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キラー・インサイド・ミー

The_killer_inside_me

ベン・アフレックの弟ケイシー・アフレックが、一見ものごし柔らかな紳士なのに、内側におそるべき狂気を秘めた主人公を怪演してます。
スティーブン・キングが絶賛したという原作小説『おれの中の殺し屋』は読んでないので、分かんないけど、ケイシー・アフレックの狂気の殺人者としてはあまりに普通のお兄さんな佇まいはとても、ルー・フォードという役にハマってました。

キラー・インサイド・ミー 公式サイト

もうやめて!とスクリーンに向かって叫びたくなるほど、容赦なく映し出される殺人シーン。
愛してるよと甘い声で囁きながら、バイオレンスな悦びに笑みを浮かべ、恋人をゲンコで殴り殺す。
愛してるよが嘘なのかといえばそうでもなく、ルーはジョイスを間違いなく愛していたし、殺してしまったことを心から悔いてもいる。
理解不能だけど、愛してるも、殺人の衝動も、たぶんどっちも真実。
矛盾してるようで彼の中に同時に存在するもの。なんでしょうかね・・・

少年時代の最低最悪すぎる罪も相俟って、ルーへの嫌悪感をぬぐいさることはできませんが、まったくもって不思議なことに、心から憎むこともできない。なんだか不憫で。
映画を観ている私の中にも、奇妙な矛盾が生じている。
だからといって自分を殴り殺そうとした男に、この期に及んで愛してるだなんて不可解すぎるけど・・・
地獄の炎に焼かれながら抱き合うふたりの姿は、ある意味ハッピーエンドにも思われて、人間の複雑怪奇な二面性を描きつつ、暴力に魅入られた人生に抗えなかった男と、彼を愛する女たちとのラブストーリーでもあったのだと思いました。

観てて思い出した、フェイバリットな海外ドラマ『デクスター 警察官は殺人鬼』
デクスターも『キラー・インサイド・ミー』に連なる物語だったのかと、しみじみ。
もっとコミカルだし、デクスターは悪人しか殺しませんけどね。

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