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歓待

Kantai

展開がまったく読めない不思議な映画。すっごくおもしろかったです。
八丁座にて、主演兼プロデューサーの杉野季妃さん、子役のオノエリコちゃん舞台挨拶つき。
予想を超えたコメディでホラー的な要素もあって、エンドクレジットをながめながらなぜか泣きそうにもなった。
『歓待』というタイトルを忘れるほどにのめりこんで観ていて、終わってからふと、その意味について考えたりしました。

歓待 公式サイト

美しくて、頭がよくて、なにより映画愛に溢れている杉野季妃さんは広島出身。
ドラマの最終回を映画でやったり、マンガが原作であったり・・・という日本映画の現状を変えたいという思いで映画会社を立ち上げ活動しておられるのだそうです。

映画にはネイティブ広島弁もちょいちょい出てくる。
田舎を出て知らない土地で、同郷ゆえに通じてしまう、ぐらついてしまう気持ち・・・
世界各地で上映されている『歓待』は英語字幕付きだけど、こういうのは字幕じゃ伝わらないだろな。

腹にいちもつ抱えた人物ばかり出てきますが、主人公もその例に漏れない。
主人公のこれまでを描く部分も元の脚本にはあったそうですが(父親がダメな人間で、居場所を求めて・・・とか)、そこは映画で描きたい部分ではないということでカットしたんだそうです。
「余白のある作品にしたかった」と杉野さん。
あれこれ想像する余地のある物語はおもしろいし、人間、謎めいている方が魅力的だものね。

『マイバックページ』ブッキーの先輩記者役も非常に印象深かった古館寛治さん演じる加川もそう。
さらっとウソをついて、あたり前のようにさらっと明かす、つかみどころのないキャラクターがなんともいえない。
加川の目的はいったいなんだったのか。
何度もこの映画を観た人の中には、加川が天使に見えてきたという意見もあると聞き、なるほどと思いました。
小林家は、はたからみればそこそこ幸せで、大した問題はなさそうに見える。
そりゃ妻に逃げられた夫、違和感を感じるほど若い妻、前妻の子、出戻りの姉、いろいろあるけど、そんなに珍しい事情でもない。
ただ特別な問題はなさそう、ってとこが問題。
ほんとうは息が詰まりそうなのに、そこから抜け出す決定的な理由がなにもない・・・という。
加川は、そんな日常をぶちこわしてリセットしてくれる天使だったのかもね。
アナベルもね。

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