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2011年に出会ったマンガ

遅ればせましたが、新年のご挨拶。
あけましておめでとうございますfuji
こんな不定期更新ブログに遊びにきてくれる皆さま、いつもありがとうです。
本年もぼちぼちですが続けていく予定。
どうぞよろしくお願いします。

さて毎年恒例、映画ベストの前にマンガベスト。
とは言えあくまでも、わたくしkenkoが2011年に出会ったマンガの中で決めるベストです。
選考対象となった作品の数はかなり少ないうえ、必ずしも2011年の話題作とか旬の作品とかではありませんので悪しからず。
って去年の書き出しをコピペしているよ!

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ちなみに写真はノミネート作品だよ!

過去のベストはこちら↓

2007年ベスト
2008年ベスト
2009年ベスト
2010年ベスト

ではいきます!

第10位!すぎむらしんいち『ブロードウェイ・オブ・ザ・デッド 女ンビ -童貞SOS-

Broadwayofthedead

すぎむらしんいち氏のマンガを読むのは初めてで、松尾スズキの小説をマンガ化した『老人賭博』がキッカケでこちらも読んでみたんだけどおもしろかった!
ブロードウェイつってもあれですよ、中野ブロードウェイ。
舞台は女性だけに感染するウィルスが蔓延した東京、感染すると人肉(男)を喰らう「女ンビ(ジョンビ)」になってしまう!ってダジャレか!
内容も装丁もロメロへのオマージュに満ちていて、ゾンビ映画好きならきっと楽しめるボンクラエログロゾンビコメディ。
ゾンビは基本死体なので腐ってますけども、女ンビは腐ってないんだよ、お肌ツヤツヤ。
第4話に出てくる子供のクソガキっぷりがツボです。
テーマソングは♪あジャニートゥザスター♪銀河鉄道999subway

『老人賭博』もオススメです。

Roujintobaku2

第9位!杉山実『マザー・コスモス

Mothercosmos

例のごとくジャケ買いしたマンガ。
ご紹介する中で唯一記事にしているのでリンクを貼っておきます。
最初に出版されたのは2005年、杉村実さんの新作『ガール・デバイス』の発売に合わせて再版されたもの。
『ガール・デバイス』も読んで、おもしろかったけど、やっぱり『マザー・コスモス』方が好きかな。
上のイラスト見て、そそられた方はゼヒに。

第8位!コマツシンヤ『睡沌氣候

Suitonkiko

アックスで不定期連載しているコマツシンヤさんの短篇集。
『ワイルド・マウンテン』本秀康さんのオススメということで読んでみました。
いつか見た夢をそのまま作品にしたような、シュールでかわいくてちょっと怖い、不思議な世界。
初めてなのに知ってる、懐かしい。
大好きなますむらひろしさんの初期作品など連想しました。つまり宮沢賢治的でもある。
あとサルバドール・ダリなんかも思い起こされます。
夢の中ならどこまでも行ける、自転車に乗って、銀河の果てまでも。
『太陽の休暇』と『サイクリング・ライフ』が好き。

第7位!いがらしみきお『I【アイ】

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いがらしみきおと言えば『ぼのぼの』
ラッコのぼのぼのを取り巻く動物たちの、かわいくてシュールな4コママンガ、そんなイメージしかなかったのですが、4コマじゃなかったらこんなマンガを描いてしまう人だったとは。
たぶん、人が知ってはいけない領域に関する真実を静かに、スリリングに語る。
しかし思い起こせば、『ぼのぼの』にだってこんな話あった。
自分が存在している世界の基板がグラグラと揺らぐような、てか自分の存在そのものが危うくなるような・・・
で、そういう話が特におもしろかったのです。(死神ラッコの話とか)
誰も見ていない場所がどうなっているかなんて、誰にも分からない。
知っているとしたら、それは神様だけ。
しかし見てない場所が暗闇で、見ることで光射すのが真理なら、人は実は究極に自由で、絶望だけど希望・・・ということなのかなー
いろいろ考えさせられます。
全3巻で完結予定らしく、たのしみ。

表紙だけではイメージが沸かないと思うので、IKKIの試し読みサイトのリンクを貼っておきます。

そういえば『Sink』が店頭に並んだときも、気になったのだけど手には取らなかったのでした。
なんだかほんとうに怖そうな気がして。こんど読んでみよう。

第6位!市川春子『25時のバカンス

25

古川耕さんがラジオでオススメされてるのを聴いて、読んでみました。
それ以前に本屋さんで見かけたときも気になってたし。
SFホラーだと思うのですが、男も女もちゃんと少女マンガ的に美しく儚い。あとエロい。
こだわりの萌えも感じられます。『パンドラにて』が好き。少女たちのワルツ。
手塚治虫文化賞新生賞を受賞した初の作品集『虫と歌』も読んでみたのですがすばらしかった。
『富江』も市川春子さんが描けばこうなるか!みたいな。

第5位!松本大洋『Sunny

Sunny

松本大洋新作キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
デビュー当時からあたためていた話で、松本大洋さん自身の少年期の実体験を元にしているのだそうです。
それでこんなにも施設で暮らす子供たちの心情がリアルに伝わってくるのか、と納得したけれど、にしても、だからこそ、やっぱりスゴイ松本ワールド。
すべての登場キャラクターが愛おしくてしかたないですが、とくに「きいこ」
きいこは自分が美人じゃないことをちゃんと知ってる。女の子は早熟なんやで。

第4位!ヴィンシュルス『Pinocchio(ピノキオ)

Pinocchio

「グロカワイイ」には弱い。
なおかつ、キモカワいくてコワカワいくてエロカワいいなんてたまらない。
昨年はBDの作品がたくさん翻訳され出版されました。
何作か読みましたけども、これがいちばん気に入った。
本作に登場するピノキオは、見た目はかわいいけど実は大変危険なロボット兵器で、相棒のジムニーはゴキブリでピノキオの頭の中に住んでいます。
と、これだけでもブッ飛び具合は伝わるかと。
寡黙なピノキオのパートはセリフほとんどなしで、ジムニーパートは過剰なほど饒舌なのもおもしろい。
『ピノキオ』は2009年フランスアングレーム国際漫画祭最優秀作品賞を受賞していて、作者のヴィンシュルスさんはアニメーション『ペルセポリス』の人。
そういえば『ペルセポリス』はいまだ観てないのです、観なきゃ。

第3位!あずまきよひこ『よつばと!

Yotsuba

ここにきて、いまさら?な作品きました。
だって私は昨年、初めて読んだんだもん。
以前からいろんな人に「なんで読んでないの?」と言われることが多かった『よつばと!』ようやく。
まず10巻までオトナ買いして読みましたがハマった。おもしろい!
最初は、よつばちゃんはカワイイけど、いくらなんでもなぜこんなにモノを知らないのか?と不思議に思いながら読んでたんだけど、1巻の最後にじゃっかん謎が解けます。
で、そのあと、そのことについて詳しく語られるかと思いきや、語られない。そこがいい。
おもしろかわいいよつばちゃんの日常は、すべてが初めてのオドロキと興奮に満ちていて、笑っちゃうんだけど泣きたくもなる。
5歳児ってこんなだよねー、あるある!と、うちの姪っ子、リアルよつばちゃんを思い出します。

第2位!三宅乱丈『イムリ

Imuri

これもsweat02いまさら感強いですが、昨年ようやく読んでドハマりしまして。
続きが気になっていてもたってもいられない、そういうの久しぶり。
天才・三宅乱丈が紡ぐ圧倒的な物語、ナウシカなど連想させるファンタジーですが、謎が謎を呼び「読ませる」感じはミステリー的です。ほんとにもう、たまらんです。
特殊な世界観も作品にハマってしまえばどってことない。
いまさらながら『PET』の完全版なども読んでみたりして。
よりエモーショナルに、ずいぶん描き加えられてて驚きました。
しかも『PET』が実は3部構成のうちの第2部だったなんて・・・作家さんの頭の中にはいろんな物語がつまってるのね。
いつか1部と3部が読める日を。

第1位!しりあがり寿『あの日からのマンガ

Anohikaranomanga

「あの日」とは、2011年3月11日。東日本大震災が起きた日のこと。
そのたった二日後から、朝日新聞夕刊、コミックビーム、TVブロス、小説宝石、さまざまな媒体にしりあがり先生が発表し続けた震災関連の作品を、時系列にまとめた本です。
各ページの下には日付が印刷してあって、日付と作品合わせて、あの日あの時のリアルな感情が生々しく思い出される。
思い出されるって、まだ終わってもいないことなのにヘンだけど、思い出されるんです。
つまり「忘れている」ということを、まざまざと認識させられる。情けないことですが。
あまりにあんまりな現実を目の前にして、自粛だの不謹慎だの、映画やマンガどころではなかったあのとき、「たとえ間違っているとしても、『今』描こうと思いました」というしり先生の心意気に感服しました。
そして『今』だったからこそ、今ここにあるこれらの作品を、このさき何度でも読み返したい。
震災がテーマでも変わらない、しりあがり先生のナンセンスなギャグに泣き笑い。

それから、必ずしも震災がテーマというわけではないみたいですが、チャリティーコミック『僕らの漫画』もオススメしておきます。
600円のアプリをダウンロードすれば、iPadやiPhoneでマンガが読める!
参加されてる作家さんは、三宅乱丈先生、とりみき先生、さそうあきら先生など、ほかたくさん。
(詳しくはリンク先をご覧ください)みなさんノーギャラで。
アプリ代600円は、宮城県・岩手県・福島県主催の震災遺児・孤児への育英基金への募金となるそうです。
マンガが読めて、募金もできる、こんな嬉しいことってないね。

以上!今年もステキなマンガに出会えますようにshine
映画ベストは後日ー!


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コメント

素晴らしいラインナップです!
「アイ」持ってます。これからどうなるのか
怖いけど知りたい。目の表情とかがすごくキます。
sinkも良かったです。しりあがり先生の「ジャカランダ」
という作品は震災ともリンクしているようで忘れられません。

投稿: 奈良の亀母 | 2012年1月 7日 (土) 12時43分

奈良の亀母様

『アイ』すごいマンガですよね・・・
1巻さいごの方は心臓バクバクさせながら読みました。
『ぼのぼの』しか読んだことなかったのでビックリ。
これは『Sink』も読まねばと。
たしか帯にパク・チャヌクがコメント書いてた?ような記憶が。

しり先生の『ジャカランダ』は読んだことなくて
いまamazonで見てみたら絶版なのかな。読んでみたいです。

投稿: kenko | 2012年1月 7日 (土) 17時14分

マザーコスモスは購入したもののまだ読んでおらず、他はよつばとだけ、こちらも随時買ってみますね~(^o^)丿

投稿: 猿吉君 | 2012年1月 8日 (日) 19時55分

猿吉君様

おお、マザーコスモス購入されたんですね。
よつばちゃん大好き。
この中では特に、『イムリ』をおすすめしたいです。

猿吉君さん、今年もよろしくです!

投稿: kenko | 2012年1月 8日 (日) 20時21分

こんばんは。相変わらず濃い・・・ 濃ゆいぜkenkoさん!
ウチの街の本屋さんには置いてないような漫画ばっかりだよ!(笑) だがそこがいい。

唯一の例外といえるのが『よつばと!』かな。前に言ったかもしれないけど、殺し屋の話とダンボーの話が特に好き。あずま先生は起承転結を特に考えず、よつばちゃんならこうするだろうな、という具合にストーリーを転がして行き、ページが達したところでそのエピソードを終りにしているそうです

『ピノキオ』はこないだ東京の書店で手に取ったんだ・・・ でもつい本棚に戻しちゃったんだ・・・ ロボ兵器だったのか・・・ 買っておけばよかった!
あと表紙で気になったのは『睡沌氣候』と『マザーコスモス』です

画像に写ってるメビウスの『ランカル』はどうでした? あと今年は弐瓶作品入ってませんね~

投稿: SGA屋伍一 | 2012年1月 9日 (月) 00時15分

SGA屋伍一様

あは(笑)なんでこうなるのかcoldsweats01
『あの日からのマンガ』『イムリ』あたりはけっこう置いてあるかと。
特に『イムリ』を激推しします。

『よつばと!』私はホットケーキの話が好き。
よつばちゃんが全力でホットケーキひっくり返すとこ何度読んでも爆笑してしまいます。
あと気球の話も好きだなー
もちろん殺し屋もダンボーも好き。

>あずま先生は起承転結を特に考えず、よつばちゃんならこうするだろうな、という具合にストーリーを転がして行き、ページが達したところでそのエピソードを終りにしているそうです

なるほどー。それであんなにリアルなのかな、子供ってこういうことする!ってすごく思います。

『ピノキオ』ロボ兵器なんですよ、兵器として活躍するシーンはそんなにないけどsweat02
『マザー・コスモス』も『睡沌氣候』も男の子心をきゅんきゅんさせてくれるマンガ。たぶん。
『アンカル』は最初おもしろく読み始めたんですが、最後の方でなんだかよく分からなくなってきてしまい・・・いつか再チャレンジしたいですcoldsweats01

>弐瓶作品入ってませんね

どきーん。ちょっと今年は外してみました。
弐瓶先生引き続き連載中の『シドニアの騎士』は去年も一昨年も入れてるので・・って苦しいな・・

投稿: kenko | 2012年1月10日 (火) 00時10分

「女ンビ」と「睡沌気候」をゲット!
本屋さんにないので密林で。「女ンビ」は
「ゾンビハーレム」みたいですね。
「バーニング」のジョギリのオマージュが
出てきますね。装丁もVHSテープになっていて
凝ってますなあ。中野ブロードウェイいいなあ!
「睡沌気候」のお母さんと女の子が海へ行く話が良かった。
日本みたいだけど異世界なんですね。「太陽の休暇」もいい。

投稿: 奈良の亀母 | 2012年1月16日 (月) 21時17分

奈良の亀母様

おお!さっそくゲット!?早い!

観てないのですが、まさにゾンビハーレム状態ですね女ンビ。
ジョギリオマージュってどこ?って思わずさがした(汗)
最初の方、主人公のお母さんが!
隅々まで映画ネタがちりばめてあって楽しいマンガです。そろぞろ2巻出ないかな。

『睡沌気候』女の子が海へ行く話もいいですねー
そうそう日本のようで日本でなくて、どんどん異世界へ行っちゃう感じが好きです。

私も『Sink』近所の本屋さんでは見つけられなかったから
密林でぽちするかなー

投稿: kenko | 2012年1月19日 (木) 03時32分

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