ダーク・フェアリー
デル・トロさんには一生ついていくと決めてますので、ここ最近続くプロデュース作品ももちろんすべてチェック。
女の子が主人公ってんで『パンズ・ラビリンス』を連想させるし、森のシーンなどデルトロっぽくて(なんかフワフワ舞ってるカンジとか)、私のデルトロ欲をまあまあ満たしてくれました。
元のTV映画では主人公は大人の女性なんだそうで、幼い少女に変更したのはデルトロアイデアらしいですよ。
監督は、本作が長編映画初のトロイ・ニクシー。
映画界の若い才能を育てる活動に尽力するのは素晴らしいことだけれど、そろそろデル・トロ監督作品も観たいなーー。なんて。(今のところ決まってるのは“Pacific Rim”というモンスター映画)
両親が離婚したサリー(ベイリー・マディソン)は母親に引き取られたが、離婚のせいか情緒不安定。
気分転換にと、建築家である父アレックス(ガイ・ピアース)と助手で恋人のキム(ケイティ・ホームズ)が修復作業にあたっているアメリカ、ロードアイランド州郊外の古い屋敷でしばらく暮らすことに。
屋敷には隠された地下室があり、サリーは闇の中から自分を呼ぶ奇妙な声に惹かれ、封印されていた扉を開けてしまう。
そこには子供の歯を食べる邪悪な妖精たちが棲みついていて、「友達になろう」と言いながら、夜な夜なサリーを襲うのだった。
歯の妖精さんはデル・トロの『ゴールデンアーミー』にも登場しますが、本作におけるヤツらにフェアリー感は全くなく、どちらかと言えば魑魅魍魎的。
てか、性質は人間的。弱みにつけ込む姑息なやり口とか。
なぜ人間的なのか・・・最後まで観て納得しました。
ヤツらほんとに歯が食べたいのかな?本当はただ寂しくて、かまってほしいだけなのかもしれん・・・とか思ったりして。
サリー役のベイリー・マディソンちゃんが、またしても名子役。
最近映画を観るたび名子役が出てるような気がしますが、ベイリーちゃんも例に漏れず。
感受性が強くて内気な女の子、自分が置かれた状況に対する複雑な気持ちや、フェアリーらに怯えるようすを、そりゃもう上手に演じています。
彼女がいわゆる美少女という感じの見た目ではないのも含めての存在感というか、この映画の特別な魅力のひとつになっています。
父アレックスがサリーの言葉を全く信じないのに対し、アレックスの恋人キムだけが信じ始める。
キムはどうやら、心を閉ざすサリーに自分の子供時代を重ねているふうだったんだけど、そこんとこもうちょっとドラマ的に掘り下げてくれてもよかったんじゃないかなと思いました。
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コメント
画像のポスター見て初めて原題知りました。直訳すると「暗闇を恐れるな」かな。邦題と全然違うやん!
>ヤツらほんとに歯が食べたいのかな?本当はただ寂しくて、かまってほしいだけなのかもしれん・・・とか思ったりして
なるほど… でもここまでひねくれた「かまってちゃん」ってウザイことこの上ないですよね(他人事のように)
今度『トロール・ハンター』も公開されますが、日本のわたしたちからすれば妖精ってもっとかわいらしくてメルヘンチックなものじゃないかな、という気がしてなりません。こいつら妖精っていうより妖怪ですよね。まあ妖怪も嫌いじゃないですけど
そうそう、デルトロさんの新作には菊池凛子が出るとか。なぜ凛子
投稿: SGA屋伍一 | 2012年3月19日 (月) 11時03分
SGA屋伍一様
邦題全然違いますね、どこにもフェアリー入ってないしね(笑)
「かまってちゃん」でなくとも、ちっこいのがわらわらとウザッたいヤツらでしたが
デルトロ映画のクリーチャーたちほど魅力的ではないショボさも含めて
なんだか憎めませんでした。
『トロールハンター』観たいですー!今週末からですよね、楽しみ!
そうそう、妖精といえばティンカーベルとか可愛らしいイメージだけど
トロールみたいなのも妖精の部類なんですね、あちらでは。
デルトロ映画にキクリン!まだまだ先だけど、これも楽しみ〜
投稿: kenko | 2012年3月20日 (火) 21時43分