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ショーシャンクの空に(午前十時の映画祭)

The_shawshank_redemption

これまたいまさら語るべくもない。傑作中の傑作でございます。
これをベストワンに挙げる人って『ニューシネマパラダイス』に負けずとも劣らず多いでしょうね。

いいものはいいのです。おもしろいものは何度観たっておもしろい。
自分が今いる場所が映画館であることを忘れるほど引き込まれてしまう映画なんて滅多にないもの。
やっぱり脚本が圧倒的に優れているし、改めてフランク・ダラボンの演出も冴えてるなと思う。
アンディの自殺をこれでもかとほのめかしておいて、ためてためてどーーーん!!ってとこ(なんのことやら)、盛り上がるよね。
観る人を選ばず、物語が心の中にすんなり入ってくる。
エンタテイメントたる映画として、ほんとうによくできた作品だと思います。

役者さんもそりゃもうすばらしくて、ティム・ロビンス、モーガン・フリーマンはもちろんのこと刑務所仲間の連中もみんないい。
実はそれぞれのキャラクターをそこまで丁寧に掘り下げているわけでもないんだけど(ブルックスはまた別)、少しずつシワが増え、髪に白いものがまじってくる彼らを見ているうちに、映画そのものは2時間半というわずかな時間であるにもかかわらず、ショーシャンクで彼らが過ごした何十年という月日の積み重ね、そこで培われた友情がきちんと感じられる。
味わい深い佇まいの役者さんばかりなのです。所長や刑務官もね。
特筆すべきはもちろん、昨年2月に亡くなった、ブルックス役のジェームズ・ホイットモア。
50年ぶりのシャバをトボトボとたよりなく歩くあの姿・・・たまりませんですよ。

この映画は希望ばかりじゃない、どうしようもない悲劇も描かれる。
レッドは「希望は危険だ」と言う。それが現実だろうと思う。
でもそれでも、どんなに絶望的な状況だったとしても、希望を失わない限り人の心の自由は誰にも奪えないし、いつか本当の自由を得ることだってできるのだ。ということを、素直に信じられる。
後味の悪い映画ばかり好んで見がちだけど、希望を与えてくれる映画ってやっぱりいいもんだな。

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映画」カテゴリの記事

コメント

おお,これは文句なしの傑作ですね。
これを劇場でご覧になったら
間違いなくラストシーンで
スタンディング・オベーションしてしまいそうです。
バッドエンドものが大好きな自分ですが
ときどきこういう素直なヒューマンものを見て
「そうよね,人生はこうでなくっちゃ」と
思いきり前向きな気持ちになってみたくなります。
鑑賞後の爽快感たるや,半端じゃないですもん。

投稿: なな | 2010年7月 5日 (月) 20時58分

なな様

コメントありがとうございますshine

これぞ傑作ですね!
何度も観ている映画だから、細かいところまで全部おぼえているのに
気がついたら物語の中にすっかり引き込まれていて。
こういう感覚、最近はあんまりないなと思いました。
ラストの爽快感はハンパないですよねぇぇ〜〜

私もバッドエンドものが大好き。
ななさんもお好きですよね、ハネケとかsmile
でもたまには、爽やかな感動に包まれたいもの。
午前十時のラインナップにはそういうのが多いから
行けるときにはなるべく行きたいと思ってます。

投稿: kenko | 2010年7月 6日 (火) 12時32分

キング御大の「恐怖の四季」。
原作もホント素晴らしい!
アンディは何度も奈落の底に
突き落とされますが、決して尊厳を
失わない。普通なら発狂するか
ルサンチマンの塊になりますわ。
どうしたらこんな風になれるのかな。

投稿: 奈良の亀母 | 2010年7月 8日 (木) 23時12分

奈良の亀母様

ショーシャンクの原作って『恐怖の四季』の中の一編なんでしたっけね。
いろいろ偉そうに書いておきながら、原作を読んでいないという
例のパターンでございます。
これを機にぜひとも手に取りたいと思っとります。

ほんとにねぇ〜
自分ならとうの昔に発狂してる。てゆーか生きてない。
アンディには学ぶべきことがいっぱいですね。

投稿: kenko | 2010年7月 9日 (金) 21時12分

ご無沙汰しておりました。

うわ、そうか。まだコレが控えてたんだ!と。
「追憶」は観そびれてしまって、今週、こちらは「ライムライト」です。

大好きな映画です。原作は短編でものすごく読みやすいので(って原語を読んでるわけではないですが)是非!

先日、脱獄モノ?「抵抗 死刑囚の手記より」を観てきました。むかしむかしの映画です。

「希望」とか「意思」とか。

流されやすい自分に喝を入れてくれました。
もちろん、この映画も、たぶん、そうですよね。

早起きして、観に行きます(^^;;;。

投稿: とも | 2010年7月11日 (日) 06時00分

とも様

おー、そちらは今「ライムライト」ですか。
チャップリン特集は逃しちゃったなー
マリリンモンローも観たかった。

ともさんも原作読まれてるんですね~
今日本屋さんでちょろっと探してみたんだけど
見つからなくて、amazonでポチっとしようと思います!

「ショーシャンク」は初めて観たときはラスト近くまで
まさか<脱獄モノ>とは思わず・・・びっくりと同時に感動。
「抵抗 死刑囚の手記より」は未見です。探してみる!
脱獄といえばスティーブ・マックィーンの「パピヨン」も好きです。

投稿: kenko | 2010年7月11日 (日) 23時30分

こんばんは!
この映画ほんとによかったです。爽快感だよね。
洋画をほとんどみない母親も絶賛してましたもん。笑
脚本もいいし、フランク・ダラボンの演出もいいね。
キングものの非ホラー映画は出来がいい気がします。
映画もよかったけど、原作も大好きですよ。

投稿: アイマック | 2010年7月12日 (月) 23時24分

アイマック様

爽快感ですよねぇー
洋画をあまり観ないお母様も絶賛ですかぁー
映画をたくさん観てる人もそうでもない人も
きっと満足できる作品ですよね。
キングものの非ホラー映画といえば、ショーシャンク以外だと
「スタンドバイミー」「黙秘」がとくに好き。
でもやっぱり、ホラー系の後味悪い方が好きですが(笑)
原作読んでみます!

投稿: kenko | 2010年7月13日 (火) 19時16分

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