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赤い靴

Theredshoes

マーティン・スコセッシ監修によるデジタル・リマスター版。
『ブラック・スワン』の元ネタのひとつとも言われている作品とのことで興味を持ち、劇場へ足を運びました。

赤い靴 デジタルリマスター・エディション 公式サイト

ぶっちゃけ、最初の方は睡魔におそわれウトウトしてましたsweat02
しかし劇中劇「赤い靴」の幕が上がってからはギンギン。

正真正銘ホンモノの、超一流のバレエと、昔ながらの映画的特殊効果、斬新なアートセンスの融合。
『ブラック・スワン』のドラマティックなCG演出もそりゃスゴかったけど、こちら当然のことながらCGなんてない時代の作品。
しかしその芸術的迫力は全く色褪せていません。
ヒロイン・ビクトリアのバレエダンサーとしての才能が花開いた伝説の作品として、劇中劇「赤い靴」の説得力はあまりある。

ビクトリアが「赤い靴」で演じる少女は、赤い靴の呪いに魅入られ踊り続ける。
いつまでも、地獄の果てまでも。踊り疲れて、少女は命を落とす。
赤い靴、赤、血の赤・・・死。ビクトリア自身の行く末を暗示します。

ビクトリアは、作曲家であるクラスターと恋に落ちてしまう。
団長のレルモントフは、「芸術と恋愛は両立しない」という考えであるため、それが認められない。
色恋なんぞにとらわれるな。それよりも素晴らしい芸術を共に極めよう。
(そのへん、ブラックスワンのアイツとは逆だね)
ビクトリアという類い稀なる才能を得た団長の、芸術をどこまでも追求したいという野望というか欲望というか、彼の言葉にウソはないと思うけど、ビクトリアに対する男としての愛、嫉妬がなかったとも思えません。

レルモントフにもっとオトナの対応ができていたなら、ビクトリアはクラスターと愛しあいながら、バレエ団で活躍し続けることができたのではと、どうしても思ってしまう。
今とは時代が違うし、ことはそう単純ではないのかもしれないけど。
クラスターもです。
ビクトリアはちゃんとクラスターを愛してる。だから踊らせてあげてよ・・・と言いたかった。
ビクトリアの心は、芸術と愛とに引き裂かれてしまった。

悲劇が起きる直前、舞台用のメイクを施したビクトリアの大きく目を見開いた顔といい、クライマックスはまるでホラー。
スポットライトが照らし出すのは、透明な彼女の亡霊。
見えないけれど、そこで踊り続けている。
さすが名作たる、見応えのある作品でした。

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コメント

こんばんばんです
このオリジナルポスター、なんか水着モデルのようでレトロセクシーですよね。ブラックスワンのバレリーナと比べて、こちらのプリマたちは全体的にちょっとふっくらしてたような。このころはそんなに「細さ」を要求されなかったのかしらん

まあ、上手に主人公を追い込んでいくような話になってるんですよね(笑) その辺は『ブラック・スワン』と同じというか、監督のサド気質がうかがえます

投稿: SGA屋伍一 | 2011年10月 5日 (水) 17時40分

SGA屋伍一様

お返事どうもですー

すごくいいですよね、このポスター。
こういうセンス、最近の映画のポスターにはないですねぇ。

『ブラックスワン』のバレリーナたちは、ナタリー・ポートマンはじめガリガリに痩せてましたね。
ビクトリアは顔立ちもだけどちょっとふっくらしてて、かわいらしい感じでした。
よく見ればやっぱりすごく細かったけども。

上手に主人公を追い込んでいくような話になってる。ですね(笑)
観てる方も、そういう展開を期待しちゃってますしね・・・

投稿: kenko | 2011年10月 5日 (水) 22時48分

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