですが、吸い込まれそうな青い瞳が神秘的で、確かにちょっとこの世ならざる者的な印象を与えます。
レイ・リオッタは実際のジョー・ジャクソンとは似ても似つかないけれど、当たり役。

昔はなんでこの映画がそんなにグッとくるのか自分でも分からなかったけど、改めて観てみて、時の流れの残酷さを極めて映画的に、ファンタジックに描いているところがたまらなく心に響くのだと思いました。
だからグラハム少年がドク・グラハムになるシーンで嗚咽してしまう。
誰にだって夢見る少年時代があった。
でも時間はあっという間に、少年を老人にしてしまう。やがて訪れる死。
残酷に思えるけれど、必ずしも悲劇ではない。
なぜなら人生は、たったひとつの夢を叶えるためだけのものではないから。
けれどもしも・・・かつて成し得なかった夢が叶う場所があったら。
「家に帰るよ。アリシアが気をもんでる」そう言って微笑み、トウモロコシ畑に消えようとするドクに向かってジョーが叫ぶ「ヘイ!ルーキー!」
振り向くドク。今は亡きバート・ランカスターのその顔。たまりませんですweep
何が言いたいのか我ながらさっぱりですが、とにかくこの映画の何が好きってバート・ランカスターのエピがいちばん好き。
(ブルックスといい、このあいだからおじいちゃんに萌えてばかりの私)

ダースベイダーの中の人として有名なジェームズ・アール・ジョーンズが演じるテレンス・マンは、サリンジャーをモデルにしているのだそう。
彼は招かれてあっちへ行きますが、私は普通に生きてる人として行ってやがて帰ってくるのだ、と思っていたのですが、うちのオカンが「あっちへ行くってことは死んだってことでしょう」と言う。
「それはないでしょ。だってレイと約束したし本を書くんだから」咄嗟に反論したものの、振り返って考えてみるとありうる話かもと思いました。
新聞にマン氏の行方不明記事が出ていたとき、お父さんに電話すると言いながら実際そういうシーンはなかったし、常識的な時間の流れ方にとらわれない映画だけに、マン氏の仕事場を探ってみたらあっちの世界について書かれた原稿が既に存在していたとしてもおかしくはないな・・・と。
どうなんでしょうね。

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