« 海洋天堂 | トップページ | 仮面ライダー×仮面ライダー フォーゼ&オーズ MOVIE大戦MEGA MAX »

Peaceピース

Peace

想田和弘監督の観察映画、第三弾で番外編。
震災のとき、テレビや新聞の情報だけじゃラチがあかずツイッター始めたのですが、震災関連の興味深いツイートをたくさんされていた想田監督をフォローさせていただき、観察映画(ナレーションや音楽など、いっさい入れないドキュメンタリー)にも興味を持ち、『選挙』『精神』はDVDにて鑑賞しました。
で、新作『Peace』はネコさん映画でもあると知り、楽しみにしてた。

Peace 公式サイト

『Peace』は前二作よりも、カメラを向けている想田監督の存在が感じられました。
想田監督の声もときどき聞こえてくるし、「なぜ利益にならない仕事を続けるのか」という質問に対し、お義父さんが「惰性だねー」と言って笑うユルい雰囲気は、やはり被写体が想田監督奥様の御両親、家族だからでしょうか。

少し進んでは立ち止まるおばあちゃんや、信号の向こうで泣きじゃくる小学1年生、柏木家周辺の物語とは直接関係のない日常の風景がとてもいい。
ささやかなるものに目を留める、監督の視点にキュンとします。
すべての人に物語がある、あたりまえだけど忘れていること。

ダニだらけのアパートで一人暮らしをしている91歳の独居老人、橋本至郎さん。
肺がんを患っているにもかかわらず、これだけが楽しみだとタバコを吸う。その銘柄が「Peace」
橋本さんはカメラを意識してか、部屋の中でもきちんとワイシャツを着てネクタイをしめている。
そしてカメラの前でおもむろに、戦争中、兵隊に行ったときの話をはじめる。
それは橋本さんの人生という物語の、ほんの一部なのだろうけど、もしかしたら誰にも話すことがなかったかもしれない一部でもあり、映画を通じてそのお話を聞かせてもらえたことが、なんだか光栄に思えました。

柏木家の個性豊かなネコさんたち。
先住ネコたちになかなか受け入れてもらえなかった「泥棒猫」も、最後は仲間に入れてもらえます。
お義父さん曰く「ネコたちもあきらめたんだろうね」と。
あきらめて受け入れる、猫社会の平和。

観終わって作品のテーマが明確に見えてくるというカンジではないのだけど、柏木夫妻が携わっているボランティア同然の支援活動など興味深いし、日常の隅々にまで目を向ける監督の視点は心地良く、ユルくも厳しくもある現実に思いを馳せる。そんな番外篇でした。

|

« 海洋天堂 | トップページ | 仮面ライダー×仮面ライダー フォーゼ&オーズ MOVIE大戦MEGA MAX »

映画」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/108178/42075503

この記事へのトラックバック一覧です: Peaceピース:

« 海洋天堂 | トップページ | 仮面ライダー×仮面ライダー フォーゼ&オーズ MOVIE大戦MEGA MAX »