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コクリコ坂から

Kokkurikosakakara

『ゲド戦記』宮崎吾朗氏の監督2作目。
観ない予定でしたが、ひょんなことからおともだちと観ることになりまして。
全く期待していなかっただけに、よかった!マジで!!

コクリコ坂から 公式サイト

こんなのジブリじゃない。ゲドの作画の歪みは自分的にはほとんどトラウマ。
新作の監督がまたしても吾朗氏であると知ったとき、開いた口がふさがりませんでした。
あれだけ散々な結果であったのに、懲りない人ねと・・・
いやしかし、だからこそ、吾朗氏だって名誉挽回したいはずで、息子だからといってやらされてるわけでなくアニメを作りたいという気持ちがとてもある方のようだし、ジブリ的にいよいよもって若い人材を育てなければ、という切羽詰まった時期に、もういっぺんやってみるかね吾朗君!という話になったんでしょうかね。
そしてもういちどやるからには、ジブリ的にも吾朗氏的にも失敗は許されないでしょう。

で、重ね重ね、ほんとうにとてもよかったです。おもしろかった!
『アリエッティ』のような大人も子供も楽しめる作品ではないけど、良いアニメ映画を観たという満足感がしっかりとある。
ちょっと最初、ヒロインのおうちが下宿屋を営んでいることとか、お父さんは亡くなってるようだがお母さんは?とか、カルチェラタンって?とか、ヒロインの名前、海?メル?とか、物語の基本設定がしばらく分かり難くて混乱したりもしたけれど、それはおいおい分かってくる。(そのへん、子供には一層難しいだろうなと)

ヒロイン海ちゃん(あだ名がメルちゃん)のお父さんは船乗りで海で亡くなっていて、お母さんは外国に行っていてうちにいない。
それゆえ、海ちゃんは学生という身分でありながら、お母さんがいないあいだ家業である下宿屋さんの仕事もこなしている。
カルチェラタンとは、海ちゃんが通う高校の文科系クラブの部室がひしめく古い建物で(海ちゃん曰く魔窟)、老朽化にともない取り壊されようとしているが、歴史ある建物の保存を!と学生たちは反対運動をしている・・・ということなんですね。

ですが、このカルチェラタンをなんとしても存続させたいという学生たちの気持ちに、最初イマイチのれなかった。
戦後高度成長のただ中にあった日本、古きものの良さを顧みず、より新しき方へと世の中が驀進していた時代・・・だからこそ存続を!ということだったみたいですが、自分的には新しいの建ててもらえるならそれでいいじゃん、という元も子もない気持ちsweat02
だって、カルチェラタンのことあんまり紹介してもらえないまま、学生さんたちの反対運動を見せられるので、あんまりカルチェラタンに感情移入できなかったんですよ、最初ね。
海ちゃんもなんとなく、風間くんに言われて手伝ってるだけだしね。

しかしながら海ちゃんの提案で、女生徒たちも手伝って、みんなでカルチェラタンの大掃除したりしてるうち、うん、やっぱりこの建物のこってほしいなーと思えてきます。
活動を通じて展開されてゆく少年少女の恋模様。
海ちゃん&風間くんに限らず、若人の交流の場として、いつか彼らの青春の象徴となる建物として、あってほしいなと。

で、ほっこりキュンキュンしてると、まさかの韓流ドラマ的展開に、どーーんと落とされます。
そりゃないよ!海ちゃんパパ!
誠実そうに見えて、いわゆる船乗りは港ごとに・・・とゆうアレかよ!と、心の中で激しくツッコミを入れつつ、いやでも誠実そうとかそういうの関係ないよね、現実とはそうしたものかも・・・とか悶々と考えたりしてましたのですが、なんやかんやあってパーーッと疑惑は晴れます。
物語としてはあっさりハッピーエンドすぎるかもだけど、せっかく恋しあえた若人の未来は晴れやかであってほしいのでほっとしました。めでたしめでたしです。

ジブリには3年で若手監督による映画を2本作るというプロジェクトがあって、その2本がアリエッティとコクリコだったんですね。
アニメ制作会社として、駿氏の才能だけに依存するのではなく、若い人材を育てながら確実なジブリクオリティを培ってゆくためのプロジェクト。
アリエッティもコクリコも成功してると思うけど、そのジブリクオリティてのが特殊で、好きなものを好きなように作っていいんなら若い人もまだいいだろうけど、結局のところジブリ=駿氏の作風を引き継ぎつつだから、ほんとうにたいへんだろうと思います。
でもファンがジブリに求めるのはそれなんですよね・・・もちろん自分含め。わがままで申し訳ない。
で、次回作はいよいよ、駿氏監督作品となるみたい。楽しみです。

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コメント

うひゃひゃひゃ。そんなにダメでしたか『ゲド戦記』…
わたしは擁護派ですが、それはたぶんジブリにそれほど思い入れがないせいもあるかも。あの映画は世間がジブリに期待するものを見せてくれそうで、その実「違いますよ」というものでしたからねい

カルチェラタンというには小汚いあの建物。でも男子はこういうとこが好きなんですよね。子供のころの隠れ家というか秘密基地みたいで。最後はむしろ小奇麗になりましたが

ジブリも今後継者育成に必死なんでしょうね。庵野監督も以前「駿氏がポックリコいったらジブリはおしまい」って言ってましたから。そうならないために新しい才能を発掘しつづけてほしいものです。ただやっぱりあの絵柄は引き継いでいくことになるのかな… ちなみに最近のジブリのキャラデザは近藤勝也さんという方がやってますね。彼が駿氏の画風を忠実に受け継いでいる、ということなんでしょうね

投稿: SGA屋伍一 | 2011年9月28日 (水) 10時59分

SGA屋伍一様

ダメでした〜bearingゲドだけは・・・
そう、見た目は完全にジブリの王道ファンタジーだっただけに、がっくりきてしまいましたねぇ・・・
擁護派って貴重なのでは・・・

カルチェラタンというワードがそもそも、実はよく分かってなかったのですが
男子がああいう秘密基地っぽいの好きなカンジは分かります。
最初はピンとこなかったけど、お話の中の女子たちがそうであったように
みんなでお掃除などしてキレイにしていくの見てるうち、徐々に愛着が沸いてきました。
あとどうでもいいけど、風間くんより生徒会長のメガネ男子君がタイプでした。
最後のセリフに胸キュン。

おー、キャラデザは既に受け継いでる方がいらっしゃるんですね。
駿氏がボックリコいったあと・・・のことを考えて、かなり焦ってる感じしますが
駿氏インタビュー読む限り、この人まだまだ元気だなーとも思いました。
庵野さんのこともちょっと言ってた。
最終話を巡って、堂々巡りしてるって。。。

投稿: kenko | 2011年9月28日 (水) 23時56分

ひょんなことで、10月1日に観ました。いやー、良かった。あまり前情報をいれていなかったので、その色彩、音楽の使い方、ホロっとくるエピソード、絵画を見ているような気分でした(*^-^)
色彩観としてはピカイチだった千と千尋とは違った、色彩世界観のジブリ作品。国電や市電もでてきたのはhappy01です。
昭和39年オリンピックの前とかなり古い設定ですが、ギュッと抱きしめたくなるし、そって引き出しにもしまっておきたい作品ですねmovie

投稿: キハ58&28 | 2011年10月 1日 (土) 17時49分

キハ58&28様

コメントありがとうございます!
キハ58&28さんも、ひょんなことから、ご覧になったのですね。私も。
誘ってくれた友人に感謝です。よかったですよね〜!
色彩感覚という視点ではぜんぜん観ていなかったので、キハさんのご意見興味深いです。
見た目は駿氏の絵柄でも、そうしたところに違いが出るのは、やはり吾朗監督作品ゆえでしょうかね。
私は昭和30年代を懐かしいと思える世代ではないのですが、地味ながら丁寧に描いてあるな〜とは思いました。

投稿: kenko | 2011年10月 3日 (月) 20時03分

kenko様
どこかのブログで誰かがコメしていましたが(不確かですみません)、Always3丁目の夕日movieとセットで観ると、なんかほのぼの感で幸せになりますよ(*^-^)。

投稿: キハ58&28 | 2011年10月 4日 (火) 23時38分

キハ58&28様

こんばんは( ^ω^ )
『Always3丁目の夕日』は観てないんです〜
コクリコと同じ昭和30年代が舞台でしたかね。
機会がありましたら観てみます、ありがとうございます(*゚▽゚)ノ

投稿: kenko | 2011年10月 5日 (水) 00時01分

こんばんは~、すっかりご無沙汰でごめんなさい。
やっと、土日に休める普通のパート兼業主婦に戻れました。
 
ジブリ>私は、ここ何年ほとんど見ていないのですか
娘も、ゲドさんはダメだったみたいですぅ。
原作ファンらしいんだけど…
 
メルちゃんがあまりに気に入った私は
スマートフォンの壁紙をメルちゃんにしています。
(その前は、ゴロネコでした…)
 
そうそう!
妹ちゃんは、ちゃっかり風間くんから生徒会長に乗り換えてたね。

投稿: ほし★ママ。 | 2011年10月 8日 (土) 23時25分

ほし★ママ。様

いえいえ、お忙しい時期を無事乗り越えられたようで
おつかれさまでした!

娘さんもダメでしたか〜ゲドさんsweat02
原作のファンなら、なおさらでしょうね。
吾朗ちゃんの映画なんか、二度と観るか!とゆうくらいだったんですけど(いいすぎ?汗)
とてもよくて、満足!観てよかったshine

ほし★ママ。さんは、メルちゃんを待ち受けにするほど気に入られたんですね〜
そうそう、妹ちゃん、ちゃっかり。
私も実は風間くんより生徒会長がタイプheart

投稿: kenko | 2011年10月 9日 (日) 20時32分

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