映画

2009年11月12日 (木)

カイジ 人生逆転ゲーム

Kaiji

ようやっとカイジ。まだやってるかしら。
原作は『賭博黙示録カイジ』の頃に一度読んだきりですが、マジに命を賭けたギャンブルの世界はアドレナリン全開の緊迫感と異様なテンションで、読み始めたら止まらない悪魔的面白さのマンガ。
福本伸行氏の独特の作風によるイメージがあまりに強烈すぎるため、藤原竜也主演で実写映画っていまひとつピンとこなかったのだけど、なかなかどうして普通に面白いエンタメムービーに仕上がっておりました。

<あらすじ>

怠惰な生活を送る若者・伊藤カイジ(藤原竜也)のところにある日、金融会社の社長・遠藤(天海祐希)が借金の取り立てにやってくる。
カイジはすっかり忘れていたが、数年前に友人の借金の保証人になっており、利子が量んだ負債総額は200万を越えていたのだった。
支払いを拒否するカイジに遠藤は、一夜で大金を手にすることができるという豪華客船エスポワール号に乗ることを薦める。

カイジ 人生逆転ゲーム 公式サイト

映画は、限定ジャンケン、鉄骨渡り、Eカードと原作の印象深いエピソードに加え、地下王国も建設中という盛りだくさんな構成。
ゲームのルールや細かい設定など、ツッコミどころ満載の改編もボチボチなされていたようですが、個人的にはほとんど気にならなかったし、役者さんの全力の演技とギャグぎりぎりの真剣勝負を大いに楽しみました。
特に地下王国がお気に入り。
松尾さんが最高に良かったし、藤原くんのビールの飲みっぷりには笑ったbeer

やや物足りなく感じた部分を挙げるとすれば、原作の持つ内臓を抉られるようななんとも言えない気味悪さが、映画では若干薄められているような気がしたこと。
たくさんの人に観てもらえる映画にする為には仕方のないことだとは思いますけども・・・もっとサディスティックで変態で狂ってて怪物的な存在感の兵藤会長を見たかったです。
要するに、金のないヤツは目か耳を賭けろ!そして負けたヤツは焼き土下座をせい!!ってことなのだけど・・・それをやるとホラーになっちゃう?
終わり方とかやけにサワヤカだったし。

藤原竜也は、<ここぞという時には天才的にヒラメくのだけど、基本的には誘惑に打ち勝てないダメ人間>であるカイジを好演。
およそカイジのイメージからは程遠いイケメン俳優なのに、全身全霊でカイジでした。さすがです。
利根川役・香川照之との演技合戦は見もの。(ざわざわ・・・がちゃんとBGMに♪)
カイジのダメっぷりになぜか母性本能を刺激され助けてあげたくなる・・・のは私だけかもしれませんが、原作のカイジにはそんなこと思わないし、これも藤原竜也効果かと思われます。
その点、原作では男性である遠藤を天海祐希にしたのは正解かと。
遠藤の意外な行動も、藤原カイジくんと天海姐さんならなんとなく納得なのだ。

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2009年11月 4日 (水)

『The Wolfman』trailer

久々にツボど真ん中な予感のする映画。
1941年のホラー映画『狼男(The Wolfman)』のリメイクで、ベニチオ・デル・トロが狼男に!

変身シーンに並々ならぬ本気を感じます。
骨がごきゅごきゅ変形する感じがイイ♪

チェ・ゲバラがまだ記憶に新しい演技派、ベニチオ・デル・トロがこういう役を受けるとはちょっと意外?
しかしこれはハマリ役でしょうheart
デルトロ演じる狼男のお父さん役がハンニバル・レクターことアンソニー・ホプキンスで、狼男が関係している殺人事件の捜査官役がエージェント・スミスことヒューゴ・ウィービングだなんてワクワクするキャスティング。
ヒロイン役にエミリー・ブラント(『プラダを着た悪魔』)ってのもイイですね。
清楚でクラシカルでちょっと陰がある感じ。この手のゴシックホラーにはピッタリです。

監督のジョー・ジョンストンに関しては、フィルモグラフィを見る限り実はあんまりそそられないのだけどsweat02(『ジェラシック・パークⅢ』とか)
脚本が『セブン』のアンドリュー・ケヴィン・ウォーカーってところに期待。

あちらでの公開は来年2月。
日本の公開時期は決まっていないようですが、きっとやるよね?今から楽しみです。

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2009年11月 2日 (月)

マーターズ

Martyrs

単館系映画の中でも、特にマイナーな作品ばかりかける横川シネマという映画館がありまして(先日紹介したネコカフェの近く)、かつてポルノ専門館であった時代の面影を残す昭和な佇まいが大変味わい深いステキな映画館なのですが、個人的にちょっと行きにくい場所であるため、足を運んだのは2006年の『ある子供』以来。
『カスタムメイド10.30』では、横シネの二階に木村カエラちゃんが住んでたのよ。

※下の方で映画の内容をかなり詳しく書いているので<あらすじ>は端折りまっす。
マーターズ 公式サイト

いやー。ウワサに違わぬ衝撃作でございました。すごいもん観ました。
事前に聞いていた<女の子が監禁虐待される><ものすごく残虐非道><衝撃のラスト>といった断片的な情報から、『ホステル』みたいなのを想像していたのですが、これは似て非なる新機軸。
最近めっきりグチャッとしたのがダメで、ノコギリとか金槌とかチェンソーとか痛そうな道具を駆使してジワジワと切り刻む系は胃腸に悪いのう・・・と弱腰だったんだけど、その点に関しては想像した種類の暴力とは違ってて自分としては許容範囲内。
最後まで目をそらすことなく観ることができました。
と言っても、もちろん充分過ぎるほど残虐でしたけども。

ネタバレ厳禁ムービーですが、以下、ラストまで完バレしてます。
これからご覧になる方はご遠慮ください。

この作品、ポスターからも伺い知れる通りヒロインが二人いるのが特徴。
前半と後半で映画の雰囲気がガラリと変わるのですが、ヒロインも前半後半でチェンジするという構成が、斬新で面白いなと思いました。
リュシーとアンナ、二人とも黒髪でまるで姉妹のよう。
特にリュシーが好みだわshineちょっとアジア系入ってる感じの見た目が個性的で良いです。

で、前半のヒロインはそのリュシー。
10歳のリュシーは、廃工場のようなところで何者かに監禁虐待されていたが、自らの力でなんとか脱出。
保護された小児科病院?で、同世代の少女アンナに出会う。
犯人は捕まらず、事件はトラウマとなりリュシーの心を苛み続けた。

15年後。
スクリーンに映し出されるのは、何の変哲もない家族の朝の食卓。
他愛もないことで笑い合う、父、母、兄、妹。とても幸せそう。
この人たち誰?リュシーはどうなった?と思うやいなや、家族の元へ朝っぱらから訪問者が。
ヤな予感。
玄関に立っていたのは、フードをかぶり猟銃を手にした女。
女は成長したリュシーで、猟銃で家族を皆殺しにしてしまう。

初っ端から非常にショッキングなシーンですが、映画全体からすればまだまだ序章にすぎません。
大体予想はつくけど、これはリュシーの復讐。いや、身を守るために仕方なくやったことか。
リュシーが殺した夫婦は15年前の事件の犯人で、リュシーは彼らの罪なき子供達までもブチ殺してしまったのでした。
なんで子供まで?リュシーがここまで激しく思い詰めてしまったのにはワケがある。
事件以来、リュシーは全裸で傷だらけで関節の曲がり方が気持ち悪いバケモノのような女の亡霊?に襲われ続けており、犯人を殺せば女が消えると信じていたのだった。

この全裸の女ってのがねぇ・・・ハンパなくコワイんすsad
リュシーの狂気が見せる幻なのか、それとも本当に存在するのか。
この時点では判断できないのだけど、オバケ的なものって基本的に神出鬼没じゃないですか。
だからコワイsad
クローゼットに隠れたって後ろから突然ナイフを突き立てられそうで・・・
リアルな犯罪モノなのかオカルトもアリなのかなんだか分からないまま容赦なくお話が進んでいくテンポの良さが、とてつもない緊迫感を生んでいて秀逸。

その後もまあいろいろありまして・・・後半戦。(手抜きsweat02
リュシー退場後、ヒロインはアンナにバトンタッチ。
アンナは、惨劇の館の隠された地下室を発見する。
(二転三転するストーリーってやつです。つかとっとと警察に連絡せい。いかにも怪しい地下に一人で行くな!とお姉さんは言いたい)
冷たい地下室の真ん中にポツンと置かれた椅子。
長い鎖の先の暗闇には・・・痩せこけ傷つき、壮絶な姿になり果てた女が繋がれていた!!!shock
(この人がまたねぇ・・・筆舌に尽くし難いビジュアル)

一刻も早く警察か病院に電話すべきシチュエーションですが、なぜか女を湯船につけて放置したまま居眠りしてしまうアンナ。
(頭部に直付けされたヘッドギアを外すシーンは痛かった・・・お願いだからそういうのはお医者さんにやってもらってください)
そこへ突然、黒づくめのスワットみたいな連中がドヤドヤと乱入。
もしかして警察の人?騒ぎを聞きつけて駆けつけてくれた??
という淡〜い期待は、アンナの髪を鷲掴みにして地下に連れて行くという乱暴な行為であっさり却下。。。
悪い人たちだ。間違いなく監禁する側の人たちだよぉー。アンナお先真っ暗・・・

ここでやつらのボスとおぼしき高齢の女性<マドモアゼル>登場。
(こんなにもバイオレンスな映画なのに、メインキャストは女性ばかり)
「リュシーやあの女だけじゃない。被験者は何人もいた。その境地に達することのできる人間は滅多にいないけど、若い女の方がなりやすいのよ」
カルト教団かなんかでしょうか・・・
とにかく長年に渡り、組織で監禁虐待を繰り返してきた模様。

組織の目的は暴力そのものではなく、暴力によってもたらされる苦痛の果てにあるもの。
死の間際にあってなおこの世にあり続ける人間<MARTYR=殉教者>が見るという、<もうひとつの世界
つまりここでようやく、15年前リュシーを監禁虐待した犯人の正体、その目的が明らかになるというわけ。

当然ながらアンナもまた、彼女の意思とは関係なく殉教にチャレンジ!させられます。
未来永劫続くかと思われる屈辱的な暴力は、あくまで淡々とドライであるがゆえにキツイ。
アンナは苦しみもがき、肉体的にも精神的にも追い詰められていきます。
苦痛と恐怖を乗り越えるため、アンナは心の中のリュシーに語りかける。
「どうすれば恐くなくなるの?」「身をゆだねるのよ」
アンナはもう、暴力に逆らいません。

そしてついに・・・<殉教への道>ラストステージ。
顔面のみ残し全身の皮膚を剥かれ、パッと見<なんか赤くてヌラヌラした全身タイツ>を着た人みたいになってしまった哀れなアンナ。
上目使いでイッちゃった感じの目つきこそが殉教の証拠らしく、マドモワゼルは17年間待ちに待ったこの瞬間、アンナに問いかけます。「何を見たの?」
マドモワゼルの耳元でアンナは何かしら囁きますが、私たちには聞こえない。

館に組織の会員らしき金持ちげな老人たちが集まってくる。
彼らはアンナが見た<もうひとつの世界>の存在を、マドモワゼルから伝え聞くためにやってきた。
「最終段階まで到達することができたのは17年間で4人。殉教者はアンナのみです。彼女に敬意を払ってください」

なんたる身勝手。なんたる傲慢。
どいつもこいつもてめぇで試せ。ほんでとっととあっちの世界にいてまえっっっ!!!!!(#`皿´)
・・・と、いいかげんスクリーンに向かって絶叫したくなりました。
とにかく彼らは大真面目。真剣なのです。だからこそタチが悪い。

しかーし!マドモワゼルは彼らに何も伝えないまま、ただ「疑い続けなさい」という言葉のみ残して・・・自殺。
・・・えええええーーーーーっっっ!?どゆこと!?Σ( ̄ロ ̄lll)

なんという唐突な終わり方。とってもモヤモヤしますた。
個人的には猟銃持ったリュシーちゃんに再登場してもらって全員ぶっ殺してもらいたいくらいですけども・・・
アンナがマドモアゼルに何を言ったか知らんけど、その言葉は彼女を完膚なきまでに叩きのめした。
そして何も教えてもらえなかったじいさんばあさん達はさぞかし絶望し、今まで以上に死を恐れながら余生を送ることになるのではないでしょうか。
そうでも考えなきゃ、犠牲となった人たちが報われないです。

バカ長い感想になってしまいました。
とにかくものすごーく、濃密な2時間。
全く予想もつかない展開でラストまで引っ張る引っ張る。
まごうことなき問題作ですが、近年稀に見る斬新さと面白さを兼ね備えた作品であることも確か。
映画館で観ることができて良かったです。
これが監督2作目のパスカル・ロジェには、かつて『ヘルレイザー』リメイクの話があったみたいだけど既に降板になったらしい。残念だわん。

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2009年10月28日 (水)

観たい映画

映画ネタが尽きてしまいましたので、今現在広島市内で上映中の映画で観たいなーと思ってる映画を挙げてみたいと思いまふ。

Kaiji カイジ 人生逆転ゲーム

『カイジ』を実写映画化って微妙〜。しかもカイジ役が藤原竜也ってイケメンすぎ!と、当初は半信半疑でしたけども、予告篇を観るとけっこう面白そう。
そして公開後の評判もなかなかどうしてよろしいようで。
チャンスがあれば観てみよう・・・と思ってます。

Mysisterskeeper 私の中のあなた

方々で絶賛の嵐!ずいぶん泣けるそうじゃありませんか。
観る予定には入れてなかったけど、時間が許せば観てみようかな。
(カイジよりむしろこっちを優先させるべきなんじゃ?sweat02

Sunshine_cleaning_2 サンシャイン・クリーニング

広島でも先週末よりようやく。
一日の上映回数は少ないけど、しばらくやってるようなのできっと観ます。

Martyrs マーターズ

ウワサのおふらんす製残虐ホラー。
今やってるのよ・・・1週間だけ。
年のせいか最近めっきりこの手のホラーを観るのがしんどくなってしまい、あんなに大好きだったソウシリーズも3で止まっちゃってるんだけど・・・マーターズは気になる。
ぶっちゃけ、ここに挙げた映画の中では今ダントツ観たい映画です・・・
1週間だけってことは・・・明日か明後日行くしかないじゃないかbearing

芸術の秋だというのに10月はあんまし映画を観なかったですが、11月は『母なる証明』『スペル』『なくもんか』『曲がれ!スプーン』『イングロリアス・バスターズ』など、またボチボチ観たいのがあるので楽しみです。

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2009年10月18日 (日)

エスター

Orphan

イマドキB級ホラーの殿堂、ダーク・キャッスル作品。
監督は『蝋人形の館』のハウメ・コジェ=セラ、製作にはレオナルド・ディカプリオ様も名を連ねておりますよ。
久々にハラハラドキドキしたくって観てきました。

<あらすじ>

3人目の子を死産したケイト・コールマン(ヴェラ・ファーミガ)は悲しみから立ち直れず、夫ジョン(ピーター・サースガード)と相談の結果、孤児院へ行き養子をもらうことにする。
二人は、ずば抜けて聡明で大人びた少女・エスター(イザベル・ファーマン)のことを気に入り、彼女を養子として引き取ることに。
やがてコールマン家の周囲で不審な事件が次々と起こり始める。

エスター 公式サイト

予告篇を観た限りの印象では、そこはかとなくダメっぽい予感もしたんだけど・・・
なかなかどうしてこりゃ当たり!good
『オーメン』+『ゆりかごを揺らす手』って感じでしょうか。
非常に堅実な作りのサスペンス・ホラーである意味ベタなんですが、そのベタさがイイのだshine
洗面所の薬棚や冷蔵庫の扉を開け閉めする瞬間・・・
物陰に何か現れそうで・・・・・・現れない!!(((゚Д゚)))ヒィー
といった、王道と言えるホラー的演出の連続で、観てるこっちはいやがおうにも心拍数UPsign03
気がつけば瞬きするのも忘れ、食い入るようにスクリーンを凝視しておりました。
悪夢の出産シーンのなんともいえない不快感からしてかなりいい線いってたし。

そしてなんと言っても!エスター役のイザベル・ファーマンちゃんがスゴすぎ。
彼女の怪物的熱演だけでも観る価値は大いにありまする。
物語の中でエスターは9歳という設定なのだけど、実際この子何歳!?というのがスッゴク気になって後で調べてみたら、イザベルちゃんは現在12歳。ひえー
若い身空でこんな恐ろしい役をここまで完璧に演じて、後々トラウマになったりしないだろうか・・・と本気で心配になりましたです。
コールマン夫妻の実子の一人、マックス役の子がまたむちゃくちゃかわいくて、この子だけは何があってもエスターの魔の手から守らねば!と思わせる名演。
ハリウッドには天才子役がなんぼでもいるんですねぇ。

※以下じゃっかんネタバレを含みますので未見の方はご遠慮ください※

コールマン夫妻に関しては「身勝手な大人」と思わせる描写がちょくちょくあり、あんまり感情移入できませんでしたけども、それもまぁこの手のサスペンスでは王道な脚本ゆえと思います。
3人目の子が死産だったことは不幸だけれど、だからと言ってその喪失感を埋めるためだけの養子なのだとしたら、日本人的な感覚ではちょっとなかなか理解し難いものがあるし。
だって既に子どもは二人もいるのに。
エスターが普通の子だったとしても、そりゃ子どもは戸惑って当然なんじゃないかと。

そのぶんエスターの真実と、それ故に捻くれてしまった彼女の心と行動には、なるほど納得。
と言ってもあまりにエキセントリックすぎるし、やってることはまごうことなき罪ですけども。
愛をねぇ・・・求めていたのだねぇ。
「練習する時間がいっぱいあった」蛍光塗料アートも素敵でした。

カウンセラー役で、お気に入り海外ドラマ『デクスター 警察官は殺人鬼』のマーゴ・マーティンデイルが出演していたのもちょっと嬉しかったです。
包容力があって頼れるオバサマ。今回はぜんぜん頼りにならんかったけどねー

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2009年10月14日 (水)

空気人形

Kukiningyou

是枝裕和監督の最新作は、持ってはいけない心を持ってしまった人形のお話。
原作は業田良家の短編マンガ集『ゴーダ哲学堂 空気人形』の表題作。
日本映画ですが、この物語の主人公である<空気人形>を演じるのは、『リンダリンダリンダ』『グエムル 漢江の怪物』の韓国女優ペ・ドゥナ。
とにかく彼女の演技が絶品。
表情、動き、言葉、吐息・・・そのすべてに強烈に引き込まれます。
正直言ってそんなに美人とは思わないし、もっと人形っぽい顔立ち、人間離れしたスタイルの女優さんはいくらでもいそうだけど、ペ・ドゥナの空気人形を観た後では、彼女以外のキャスティングなんて考えられません。
カタコトの日本語も、まっさらな状態でこの世に生まれたばかりのお人形、ならば全く違和感なし。
むしろそのカタコトが愛おしい。

<あらすじ>

冴えない中年男・秀雄(板尾創路)は、ラブドールにのぞみという名をつけパートナーに見立て、古びたアパートで一人暮らしをしていた。
ある朝、秀雄が出かけた後、突然心を持ってしまった人形(ペ・ドゥナ)。
人形は町へ繰り出す。見るものすべてが初めての人形にとって、世界は美しく刺激的だった。

空気人形 公式サイト

人形と言ってもいろいろで、空気人形は子供の玩具ではなく、ぶっちゃけて言えば成人男性が性欲を処理するための道具。
いわゆるダッチワイフってやつです。
最近はかなり精巧に作られているものもある・・・のかどうかさすがに詳しくないですが、空気人形はその名の通り、空気を入れて膨らますだけのビニール製の安物。

メイド服を着たキュートなビジュアルのお人形が心を持って動き出しちゃうなんて、今回かなりファンシーなお話?と思いきや、板尾創路演じる人形の持ち主・秀雄と、彼が<のぞみ>と呼ぶ空気人形とのセックスシーン(厳密にはセックスとは言えないけど)のあまりにリアルで容赦ない描き方に、初っ端からガツンとやられました。
そして翌朝、人形が内側の空洞に無垢な魂を宿す・・・その奇跡の瞬間のなんと美しいこと。

町へ出た空気人形は好奇心のかたまり。
その様子はコミカルで可愛らしいけど、端から見ればちょっとアブナイ人かも?coldsweats01
純一という青年に恋をした空気人形は、彼が働くレンタルビデオ店でアルバイトを始めます。
メイド服じゃない服を自分で選び、髪型を変えメイクもして・・・どんどん普通の女の子らしく、魅力的になっていく空気人形。
昼間の彼女はとても幸せそう。恋する女の子の瞳に映る世界はキラキラと光り輝きます。
しかし夜の彼女は、以前と変わらず<性欲処理の代用品>に過ぎない・・・という残酷な現実。

ある日お店で空気人形の空気が抜けてしまうという事故が起きるのですが、このシーンにおけるペ・ドゥナの熱演、エロスといったらもう。
愛する人の息でカラダ中を満たされるということ。
それは空気人形にとって初めて経験する悦びだったのでした。

純一も空気人形と同じくらい、彼女のことを好きでいてくれたらよかった。
純一が空気人形に望んだのは、彼の中にも歴然とある空虚を浮き彫りにするような思いがけないこと。
繰り返されるその行為は、なんだか一方的でとても虚しく、繰り返せば繰り返すほど、空気人形があの日感じた悦びが薄れていくような気がする。
だから空気人形は、純一にしてもらって嬉しかったことを彼にもしてあげたのでした。

愛するゆえの行為が、知らないうちに相手を傷つけていることってある。
しかもそれが取り返しのつかないことだったり。
「取り返しがつかない」ということにすら気付けなかったり。

空気人形が出会う人々は皆、心にぽっかり穴が空いているような寂しい人ばかり。
高橋昌也さん演じる元教師のおじいさんが彼女に教える詩は、この物語を象徴していて印象深いです。
それは吉野弘の『生命は』という詩。以下ざっくり抜粋。

 生命はすべて そのなかに欠如を抱き それを他者から満たしてもらうのだ
 世界は多分 他者の総和
 しかし互いに欠如を満たすなどとは知りもせず 知らされもせず
 ばらまかれている者同士 無関心でいられる間柄
 ときにうとましく思えることさえも許されている間柄・・・
 花が咲いている すぐ近くまで 虻の姿をした他者が光をまとって飛んできている
 私もあるとき 誰かのための虻だったろう
 あなたもあるとき 私のための風だったかもしれない

この詩がラストシーンで生きてきます。
世界は哀しくて残酷で、孤独な人で溢れているけれど、本当はみんな誰かに満たされていることを知らないだけ。
空気人形が軒下の雨のしずくに触れた瞬間、命を宿したように、まるでかげろうのように儚い人形の心は風になり、誰かの元へ届くのでした。

まるで映画全体が一編の美しい詩のよう。見事な作品でした。

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2009年10月 5日 (月)

湖のほとりで

La_ragazza_del_lago

イタリアのアカデミー賞(ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞。噛みそう(^-^;))で、史上最多10部門を独占したという話題作。
巨匠ナンニ・モレッティ監督(『息子の部屋』など)のもとで助監督を務めてきたアンドレア・モライヨーリの長編初監督作品です。

<あらすじ>

北イタリアの小さな村、美しい湖のほとりで、村の少女アンナ・カダル(アレッシア・ビオヴァン)の死体が発見される。
アンナの死体には争った形跡はなく、顔見知りの犯行であると推測された。
刑事サンツィオ(トニ・セルヴィッロ)は村の住人へ聞き込みを始めるが・・・

湖のほとりで 公式サイト


おさげ髪の少女マルタは伯母の家から帰宅する途中、顔見知りと思われる男の車で連れ去られてしまう・・・

美少女の謎の死体をめぐるミステリー、という大筋だけ聞いてたので、始まってすぐのこの流れにはいきなりハラハラ。
まさかこんな小さな子が、このいかにも変態じみた男の餌食に!?shockって。
しかしこれは軽いミスディレクションで、発見されるのは17歳の少女、アンナの死体。
ある意味ありがちな展開で観る側を誘導し、物語にグッと引き込むという巧い脚本でもってまずツカミはOKって感じ。騙されました。

美人で性格も良く、誰よりも生命力に満ち溢れていたアンナがなぜ、誰に殺されたのか。
最初は、昔気質風の老刑事サンツィオと共に、事件の真相および真犯人に肉薄するべくミステリ小説の謎解きをする気分で観ていたのですが、物語が進むにつれ、ミステリ的要素に寄り添うようにして描かれる繊細な人間ドラマの方に、いつの間にか心奪われていました。

アンナとは性的な関係だったと言い張る男友達、アンナの美しさを憎んでいるかのごとき姉、アンナを親としては異常なくらい愛していた父・・・
村の風景はあくまで穏やかだけど、そこで暮らす人々の胸の内には、行き場のない黒い感情が渦巻いている。
サンツィオが聞き込みを重ねる中で明らかになっていく、人々の心の闇。
冒頭に一騒動起こしたマリオも、アイスホッケーチームのコーチも、アンナがベビーシッターをしていたアンジェロの両親も、みーんな容疑者に見えてきてしまう。
マリオの父親のある言葉をきっかけに、サンツィオが真相に辿り着くことができたのは、彼自身も家族にさえ(いや家族だからこそ)伝えられない、もどかしい苦しみを抱えていたからにほかなりません。

犯人は意外な人物ではありますが、ミステリ小説よろしく犯人はオマエだ!的な派手な演出はもちろんない。
静謐で美しいけれど鬱々とした印象もある映像や、時折チグハグにも感じられる大胆な音楽が、浮き彫りになっていく人生の悲劇性を象徴しているようにも思えました。

事件を通じ、サンツィオは厳しい現実を受け入れるための一歩を踏み出すことができた。
それだけでも、かろうじての希望・・・と言えるのかな。

知ってる俳優はアンジェロの母親を演じたヴァレリア・ゴリノくらいだったけど、サンツィオ役のトニ・セルヴィッロはじめ渋い役者が揃っており、皆さん名演。
この映画を観てからずいぶん経ちますが、今でも時々、村人たちの哀しみの表情が心に滲みます。

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2009年10月 4日 (日)

幸せはシャンソニア劇場から

Faubourg

『湖のほとりで』とどっちを観るか迷ったんだけど、なんとなくハッピーな気分に浸りたくてこちらをチョイス。
『コーラス』(未見)のクリストフ・パラティエ監督、製作には『ニュー・シネマ・パラダイス』で大人になったトトを演じたジャック・ペランが名を連ねていたりする、フランス、ドイツ、チェコ合作映画です。

<あらすじ>

1936年。パリの下町で30年間愛されてきたシャンソニア劇場もついに閉鎖に。
裏方として劇場と共に人生を歩んできたピゴワル(ジェラール・ジュニョ)は妻にも去られ、仕事もなく飲んだくれていた。
息子のジョジョ(マクサンス・ペラン)はアコーディオンを弾くことで健気に家計を支えていたが、警察に見つかってしまう。
ピゴワルは保護者失格とされ、息子は別れた妻と暮らすことに。
ピゴワルは息子を取り戻すため、劇場再建を決意する。

幸せはシャンソニア劇場から 公式サイト

けしてつまらないとかじゃないんだけど、なんかフツーに良い映画、って感じでした。
予告を観た時はかなりグッときそうな映画だ!と思ったんだけど。
ジャック・ペラン製作ってだけで、『ニュー・シネマ・パラダイス』的エモーショナルを勝手に期待してしまっていたみたいsweat02

<シャンソニア劇場>が<下町>でいかなる存在か、そこで働く人々がどんな人物かよく分かんないまま劇場閉鎖されちゃって、シャンソニアにも登場人物にもあんまり感情移入できないままあれよあれよと劇場復活で、お話に入り込むタイミングをなかなか掴めず。。。

でも終盤ラジオ男が復活して、2度目の正直でシャンソニア完全復活の際のレヴューはすっごく楽しかったnotes
それまでのショボい演目はいったい何だったのか。
急にハリウッド黄金期のミュージカル映画(大好きheart)みたいになるのね。

それからなんと言っても、歌姫ドゥースを演じたノラ・アルネゼデールがとにかく魅力的。
シャンソニアの舞台にぽつんと立ち、自信なさげに歌い始める女の子。
けれど歌っているうちに、彼女の感情と才能はどんどん溢れ出し、キラキラと光り輝き始める・・・というシーンにはワクワクしました。
フランスでは今最も期待される若手スターなんだそう。
彼女の登場、退場、そして再び・・・で、物語は動いていきます。

Noraarnezeder 美しいshine

ジョジョ坊やもとっても可愛かった。
ジャック・ペランの息子くんか。言われてみればちょっと似てるかな。
最後は『リトル・ダンサー』のごとく、アコーディオンを弾くジョジョの成長した姿が見られるのかな?と思いきやそうはならず、シャンソニアの前でポツネンとするピゴワルで終わるってのも、なんだか予想外に叙情的なラストで味わい深かったです。

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2009年9月24日 (木)

ウルヴァリン:X-MEN ZERO

Xmenoriginswolverine

アメコミ映画は大好き。なかでもX-MENシリーズは特に好きheart
ウルヴァリンことローガンの拳からなぜにアダマンチウム合金の爪がシャキーン!と飛び出すようになったのかが本作で明らかに。
今回、画像多めですcatface

<あらすじ>

19世紀半ば。少年ローガンは父親の身に起きたある事件がきっかけで能力を覚醒させる。
兄であるビクターにも同じような能力があり、二人は力を合わせ150年余に渡り戦場を生き抜いてきた。
しかしビクターは徐々に暴力そのものに依存するようになっていた。
ある日二人は、軍人ストライカーにスカウトされ、ある特殊部隊に入る。
そこにはローガンやビクターのような、特別な能力を持った人間が揃っていた。
しかしローガンは部隊の非道なやり方が気に入らず脱退。
ビクターとも別れ、恋人ケイラと共に平和な日々を送っていた。

ウルヴァリン:X-MEN ZERO 公式サイト

なかなか良かった!ヒュー・ジャックマン、めっちゃ気合い入ってました。
なにあの筋肉。CGじゃないよね?しかも素っ裸happy02
まるでターミーシュワちゃんじゃんー
ヒュー・ジャックマンと言えば、長身だしハンサムだし、紳士なイメージが定着してますけども、ウルヴァリンを演じる時だけは野獣と化すのであった。
本作では野獣っぷりにより磨きがかかってるように見えました。

ローガンには実はよく似た能力を持つミュータントの兄がおり、二人揃って戦場で大暴れする冒頭のシーンでは、兄・ビクターが殺し合いを重ねるうちに暴力に魅入られ、ローガンとは相容れない道を歩んでいってしまう過程が、非常に分かりやすく簡潔に描かれます。

二人の形相、雄叫びは、ときどき笑っちゃうほどスゴイ(笑)

6 くるならこいやぁっ!!annoy

8 ぶっころーすっ!!!annoyannoy

5 気合いじゃあああーー!!!!!annoyannoyannoy

血管の一本や二本は普通に切れてると思うのです。
すぐに治っちゃう体質なので結果オーライだけど。

兄弟がストライカーにスカウトされて入る特殊部隊の面々も、派手さはないけど手練揃い。
活躍するシーンはちょっぴりにも関わらず、これまた非常に巧く彼らの見せ場を作ってくれてて好印象。
二刀流のウェイドがまさかあんな姿で再登場するとはねぇー
ビクターにあっさり殺られるには惜しい逸材だったので大歓迎でしたが。
ローガンとウェイドのラストバトルもかなりマンガ的で好み♪

ニューフェイスの中でいちばん光ってたのはこの人↓

10

どういう能力でああいう動きをするのか、実はよく分かんなかったんだけどcoldsweats01

お馴染みのあんな人やこんな子も↓

11 モテない運命にあるとも知らず

7 キャットウーマン…ではなく。カワイイheart

まさかピカード艦長のワンショットというサービスまであるとは。
微笑みに微妙に違和感を感じたけど、あれはCG?ですよね。それこそ『T4』のあの人的な。
そういえば『ファイナルディシジョン』エンドロール後のアレって、いつか拾う気あるんでしょうか。

ローガンにはジーンよりケイラのような、骨太かつしなやかな印象の美女がお似合い。
<ウルヴァリン>という名の由来、忘れてしまったローガンの過去が、こんなにもロマンチックで切ないなんて。
そして物語はX-MEN3部作へと続くわけですが、一刻も早く『ウルヴァリン2』を観たいような気持ちにもなりました。

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2009年9月18日 (金)

『アバター』trailer

ジェームズ・キャメロン監督、『タイタニック』以来劇場映画としてはなんと12年ぶりの監督作品『アバター』

先日『ウルヴァリン:X-MEN ZERO』を観に行った際(感想は後日)初めてちゃんとした予告篇を観ました。

ブルーの使い方が美しい。

今まで<半魚人みたいな青い人>のイメージしかなく、どんなストーリーなのかも分からなかったけど、物語の舞台はラピュタみたいな飛行島がいっぱい浮かんだ惑星、車椅子に乗った軍人(『ターミネーター4』のサム・ワーシントン)の意識が青い人の肉体に宿り、恐ろしげなモンスターとめくるめくバトルを繰り広げる・・・みたいなお話のようですね。(拙すぎる説明sweat02
アバターって文字通りアバターなのか。ネット上ではなくリアルにアバター?なのね。

最新の技術を駆使したCG映像はド迫力。
並大抵のCG映画じゃ驚かなくなって久しいけど、これはなんだかスゴそうです。
世界観もかなり魅力的だし、空気感とか質感とか、これまでのものとは一線を画してる印象。
これが3Dになるってんだから楽しみshine
(実は3Dめがねが苦手なんだけど。かけごごちの良い3Dめがねプリーズ)

ずいぶん前から噂されていた『アバター』がようやく公開ってことで、個人的に気になるのはいよいよ今後キャメロンが本格的に取り組んでくれるはずの『Battle Angel』だす。
今のところ2011年公開予定で、立ち消えにはなってないみたい。
『アバター』のこの技術で制作されるのなら、それはもう期待は高まるばかり。
やっぱり3Dになるのかなぁ。
『Battle Angel』っていうタイトルはちょっとダサイので変えた方がいいかも?

Battleangelalita_2

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2009年9月11日 (金)

グッド・バッド・ウィアード

Good_bad_weird

このポスターのソン・ガンホのやんちゃ坊主みたいな顔笑えるsmile
遅ればせながら韓国映画にハマりつつあるわたくし、劇場鑑賞韓国映画第二弾でございます。

<あらすじ>

1930年、満州国。
馬族のボス、パク・チャンイ(イ・ビョンホン)は、日本軍が持っているという<宝の地図>を手に入れるため荒野を疾走する列車を襲撃するが、地図は直前にコソ泥ユン・テグ(ソン・ガンホ)に奪われていた。
列車には賞金稼ぎのパク・ドウォン(チョン・ウソン)も乗っており、パク・チャンイやユン・テグを狙い発砲してくる。
結局悪運の強いユン・テグが地図を持ったまま逃げてしまうが・・・

グッド・バッド・ウィアード 公式サイト

『グッド・バッド・ウィアード』は『The Good The Bad The Weird』、つまり<良いヤツ、悪いヤツ、変なヤツ>という意味で、良いヤツ=チョン・ウソン、悪いヤツ=イ・ビョンホン、変なヤツ=ソン・ガンホ、ってことらしい。
欽ドコへのオマージュではもちろんなく、『続・夕陽のガンマン(原題:The Good, the Bad and the Ugly)』へのオマージュらしいです。
『箪笥』『甘い人生』のキム・ジウン監督による、韓国発マカロニ・ウエスタンhorse

日本では<ムチャクチャデイイノダ!>なんてキャッチコピーつけられてますけど、本当にむちゃくちゃな映画だったよー
日本軍が所持していた清朝時代の宝の地図をめぐり、野郎どもが熱いチェイスおよびバトルを繰り広げるのですが、終盤にはもう地図とか宝とかどうでもいいやって感じ。
いろんな派閥が入り乱れてなにがなにやら。
朝鮮独立派とか言ってたオジサン(お尻をアレされた人)はいったい何だったですか。

とにかくアクションシーンにハンパなく気合いが入ってて見応え満点!なんだけど長過ぎで、さすがに最後の方はちょっと飽きてしまったsweat02
俳優さんは存在感抜群なメンツが揃ってるうえ笑いもそこかしこにあったりするので、まあそれなりに楽しめましたけども。

3人の中でいちばん光ってたのは<悪いヤツ>ことイ・ビョンホンかなぁ。
『GIジョー』に続き悪役です。似合うなぁ、悪役。
<良いヤツ>ことチョン・ウソンは長身でハンサムで、そりゃもうホレボレするほどイイ男なのだけど、ビョンホンさんの黒いオーラにちょっと霞んでしまったかしら。
しかしお二方とも、私が目視した限りではスタントではなく本当に銃をぐりんぐりん回しながらお馬さんに乗ってるように見えてすげぇーー!!と思いました。
しかも周囲ではどっかんどっかん爆発しまくってるし。おそるべし韓流スター。
んで<変なヤツ>ことソン・ガンホも、そんなカッコ良過ぎる二人に全然負けてないんだからさすが。
むしろ手玉に取ってる感じ?
コミカルな演技に笑わされたり、冷酷なまなざしにゾッとさせられたり。
底の見えない役者さんですね。

ユン・テグが期待するような類いの金銀財宝ではなさそう・・・というのは早い段階でなんとなく察しがつきますが、それはそれとして終わり方がなんだか微妙。
<死>って書かれちゃった人にも実は生きててほしいです。

:;;;:+*+:;;;:+*+:;;;:+*+ 追記 +*+:;;;:+*+:;;;:+*+:;;;:

公式サイトであるクイズに答えると<日本では公開されなかった別バージョンのエンディング>ってのが観られるんだけど、そっちの方がちゃんとオチがついててスッキリしますた。
でもそれだとあの方の死は確実。なのでちょっと悲しいweep

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2009年9月 8日 (火)

愛のむきだし

Mukidasi

DVDで観た映画の感想って滅多なことじゃ書かないのだけど、これは書いておきたいです。
劇場公開時に見のがして以来、ずっと心に引っかかってた作品。
園子温って、つい最近まで<えんしおん>だと思ってた。<そのしおん>さんだったのねsweat02
<むきだしの愛>ではなくて、<愛のむきだし>ってところがまずイイと思う。

<あらすじ>

ユウ(西島隆弘)は敬虔なクリスチャンの家庭に生まれた。
幼い頃に母を亡くしたユウは、「マリアさまのような人を見つけなさい」という母の言葉を胸に、神父である父テツ(渡部篤郎)と二人つつましやかに暮らしていた。
ある時カオリ(渡辺真紀子)という女がテツの愛人になり家庭に入り込んでくるが、カオリはたった3ヶ月でテツを捨て若い男と去ってしまう。
それ以来優しかった父は変わってしまい、ユウに懺悔を強要するようになる。
ユウは懺悔するために罪を作る。
罪はエスカレートし、ケンカ、万引きを経て女性の股間ばかりを狙う<盗撮>に。
盗撮を懺悔したとき、それまで息子のどんな罪にも無反応だった父は顔色を変え、ユウを殴る。
それを愛だと感じたユウは、ますます盗撮にのめり込んでいくのだった。
そしてある日、<奇跡>は起きる。

愛のむきだし 公式サイト

先日『インスタント沼』を観た後、久しぶりに『時効警察』が観たくなり、手持ちのDVDBOXで観まくってたんだけど、園子温が監督した回って改めてつくづく異色だなと思い(オダジョー監督の回ほどじゃないけどcoldsweats01)、そうそう『愛のむきだし』観なきゃ!ってな流れでレンタルしてみました。

上映時間なんと4時間。DVDでは上下巻の2枚組。
なんていうかこの映画、映画製作に対する、このバカバカしくも美しい愛の物語に対する、監督スタッフ及び役者陣の並々ならぬ本気が漲っています。
『チェイサー』を観たとき「この熱さ日本映画にはないなー」なんて思ったけど、あるじゃんここに。
韓国映画に負けない情熱が。

ユウ、ヨーコ、コイケ、物語の中心となる3名を演じる若手俳優たちがそれぞれスゴすぎる。
宗教のハナシだったりするわけですが、お三方とも演技が神懸かってます。
まずはユウ役・AAA(トリプルエー)西島隆弘。
映画初出演かつ初主演にして、従来の爽やかなイメージからはあまりにもかけ離れた過激な役です。
なんせクリスチャンでありながら盗撮のプロ。
時には女装し、ユウにとってのマリア・ヨーコのパンチラを思い浮かべては勃起する役ですからねぇ。
盗撮シーンにおける決めポーズ、決め顔とか最高すぎる。
パンチラを盗撮というセコい犯罪にも関わらず、西島くん、なんでそんなに爽やかなのさ。
女装も似合いすぎ。『女囚さそり』が観たくなってしまった。
なんでもAAAって<Attack All Around>の頭文字を取ったグループ名で、<すべてのことに挑戦する>という意味だそうですが・・・
むちゃくちゃ挑戦してるよ。アッパレだよ。まさに♪いーじゃんすげーじゃん♪だよー

それからヨーコ役・満島ひかり。初登場シーンのなんと鮮烈なことか。
アクションはむちゃくちゃ決まってるし、パンチラを恥じらう姿はやたら可愛いし、時折とてつもなくエロいし、彼女のめまぐるしく変わる表情に魅了されない人はいないでしょう。
新約聖書のコリント第13章を叫ぶように暗唱するシーンの、怖いくらいキラキラと輝く瞳が忘れられません。
マジに神が降臨してます。

そして新興宗教ゼロ教会の幹部コイケ役・安藤サクラ。
奥田瑛二、安藤和津ご夫妻の娘さんです。お母さんに似てるかな?
『罪とか罰とか』で初めて彼女の存在を知りましたが、若いのに恐ろしいくらいの演技派。
男性が観たらトラウマになりそうなエログロシーンもサマになりすぎ。
こんだけ狂気と血しぶきが似合う人もなかなかいないと思います。

どちらかというと、3人のヒトトナリが紹介される前半の方が面白かったなーとは思うんですが、メインのお話はやはり、ヨーコがゼロ教会に捕われてからなんだよね。
そもそもこの映画って「園監督の知り合いの盗撮のプロが妹を新興宗教から救った」という実話をもとに作られているらしいし。
愛を知らずに育った子供たち。
涙、汗、血、叫び・・・ありとあらゆるものを噴出しながら、全身全霊で<むきだす>姿から一瞬たりとも目が離せない。
いやー、スゴイもん観ちゃいました。

音楽もすっごく良かった。
<愛のむきだし>と<ゆらゆら帝国>は切っても切り離せないです。
『空洞です』が頭から離れない。めっちゃ良い曲です。

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2009年9月 7日 (月)

ココ・シャネル

Coco_chanel

そんなこんなでココ・シャネル。
後日リベンジして、ようやっと観てきました。

<あらすじ>

1954年、パリ。
15年の沈黙を破りコレクションを発表したココ・シャネル(シャーリー・マクレーン)。
しかし周囲の反応は芳しくない。
ココは孤児だった自分が今の地位を築くまでの困難な道のりに思いを馳せる。

ココ・シャネル 公式サイト

観賞後に知りましたが、イタリア・フランス・アメリカ合作のこの作品、日本では劇場公開してるけど実は映画ではなくテレビドラマだったのね。
映画会社のロゴが出ずいきなり本編が始まったり、エンドロールがやけに短かかったりしたのはそのせいか。
作品から受ける印象が、なんとなーく時々野暮ったくもあったし・・・
(ファッションはもちろんオシャレなんだけど。過去のエピソードのとき映像に古びた加工を施すのとかちょっとあか抜けないなと思ってしまったsweat02

でもまあ面白かったですshine
いわゆるシャネル革命というものが、たった一人の女性の特別な感性により為されていく過程は興味深かった。
恥ずかしながらわたくし、シャネルさんてもうちょっと現代の方かと思ってて、「戦争って・・・ん?第二次じゃなくて第一次?」ってなレベルでしてcoldsweats01
帰宅後ウィキってみたら、ココ・シャネルは1883年生まれで亡くなったのは1971年。
うちの祖父母よりずっと上なんだなぁ。

女性がコルセットで身体を締め付け、鳥の巣みたいなデカい帽子をかぶり、ズボンを履くのなんてありえなかった時代に、誰も思いつかなかった素材と斬新なデザインで女性の心と身体を解き放ったココ。
物語はココが「生涯愛したのは彼だけ」だと語るイギリス人実業家ボーイとの恋愛を軸に進みます。
女性の自立なんて考えられなかった時代。
俗な言い方だけど、彼がスポンサーになってキッカケを与えてくれなければ、きっとココの成功の道は開けなかったでしょう。
共に人生を歩んで行くことをお互いがようやく決意した矢先の悲劇も含め、特別な運命の星のもとに生まれた人ってのはやっぱいるのだなぁとしみじみ思いました。
シャネルと言えば、ツイードのスーツだったりパールのネックレスだったりキルティングのバッグだったり・・・すぐに思いつくアイテムがいっぱいあるけど、それが一時期の流行ではなく世界中の女性の定番のスタイルとして愛され続けているって改めてスゴイことですね。
知性と強い意志と、なんとも言えない寂しさをたたえたココのまなざし。
これからはシャネルを見るたび思い出しちゃうなぁ。

それからなんといってもシャーリー・マクレーン!
登場シーンはけして多くないのに、さすがの存在感というかオーラがハンパなかったです。
パーティーに出かける姪っ子のドレスをビリビリやぶってシャネルスタイルにしていくシーンは快感。
現代のパートナー・マルクを演じたのはなんと『時計じかけのオレンジ』マルコム・マクダウェル。
いやー、久々にお姿を拝見しました。すっかりおじいちゃんheart
若かりしココ役の女優さんもとても魅力的に演じてらっしゃいましたが、個人的に気に入ったのはココの最初の恋人・エチエンヌの元愛人の女性(名前忘れた。バラバラになったパールを拾ってた人)。
ココとは違うやり方で、彼女もまた男社会と闘ってたんじゃないかな。
同じ男性をめぐって対立する関係でありながら、ココとはいい友達になれそうな雰囲気もあったりするのが良かったです。

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2009年9月 6日 (日)

女の子ものがたり

Onnanoko

母も映画好きなので、観たい映画がカブる時はたまに一緒に観たりするんですが、今回『ココ・シャネル』を観に行ったらえらく混雑してて入れなくて、急きょ次の回の『女の子ものがたり』を観ることに。
いまどき流行りの<30代女子自分探しストーリー>かと思ったらちょっと違った。
どこまで続くか分からない女の子の道は時に、想像した以上に重くてつらいのです。

<あらすじ>

スランプから抜け出せないマンガ家、高原菜津美(深津絵里)。
新人編集者の財前(福士誠治)にも呆れられるが、なかなかやる気は出ない。
菜津美は、少女時代を田舎で共に過ごした親友たちのことを思い出していた。

女の子ものがたり 公式サイト

原作は未読ですが、西原理恵子さんは故郷が愛媛県なんでしょうか。
実はうちの母の出身も愛媛。
主人公なつみの少女時代のエピソードで<ここは愛媛です>という説明があるわけではないんだけど、最初の方のシーンで母はすぐに<愛媛県の大洲>であることが分かったそうで(私は車のナンバーでようやく)、母にとっては懐かしく嬉しいサプライズだったようです。
だからって映画の途中に私をつついて「この映画の舞台、愛媛!愛媛!」って話しかけるのはやめてぇ~!おばちゃあん!!coldsweats01

ま、それはさておき・・・
いやー、泣いてしまった。幾度となく。
マンガ家としてプロデビューして、それなりに評価もされているのに、なんでそんなにやる気ない感じなのか。
それが単なるマンガ家先生のワガママではないと分かったときは切なかった。
かつての親友に会いに行く決心をしたのは、年下の編集者ぜんざい君に発破かけられたのがキッカケなのかもしれないけど、なつみはなつみなりにずーーーっと考えてて、心の整理ができないままでいたんでしょうね。

なつみ現在、小学校時代、高校時代と、全体通して映画の色はパステルカラーで女の子らしく可愛らしいのですが、彼女たちが抱える現実は大人に近づくにつれどんどん深刻になっていきます。
平々凡々な少女時代を過ごし、大したトラブルもなく今にいたる私は正直なところこの物語のすべてを飲み込めたわけではないのだけど、小さな女の子に「私はしあわせ。私はかわいがられてる」なんて呪文を唱えさせるなよ!大人!とは思いました。
女性に平気で暴力をふるう男ってのがいちばんダメだとも思うよー

深津絵里さんは相変わらず透明感があってステキだったけど、なつみ少女時代の森迫永依ちゃん(ちびまる子ちゃん大きくなった!)、大後寿々花ちゃんも素晴らしかったです。
それからきいちゃんの高校時代を演じた波瑠さん(若いんだけどちゃん付けするには大人っぽい雰囲気)も良かったな。
『山形スクリーム』でチェンソー振り回してた子かー
美しい自然を背景にした少女時代はとにかく瑞々しくてきらきらしてた。
ブラジャーを買いにいくエピソードとかいいなぁ(笑)
シンプルな言葉がやけに沁みたりもしました。「上手だね」「ありがとう」

女の子って、女の子同士のつながりがすごく密な時期ってのがある。
でもずっと一緒にはいられなくて、だんだん離れてく。
何年も連絡を取ってなくても、ふとしたきっかけで久しぶりに会ったとき、会った瞬間少女時代に戻れるような、会わなかった期間のブランクを全く感じさせないような、そういう友達がいるって幸せなことです。

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2009年9月 2日 (水)

20世紀少年<最終章>ぼくらの旗

20thboys3_2

ともだち最終章。

<あらすじ>

西暦2017年にあたる<ともだち暦3年>。神となったともだちが支配する世界。
殺人ウイルスが蔓延し、巨大な壁で囲われた東京で、窮屈な生活を強いられる人々。
ヨシツネが<ゲンジ一派>を率いてレジスタンス活動を続ける一方で、カンナは<氷の女王>と呼ばれゲンジ一派よりも過激なグループのリーダーとなっていた。
やがてともだちは、8月20日に世界が終わると予言する。

20世紀少年<最終章>ぼくらの旗 公式サイト

原作イメージ通りのキャスティングに大喜びだった前2作ですが、なんせ飽きっぽい性格なもんで、3作目ともなるとモチベーションがあんまり上がらないというか既にどうでもよくなっちゃってる今日この頃coldsweats01

しかし噂によれば、映画には原作とは違うラストが用意されているとのこと。
完成披露試写会でも、情報漏れを防ぐためにラスト10分をカットした特別編集版が上映されたとか。
そこまでやるなら・・・と、私みたいに飽きっぽく薄情なファンも、劇場に足を運ばざるをえないってわけ。
映画館の人が「エンドロール後に10分間続きがあるので席を立たないでください」と親切に教えてくれましたが、ぶっちゃけその10分のためだけに観に行ったようなもんです。

以下、大したことは書いてませんが、これからご覧になる方はご遠慮くださいまし。

正直言って、エンドロールに至るまでの本編に関しては3作の中でいちばん退屈だったと思います。。。
説明的な描写が多いぶん淡々としているんですね。何度か睡魔に襲われましたsweat02
原作とは違うラストってのを常に意識しながら観てたおかげで、ともだちがマスクを取る瞬間もそれなりにドキドキできたけど。

原作とは違うラスト・・・もしかしてともだちの正体がアイツじゃないとか?
観る前にいろいろ想像したけど、確かに触れ込み通り原作とは違ってました。
何書いてもネタバレになっちゃいそうですが・・・個人的には原作よりもずっと納得のいく結末に満足したし、原作にはない<掘り下げ>にしんみりしてしまった。
エンドロールである人物の名前に目が止まり、そんな人出てたっけ?気付かんかったなぁーとか思ってたら案の定・・・そういうことか。ってなんのことやら。
しかしこのささやかな感動は、原作を最後まで読んだあげくのあの脱力感を味わった人でないと得られないような気もします。
私がしんみりした気持ちで映画館を出たところで、とあるカップルが「こんなにつまらん映画は久しぶりだ!」という会話で盛り上がってるのが聞こえてきてちょっとヘコみました。

ともだちランドにある、ケンヂ達の子供時代を再現したバーチャルアトラクションの物語への絡み方って賛否あると思うのだけど、実はこのバーチャルアトラクション内のエピソードがけっこう好きだったりします。
登場人物が子供時代の自分と会話したり、埋もれていた記憶が呼び覚まされたり、ゲームというよりはほとんどタイムスリップで、スコシフシギでシュールで面白い。
バーチャル空間で何をどうしようと、ともだちが人類史上最悪の男であることに変わりはないんだけど、この装置の中でのみ永遠に続く20世紀は奇妙に心地良く、また少年時代を誰よりも憎み、求め過ぎてしまったともだちの底知れない孤独が感じられるような気がして切なかったです。

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2009年8月26日 (水)

チェイサー

Thechaser

けっこう前に観たんですがようやく。
何を隠そう、韓国映画を映画館でちゃんと観たのはこれが初めて。
一時期の韓流ブームに乗り切れないまま今日に至った私。食わず嫌いってやつです。
DVDやテレビで観たのも片手で数えられるほどしかないし。
(『グエムル』『オールドボーイ』『箪笥』くらいsweat02

<あらすじ>

風俗店を経営している元刑事のジュンホ(キム・ユンソク)。
店の女の子たちが相次いで失踪するという事態に困り果てていたが、失踪した女の子たちが最後に会ったと思われる客の電話番号がすべて一致することに気付く。
それは直前に送り出したデリヘル嬢ミジン(ソ・ヨンヒ)の客の番号とも一致していた。
やがてミジンとも連絡がとれなくなってしまう。
心配したジュンホはミジンの後を追った先で不審な男に遭遇、ジュンホはその男・ヨンミン(ハ・ジョンウ)が例の客だと確信する。
格闘の末ジュンホはヨンミンを捕えるが、騒ぎに駆けつけた警官に二人とも連行されてしまう。

チェイサー 公式サイト

いやー、むちゃくちゃ見応えありました!
韓国犯罪史上最悪と言われた連続猟奇殺人<ユ・ヨンチョル事件>をモチーフにしているという本作。
ちょっと調べただけではどこまでが真実か分かりませんが、ヨンチョルは金持ちの老人や風俗嬢など21人を殺害、バラバラにして遺棄したり、内蔵の一部を食したりしたらしい。(えーshock

ヨンチョルの育った家庭は貧しく、父親に酷い虐待を受けていたとか、美術の才能があったのに色覚障害のため美術学校に進めなかったとか(それであの壁の絵か)いろいろあるみたいなんだけど、劇中ではヨンチョル=ヨンミンのそうした人物像や過去については、あえて描かなかったようです。

それは観る側がヨンミンにヘンな感情移入をしてしまうのを避けるためなのだろうと思うし、ヨンチョル事件がモデルではあるけれど、殺人鬼の内面を掘り下げることが目的じゃないからだと思う。
ヨンミンを取り巻く様々な不幸や不運が彼を暗黒の道へ進ませたのだろうか・・・なんて勝手な想像は、そういうのを知っていようといまいとしちゃうわけだし。

ヨンミンは絶対的な悪。徹底して不気味で得体の知れない男として描くことによって、恐ろしさに拍車がかかってると思いました。
そしてそれに対する人間の良心がジュンホ。
ジュンホだって、どちらかというとダークサイドに身をやつして生きてきた人間なわけだけど、母親が行方不明でひとりぼっちの女の子が目の前にいた時、ほっとけないのが人情。
何度殺しても殺し足りないほど憎い相手ですら、トドメを刺すのを躊躇うのが人間。なのだと信じたい。
ジュンホ対ヨンミン、追う者と追われる者の死闘は、けしてスマートとは言えないところがリアルでした。

殺人鬼は最初からヨンミンだと分かってて、犯人探し的要素はないにもかかわらずこの緊迫感。
しかも早い段階でヤツは身柄を拘束され、あっさり大量殺人を自白します。
それなのに!!

警察の無能っぷりにはほんっと腹立った。
唯一期待できるのが元刑事のジュンホなんだけど、ダメ過ぎる現役刑事どもがジュンホの足を引っ張りまくるのよ〜
ウンコ市長がなんぼのもんじゃい!!
行方不明になったのがデリヘル嬢じゃなかったら、警察はもっと真面目に事件の捜査に取り組んだのでしょうか。
警察内部の腐敗や怠慢に対する批判はかなり感じました。

結局、なんとミジンは自分の力だけで恐怖の館から脱出。
助かったじゃん!良かった!とこちらに安心させたところであの展開・・・
ヨンミンが金槌を振り上げた瞬間ですら、わたしゃ信じてましたよ。
このいや〜な感じ・・・・・・まるでハネケじゃんsad
ハネケならここで終わってたかもしれない。
そしてここで終わってたら、煮え滾る怒りをどこにぶつけりゃいいんじゃあー!!と映画館で暴れてたかもしれないです。
でもそうはならないんですね。ちゃんと復讐篇がある。
この熱さが韓国なのかなぁ・・・と、ちょっと思いました。

ヨンミン役の人もジュンホ役の人も、けして有名な役者さんではないみたいですが怪演、熱演で圧倒されました。
ヨンミンの何かが完全に壊れちゃってる感じ、白ブリーフ姿が忘れられません・・・
今さらですがこれを機に、韓国映画ももっと観てみたいです。

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2009年8月25日 (火)

色即ぜねれいしょん

Shikisoku

『インスタント沼』→『色即ぜねれいしょん』の順でハシゴしたんだけど、どっちもちょい役でクドカン出てた。
スポコンでもヤンキーでもなく、なにかと日の目を見ない文科系男子が主人公の青春ムービー。
みうらじゅんの自伝的小説が原作で、監督は田口トモロヲ。
みうらじゅんと言えば昔『イカ天』で、素人に混じって<大島渚>というバンドを組んで出演してたのを思い出します。♪カリフォルニアの青いバ〜カ〜
子供心に「この人いったい何?」って感じで強烈でした。

<あらすじ>

京都の仏教高校に通う乾純(渡辺大知)は、ボブ・ディランに憧れる文科系男子。
体育会系でもヤンキー系でもない純は、優し過ぎる両親に反抗することもできず、日々悶々と過ごしていた。
ある日友人の伊部(森田直幸)池山(森岡龍)から、夏休みに隠岐島へ行こうと誘われる。
伊部らが言うには、隠岐島のユースホステルにはフリーセックス主義者ばかりが集っているらしいのだった。

色即ぜねれいしょん 公式サイト

ケラ監督『グミ・チョコレート・パイン』に似たテイストですが、あっちは大槻ケンヂの自伝的小説が原作で、どっちも<青春小説の金字塔>って言われてるのね。
童貞、ロック、ブルースリーは共通のキーワード。
主演はオーディションで選ばれた新人・渡辺大知君。
黒猫チェルシーというバンドのボーカルで、演技は初めてとのこと。
みうらじゅん曰く「怖いくらい自分に似てる」そうだけど、とにかく彼のピュアピュアボーイっぷりが好印象heart
銀杏BOYZ・峯田和伸演じるユースホステルのお兄さんヒゲゴジラや、くるり・岸田繁演じる家庭教師ヒッピーの方がみうらじゅんに近いイメージだけど、冴えない青春時代に出会い憧れた兄貴たちの中に今のみうらじゅんの原点があるのかもしれませんね。

優し過ぎる両親(リリー・フランキーと堀ちえみってなんかスゴイ組み合わせ)、平凡過ぎる毎日がコンプレックス。
グレたくてもグレられない、不良にも優等生にもなれない乾純は、仏教系高校に通う16歳。
ボブ・ディランに憧れ自宅でちまちまとギターを弾いたり、いつか学校中のヤンキーをぶっ倒すことを夢見て通信空手を習ったり。
好きな子もいるけど、もちろん告白する勇気なんてない。
夏休みのある日、純は友達に誘われ<フリーセックスの島>隠岐島に2泊3日の旅行に行くことに。
純たちはそこで、奔放な女子大生オリーブに出会う。

隠岐島。ここ数年行ってみたいと思いつつ未だ行けないでいる場所です。
隠岐島に行けばせっくすができる!という希望を胸に、意気揚々と旅立つ童貞高校生3人組。
しかしセックスセックス言うわりに彼らの気持ちと行動はあまりにも純粋で幼くて、もーおかしいやらかわいいやら。
年頃の男の子を刺激するハプニングもちょいちょいあるけども、だからって友達を裏切ってまで性欲に走ったりしないところが微笑ましい。
だってそこには美しい海、自然、出会いと別れがあるわけだし。
ささやかな自由を謳歌した少年たちは、ほんの少しだけ成長するのです。

隠岐島へのプチ旅行は思ったよりあっさり終了しますが、京都へ戻ってきてからも物語は続きます。
オリーブとの再会。ついに童貞喪失か!?
オリーブ役の臼田あさ美ちゃんがむちゃくちゃ良くて、まるで江口寿史の描くイラストから抜け出てきたような、なんとも言えない色っぽさのある女の子。
唇のエロスは和製スカちゃんと言ってもいいくらい。
そして文化祭でのライブ。吹っ切れたようにシャウトする純がカッコイイ♪
やればできる子だったんじゃん〜。正に音楽は武器。
今の時代あんましいなさそうな、一本筋の通ったヤンキーってのもいいじゃんか。
「カッコ悪いって面白い。そして面白いってカッコいいことなんや」
煩悩まみれの少年は、紆余曲折を経てついに物事のある本質を悟るのでした。

痛いくらいリアルな青春。
こっぱずかしい思い出も含めきっと愛おしいと思える、あったかい作品でしたshine

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2009年8月24日 (月)

インスタント沼

Instantnuma

ひらけ、ぬま!!!
ヒントは<しおしおミロ>と<水道の蛇口>
そこらの原っぱに<沼の素>をばらまいて、お水をたっぷり加えれば、<インスタント沼>のできあがり〜♪

<あらすじ>

担当していた雑誌が廃刊になり仕事はクビ、人生ジリ貧のOL沈丁花ハナメ(麻生久美子)。
ある日、母・翠(松坂慶子)が河童を追って池に落ち意識不明に。
それをきっかけに母がかつてハナメの実の父親と思われる人物に出した手紙が見つかる。
ハナメはその人物に会いにいくが、ハナメの期待に反して、父は怪しげな骨董屋を営む残念な風貌の男だった。

インスタント沼 公式サイト

『図鑑に載ってない虫』『転々』の三木聡監督の新作。
主演は麻生久美子。『時効警察』以来、大好きな女優さんです。
沈丁花ハナメもやっぱり三日月しずか的キャラクターで、全編に渡り麻生久美子のはっちゃけた可愛らしさ、天真爛漫なコメディエンヌっぷりを堪能できます。
ナニゴトも他よりちょっとズレてるくらいが楽しい。
ジリ貧だろうがドロ沼だろうが、人一倍の行動力で人生をおもしろおかしく突き進むハナメに、元気をいっぱいもらいました。

そのほか、いつもの三木聡的メンツが勢揃い+意外な人がたくさん出てて、ヘンテコキャラとシュールなセリフのやり取りで楽しませてくれます。
どのキャラもいちいちツボだったけど、特に挙げるならリサイクル業者の三名様(村松利史、松重豊、森下能幸)かな♪
パンクロッカーのくせに誰よりもフツーなガス(加瀬亮)、ザンネンすぎる風貌の実の父・電球(風間杜夫)、運命の人を探す着物美人・和歌子さん(相田翔子)もいい味出してました。
黒くてカワイイものばかりを取り揃えたハナメのアンティークショップで、はなちゃんが「これ、かわいいですよね」とか言ってお猿の妙な置き物買って行くのにも、いかにもな感じでなんかウケてしまった。
はなちゃんに太鼓判を押してもらえたら間違いないでしょう。

『図鑑に載ってない虫』ほど客層を選ばず、『転々』のようなハートウォーミングさが適度にあって、笑わせてもらいながらもラストは爽やかな涙がこぼれてしまいました。
沼の主には本気でビックリして鳥肌立っちゃったし。
私も一生に一度くらいは<ありえないもの>、見ておきたいわ。

何かを成し遂げたとき、例えそれが大勢の人には評価されないことであっても、喜びを分かち合える誰かが一人でもそばにいてくれたらいいよね。
自分だけにしか分からない価値観。誰かに「いいね」って言ってもらえたら嬉しい。
だだっ子のように蔵の中身にこだわるハナメ。
ある意味困ったちゃんなのだけど(でもカワイイからいいの)、なんだかんだで最後まで付き合ってくれるガスの優しさにはキュンとしました。

「とにかく水道の蛇口を捻れ!!そしてしょうもない日常を洗い流すのだぁーーー!!!」は名言。
しあわせは意外なところにあるのだぁーー!!

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2009年8月23日 (日)

G.I.ジョー

Gijoe

GIジョーのお人形にもアニメにも全く思い入れはないし、評判もいまひとつなので観る予定じゃなかったのですが、ちょうどいい時間のがこれしかなく、観てみました。
予告で何度も観た、加速スーツ着てびゅんびゅん飛びまわるシーンがなかなかカッコよかったし、こういうB級テイストでマンガチックなのって好みだからそこそこイケるはずと思ったんだけど・・・
うーーーん。可もなく不可もなくcoldsweats01

<あらすじ>

そう遠くない未来。NATOはありとあらゆるものを食いつくすナノマイトという物質を開発する。
ある日ナノマイトを運搬している最中、悪の組織コブラにナノマイトを奪われてしまう。
コブラは武器商人デストロと共謀し、ナノマイトを化学兵器として悪用しようとしていた。
アメリカ政府はコブラおよびデストロの企みを阻止するため、精鋭部隊GIジョーを送り込む。

G.I.ジョー 公式サイト

「この戦い、かなり刺激的。」というキャッチコピーからして既に大味な予感がしますが、キャラクターにしろストーリーにしろやっぱり大味だったsweat02
VFXシーンとかそれなりにお金がかかってんだろうけど、なーんかチープに見えちゃって。。。
いや、B級でも大味でもチープでもいいんです。
なんつーかこうもっとぶっ飛んだパッションみたいなものを感じることさえできれば楽しめたと思うんだけど、いかんせんフツウというかアリキタリというか・・・(言いたい放題)
GIジョーファンの人にとっては感動の実写化なのかなぁ。
加速スーツや光学迷彩スーツを着用したアクションシーン、もっといっぱい見たかったです。
ちょっと物足りなかったかも。
ナノテクノロジーによる新型兵器とか不気味でいい感じだし、アクション映画らしくテンポもいいのに、ハラハラドキドキ感があんまりないのはなぜだ。
続編作る気満々っぽいけどどうだろなぁー

見どころは・・・やっぱイ・ビョンホン?
ハリウッド映画初出演がまさか忍者役とは。その名もストームシャドー。
鍛え上げられたビョン様ボディのサービスショットもあったりして、ファンでもないくせに得した気分になりました。
メガネ美女アナとの絡みとかあったらきっともっと喜んだと思います。(主人公の元カノだけどねん)
宿敵はGIジョーズいち寡黙な男、スネークアイズ。
白対黒の忍者バトルには燃えた!
そして彼らの幼少時代のなんちゃってジャパネスクキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
イマドキのハリウッド映画には珍しい勘違いっぷり。大いに楽しみました。
敵アジトでのラストバトルがすんごくスターウォーズ的なのだけど、スネークアイズの中の人って『エピソードⅠ』のダースモールだったんですねぇ。

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2009年8月20日 (木)

劇場版 仮面ライダーディケイド オールライダー対大ショッカー

9

夏休みってことで、九州に住んでる甥っ子君(5さい)が広島に遊びにやってきました。
甥はディケイド大好き。(シンケンジャーもね)
「kenkoお姉ちゃん(おばさんとはけして言わない)とライダー観に行かない?」
叔母はさっそく、甥をライダームービーデートに誘います。
その様子を傍らで見ていた義理の弟君・・・
「僕、車出しましょうか?」と申し出てくれた!!Σ( ̄ロ ̄lll)
「マジで!?車出してくれる!?一緒にライダー観てくれるの!?」
「いいっすよ」(←ライダー全く興味ない)
「行こう!三人で行こう!!」「やったね!超楽しいね!!」
異様なまでにテンションの上がる5さいと33さい。
甥っ子接待という名目で、実は叔母が一番観たくてしょうがないという・・・

<あらすじ>

9つの世界を旅するライダー・ディケイドこと角矢士(井上正大)。
彼は過去の記憶を無くしていたが、ある日ついに、かつて自分が暮らしていたと思われる家に辿り着く。
そこには士の妹・小夜(荒井萌)と、小夜の面倒を見ていた謎の男・月影(大浦龍宇一)がいた。
月影は、小夜が暮らすこの世界でも崩壊は始まっており、ライダー同士が闘って最強のライダーを決めない限り、崩壊は止められないと士に告げる。

劇場版 仮面ライダーディケイド オールライダー対大ショッカー 公式サイト

そんなわけで。
気が付いたら2週間近く更新サボってましたが、お久しぶりの今日は仮面ライダーのお話。

今回3D上映とやらがありまして、ちびっ子と一緒に観るならやっぱ3Dだろう!!と張り切って3Dのチケットを購入したのですが、映画が始まってからようやく気がついた・・・3Dはシンケンジャーの方だけ、ということに。。。
ちぇー。なんでぇー。つまんないのpout(てかもっとはよ気付け私)
我が殿はそれでもたいへん満足されたご様子だったのでまあ良かったけど。

平成ライダーだけじゃなく、昭和ライダーも勢揃いのディケイド夏の陣。
テレビの方でもブラック及びブラックRX、アマゾンの世界とか出てきてて、電王から観ているうちの甥っ子君世代にも、電王以前の平成ライダーのみならず昭和ライダーの存在もかなり認識されつつあるみたいです。
かつてライダーに夢中になったお父さん達にはたまらないライダー祭りだけど、ちびっ子もそれなりに楽しめる流れになってるんじゃないでしょうか。

とにかく、オールライダーが横一列に並んだ光景は壮観!!

8 うひょー

さらにネクストライダー“W(ダブル)”も登場!!

10 二重人格?

ダブルなかなかカッコイイじゃんかheart
二人が合体してこのような姿になるとは考えましたね。

しかし肝心の主役である門矢士くんが~
今回ちょっとカッコ悪過ぎなんじゃない?なんて思ってしまったsweat02
「俺はすべての世界に拒否された・・・家族も仲間も失った・・・」などとメソメソしてからにー。
らしくないっ!!
てゆーかもうディケイド終わってしまうとはいえ、ちょっとキャラ設定がふわふわじゃありませんか。
そりゃガクトさんだって唐突に出てきて喝入れたくもなるさ。
ガクトさん、出演シーンがちょっぴりすぎて分かりにくかったけどライダーマンだったんですね。
テーマ曲のPVでも、このスタイルで大活躍されている模様。

劇場版では長らくの謎だった士の過去などがさらりと明かされますが(でもだから結局どういうことなのか今ひとつピンとこない)、それとあと残り2話くらい?のテレビのお話はどういう風につながるんでしょう?
もろもろの辻褄が合わないままだったとしても、怒り狂って暴れたりなんてしないけど。
まさかあの人が死神博士だったとはねぇ・・・ぶっちゃけハマリ役でしたcoldsweats01

ブラック、RXの倉田てつを、アギト賀集利樹の特別出演はちょっとしたサプライズ。
そしてなぜかそこに並ぶモモさん。
モモさん、ド派手な決め技のシーンでもディケイド、ディエンドと並んでたなぁ(笑)
相変わらずの人気者です。

倉田てつをさんはテレビの方でも<ブラックRXの世界>でたっぷり活躍されてましたが、まさかかつてブラックを演じた御本人様が今再び演じられるとは思わずビックリでした。
イマドキのライダーにはない熱血漢っぷり、「変身!!」の時のビシッとした決めポーズには心底シビれた。
むちゃくちゃかっこええです!!倉田さん!!

小さい子と一緒にライダー観るのが夢だったので、今回その夢が叶って嬉しかった♪
しかし甥的にいちばんツボだったのは結局、「イカとビールでイカデビル~!」だったみたいsweat02

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2009年8月 8日 (土)

サマーウォーズ

Summer_wars

『時をかける少女』で一躍注目を集めた細田守監督の新作。
夏休みにピッタリの青春SFアニメだよんyacht

<あらすじ>

OZという仮想空間が日常生活に完全に浸透している近未来。
数学が得意な高校生・小磯健二は、憧れの先輩・篠原夏希にアルバイトを頼まれ、夏希の田舎である長野県上田市を訪れる。
夏希の田舎は陣内(じんのうち)という戦国時代から続く旧家で、陣内家を取り仕切る曾祖母・栄の90歳の誕生日を祝うため、親戚一同が集まっていた。
そこで夏希から「夏希の婚約者のフリをする」というアルバイトの中身を知らされ困惑する健二。
その晩、健二の携帯電話に数字が連なった奇妙なメールが届く。
健二はクイズか何かだと思い、解読して出た答えを返信してしまうが・・・

サマーウォーズ 公式サイト

仮想空間OZ(オズ)の美術がとにかく素晴らしいshine
予告を観たときから村上隆が携わってると思い込んでたんだけど、オープニングにもエンドクレジットにも氏の名前が全く出てこないので、おんやー?と思い調べてみたら村上隆がルイ・ヴィトンとのコラボで作った約5分間のアニメーション『SUPERFLAT MONOGRAM』の監督をしたのが、実は細田守だったのでした。そういうことかー
『SUPERFLAT MONOGRAM』を通じて、村上氏のイマジネーションが細田氏の作品世界にも取り込まれたのでしょう、きっと。

↓とってもキュートheart

中野ブロードウェイにあるカイカイキキギャラリーでは、現在『サマーウォーズ展』を開催中。

ショッピングやゲームを楽しんだり、星の数ほどあるコミュニティで世界中の人と繋がることができるばかりでなく、水道や電気の制御、ビジネス、医療、役所の手続きなど現実世界のありとあらゆる場面に完全に組み込まれているOZ。
物語の中ではほとんどの人間がOZアカウントを持ち、携帯やパソコンから日常的にOZにアクセスすることが当たり前になっています。

必ずしも人型とは限らない種々様々なアバターのデザインは、ロドニー・グリーンブラット(パラッパラッパーとか)のポップでファニーなキャラクターのイメージにもちょっと通じるものがあるような。

OZは決して遠い未来の話なんかじゃなくて、現在の私たちが慣れ親しんでいるネット環境のすぐ先にきっとありそうな感じが絶妙にリアルで上手いなと思ったし、また空間に無限の広がりを見せるアニメーションならではの自由な表現は観ていて非常に心地良かったです。

そしてそんな近未来OZの対局にある、長野県上田市のおばあちゃんち。
懐かしい日本の原風景と大家族。
うちの実家も、おじいちゃんおばあちゃんが生きてた頃は夏には親戚一同集まってたなぁー
花札もやったやった。

人工知能ラブマシーンの暴走によって、OZも、OZに依存し切っていた現実世界も混乱を極めていくけれど、おばあちゃんちではそんなのあんまり関係なく日常が続いていたり、高校球児は相変わらず白球を追ってたり、ノスタルジックな田舎の夏に癒されます。
緊迫感がないっちゃないんだけど・・・デジタルとアナログの極端な対比が面白いのだ。

しかしラブマシーンの脅威はじわじわと陣内家にも迫り・・・終盤には唐突に混乱の中心にcoldsweats02
クライマックスへ向け、異様なまでの盛り上がりを見せていきます。
家族の結束力は世界を救うことができるのか!?
(ラブマシーンの最終形態ってまるで暴走したエヴァのよう。『寄生獣』後藤っぽくもある)

登場キャラクターはかなり多いんだけど、それぞれ出番は少なくてもちゃんと魅力的に描かれていました。
(陣内家の誰と誰が親子で夫婦で・・・ってのは結局把握しきれませんでしたけどもsweat02
キングカズマはむちゃくちゃカッコ良かったし、ジョンとヨーコにレアアイテムを授けられた夏希は美しかった。
そしてやっぱり、一番印象的だったのはおばあちゃん。
おばあちゃんのお手紙には泣いたよぅ〜weep
「いちばんいけないのは、独りでいることと、お腹が空いていること」
忙しい現代人が忘れがちな人としての基本だよなぁ。たいへん沁みるお言葉でした。

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2009年7月31日 (金)

チョコレート・ファイター

Chocolate_fighter_2

『マッハ!』『トム・ヤム・クン!』のプラッチャヤー・ピンゲーオ監督の新作!
しかし今度の主演はトニー・ジャーではなくて、ジージャーという新人の女の子ribbon
もともとテコンドーの選手だったという彼女、その身体能力と美貌を見込まれ、なんと4年もの歳月をかけこの映画のためだけに猛特訓!
ストーリーなんぞ正直言ってどうでもよろし。
アイドルのなんちゃってアクションなんかじゃない、美少女ファイター・ジージャーのリアルアクションだけで大満足の一本なのだshine

<あらすじ>

日本人ヤクザの父マサシ(阿部寛)と、タイ人の母ジン(アマラー・シリポン)のもと生まれたゼン(ジージャー)。
生まれる前に父は日本へ帰り、母は女手ひとつで自閉症である彼女を育ててくれた。
ある日、母の白血病が発覚。治療費に充てるため、ゼンと幼馴染みの少年ムン(タポン・ポップワンディー)は母の昔の手帳を見て借金の取り立てに行くのだが・・・

チョコレート・ファイター 公式サイト

冒頭、主人公ゼンのママとパパが、どういう経緯で出会い結ばれることになったか・・・が、ゼンパパ・マサシ役阿部寛のナレーションを織り交ぜつつざっくり語られます。
シノギを削るタイマフィアと日本ヤクザ。愛し合ってはいけない二人。
ゼンママ・ジンはタイマフィアボスの愛人。マサシとのことが許されるはずもない。
お互いのため二人は別れることを決意するが、ジンのお腹の中には既に愛の証である命が宿っていたのであった・・・

全体通してやや浮いた存在である阿部寛ですが、ジンとの濡れ場など身体張ってがんばってます。
お尻を出した子、一等賞♪

日本人であるマサシの血を引く子供は、ゼン(禅)と名付けられた。
ゼンには自閉症という障害があったが、聴覚が抜群に良く、また人間の動きを目視しただけで完コピできる特別な能力を持っていた。
幼い頃から誰に導かれるでもなく格闘技に興味を示し、ブルース・リーやトニー・ジャーの映画を繰り返し観るうち、彼女の網膜と脳みそには偉大なアクションスター達の華麗な技の数々が刻み込まれていったのであった・・・

ぼさぼさロングヘアで足首まであるスカートを履き、パパのお人形を持ったゼンが、劇中で初めてそのキレ味鋭い動きを披露するシーン(ナイフを投げたチンピラを蹴散らすシーン)はもう鳥肌が立つくらいシビれました。
ジージャー、かっこよすぎsign03happy02
こんだけカワイイ女の子が、こんなにも立ち回れるってだけで超感動。
おかっぱ、サルエルパンツのゼンもいいけど、この時のビジュアルがいちばん萌えますたheart

ママの病気の治療費に充てるために、昔ママに借金をしたまま未払いの人たちのところへ無謀な取り立てをしに行くゼンと幼馴染みのぽっちゃり君。
案の定二人は撃沈して帰りますが、その後たったひとりでもう一度乗り込んでゆくゼン・・・
(ここのアニメパートといい、なんちゃって日本描写といい『キル・ビル』っぽい)
そしてオッサンども相手に、ゼンの秘められた能力がついに炸裂!!
怪鳥音キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!!! ホワチョオオオオオ!!!!!
・・・ジージャーのはなんかかわいいすcatface

製氷工場、倉庫、精肉屋など、まるで対戦型バトルゲームのようにステージごとに特徴あるセットが用意されていてワクワク。
襲いかかってくるザコキャラを次々ボコるゼンの勇姿は爽快だけど、できればそろそろ強敵に出てきてほしいなぁ・・・とか思い始めたあたりでまたまたキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!!!
坊主頭で黒メガネ、上下ジャージでヘンテコな動きをする中ボス君♪
彼かなりいい味出してました。あっさり退場しちゃったのがもったいなかったくらい。
ラスボス(だよね?一応)のグラサンロンゲは、単に打たれ強いだけの人だったからのう・・・
しかしジャッキー映画を彷彿とさせるラストバトルは見応え十分。
上から下までほんとに人が落っこちてるように見えた・・・ジージャーもスゴイけど、やられ役の人たちはもっと大変ですねsweat02ご苦労さまです。

ゼンの大好物がチョコレートという女の子ならではの設定にもそそられたんですが、やけに気合いの入った食べ方をするわりに物語に大して絡んでこなかったのはちょい残念。
てっきり、仙豆的役割を果たすもんだとばかり思ってたんだけど。
ピンチの時にチョコ食べて復活!!みたいな。

この映画で一躍大スターになり、すっかり洗練された彼女↓

3 ショートもいいlovely

次回作は『Raging Phoenix』というタイトルのアクションロマンスコメディ、だそうな。楽しみ♪

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2009年7月19日 (日)

ディア・ドクター

Dear_doctor

広島出身で全国的にも非常に評価の高い若手監督、西川美和さんの新作ということで、地元広島では大プッシュの必見映画でございますshine

<あらすじ>

長らく無医村だった集落の診療所に着任し、村人から絶大な信頼を得ていた医師・伊野治(笑福亭鶴瓶)が失踪した。
刑事たち(松重豊、岩松了)は伊野の行方を探るため、村人や診療所の看護婦(余貴美子)、研修生の相馬(瑛太)などに聞き込みをするのだが・・・

ディア・ドクター 公式サイト

西川美和監督って写真などで拝見する限り、華奢で小柄だし“女の子”と言ってもいいくらい可愛らしい雰囲気のある人。
『ゆれる』で初めて西川さんの映画を観て、その後デビュー作である『蛇イチゴ』も観ましたが、本人から受ける可憐な印象と、人間の深層心理の黒い部分を描いた作品とのギャップが凄くあります。
映画の原作を含む短編集が直木賞候補になるほどの文才の持ち主でもあり、本当に才能豊かで聡明な方なのだろうと想像。

かつて無医村だったとある山間の集落で、神様仏様と崇められていた医者・伊野治が行方不明になったところから物語は始まります。
村人および関係者に話を聞き始める刑事。
やがて伊野のある重大な秘密が明らかになってくる・・・

映画の冒頭で伊野に「◯◯ないねん」(運転◯◯のことだけどね)というセリフを言わせていることからも明らかですが、予告を観ただけでも容易に察しがつく、医者の秘密そのものがメインなのではありません。

描いているのは善と悪のボーダーライン、人間の心の曖昧な部分、もしくは本能的な部分・・・
伊野失踪後、聞き込みをしてまわる刑事のシーンと、伊野と村人たちのエピソードを交互に映し出しながら、言葉では俄に言い表し難いものを、西川監督は怖いくらいに繊細かつスリリングな演出で鮮やかに抉り出します。

なんというか、観る側を強烈に引き付ける何かがひとつひとつのシーンやセリフに宿ってる。
見事としか言いようがないです。
ひっくり返ってジタバタしていたカナブンがふいに飛び立ったり、台所のシンクに放置されたアイスキャンデーが溶け出したり・・・
登場人物の心情を詩的に表現する細やかな演出がニクイ。

西川さんの書く文章は読んだことがないので比べられないけど、きっとそれぞれ小説にしかできない表現、映像ならではの表現がなされているんじゃないかなぁ。
一見地味だけれど、けして独りよがりなんかではなく、言いたいことはまっすぐ伝わってくるし映画としてきっちりエンタテイメントになっているところが素晴らしいです。

笑福亭鶴瓶が映画初主演であることでも話題ですが、もう演技なのか何なのか分かんないくらいハマリ役。
『鶴瓶の家族に乾杯!』とか観てると、鶴瓶って田舎のコミュニティの中に溶け込むのが天才的に上手くて、この番組における彼のイメージから今回抜擢されたのかも?などと思ったり。
伊野という謎めいた人物の、柔和な細い目の奥にある闇・・・それがふと垣間見える瞬間が忘れられません。
(ちなみに伊野の最初のイメージは『殺人の記憶』のソン・ガンホだったとか)
「伊野は自分自身」というのは監督の言葉ですけど、『ゆれる』以降の監督としてのプレッシャーと、村人から医者として過剰なまでに頼られる伊野のプレッシャーにはどこか通じるものがあるのでしょう。
勝手な想像だけど、井川遥の役も監督の心情に近いものがあるんじゃないかとも思いました。

瑛太、八千草薫、余貴美子、香川照之など、脇を固める役者さんもそれぞれ名演。
そのほか腕の立つ演技派がなにげにたくさん出演していて、濃密な人間ドラマをがっつり支えています。

ラストはもしかしたら賛否あるかもしれないけど、私は好きです。
あれは伊野の良心だと思う。
だって彼は、鳥飼かづ子と約束したんだもの。“引き受ける”って。

人の心の不可解さ、僻地医療の現実、生と死、そして家族・・・
様々な事柄に思いを馳せ、余韻にひたることのできる傑作でした。

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2009年7月12日 (日)

それでも恋するバルセロナ

Vickycristinabarcelona

凡人には一生訪れないであろう愛のカタチを、かるーいノリで疑似体験♪
愛憎入り乱れて泥沼化してもおかしくない状況なのに、あくまでさらりとしたラブコメ風なのは、こーんな恋バナあったとさ♪ってなノリの軽妙なナレーションのおかげ?
さすがウディ・アレンというべきでしょうか。
『ノーカントリー』のおかっぱ男ハピエル・バルデムを中心に、スカーレット・ヨハンソン、ペネロペ・クルス、レベッカ・ホールというタイプの違う美女3人が四角関係だなんて・・・なんちゅう濃いメンツcoldsweats01
スペインはむかーし一度だけ旅行したことがあるけど、ガウディの建築はおとぎの国みたいでカワイイから好き。

<あらすじ>

バカンスを楽しむためにバルセロナへやってきたヴィッキー(レベッカ・ホール)とクリスティーナ(スカーレット・ヨハンソン)は親友同士だが、恋愛に対する価値観は正反対。
ヴィッキーは真面目な彼と婚約中だし、クリスティーナは常に刺激的な恋を求めている。
ある日二人はセクシーなスペインの画家、フアン・アントニオ(ハピエル・バルデム)に出会う。
クリスティーナは一目でフアンを気に入り、ヴィッキーは戸惑いながらもやがてフアンに惹かれていくのだが・・・

それでも恋するバルセロナ 公式サイト

ハピエル・バルデムが個人的に好みのタイプかどうかは別として、異様なまでのフェロモンを息苦しいほどに発散していることだけは、スクリーン越しにも伝わってきます。
単なるイケメンじゃあ、美女3人をトリコにする男として説得力ないしね。

初対面の女子2名に対し、今から僕と旅行してセックスしませんか?なーんて一般常識からすればとんでもないことを言っとるのだけど、そこが深夜のバルセロナのレストランで、そして相手が妙に自然体のラテン系の男なら、ちょっと一瞬クラっとしちゃう・・・かなぁ。どうでしょう。
スカちゃん演じる奔放娘クリスティーナとレベッカ演じる知的美人ヴィッキー、正反対のリアクションなのが面白い。
「私は保護者役よ」なんて言いながら、実はヴィッキーも最初からフアンに惹かれていたとみたcatface
レベッカ・ホールは美人だけど、『フロスト×ニクソン』の時の方がもっとキレイに見えた気がします。

『マッチポイント』『タロットカード殺人事件』に続きウディ映画出演3作目のスカちゃんは、もはや定番となりつつあるエロカワイイキャラ。
せっくすする気満々だった自分よりも先に、ヴィッキーがフアンと寝てしまったことに全く気付かず延々言い訳し続けるスカちゃん・・・
才能ある画家の恋人になれてウキウキのスカちゃん・・・
画家の元妻登場で超異例のシチュエーションにも関わらず、やたらと環境適応能力の高いスカちゃん・・・
端から見ればトンデモ娘なのだけど、何か策略があるわけじゃなく、自分自身の奔放さに振り回されてるわけでもない。
とにかく本能の赴くままに行動するスカちゃんが、エロいだけでなく妙に可愛らしくて、憎めないのです。
最初は敵視されてたマリア・エレーナに、最終的には愛ゆえに本気で怒られるのもなんだか快感じゃないか。
刺激的なバカンスを思う存分満喫して、写真の腕も磨かせてもらって、なんだかんだで勝ち逃げ。
ハピ&ペネという大物カップルすらあっさり袖にするクリスティーナの飽きっぽさ、清々しくてキライじゃないのだ。
衝撃の恋バナ聞かされてる時の、ヴィッキー夫のポカンとした顔には笑った。

エキセントリックな天才肌の画家マリア・エレーナを演じたペネロペ・クルスは、この役でアカデミーも受賞してるし、途中参戦にもかかわらずさすがの存在感でした。
まくしたてるスペイン語が見事。迫力あります。彼女の美貌と才能はスペシャルcrown

しかしどんなに魅惑的な恋も命には代えられないってことで・・・
「一夏の恋だったの。もう終わったのよ」・・・さいですか(笑)ちゃんちゃん♪

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2009年7月 6日 (月)

山形スクリーム

Yamagatascream

落ち武者ゾンビキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
ホラー☆−20%、コメディ☆120%!?
竹中直人監督、成海璃子ちゃん主演のエンタメホラームービー『山形スクリーム』
(アイスクリームじゃないのよ)
試写会で観てきました♪

<あらすじ>

都内の女子校に通う岡垣内美香代(成海璃子)は、所属する歴史研究会のメンバー3人と引率の教師・勝海子(マイコ)と共に、合宿のため山形県の御釈々部村にきていた。
村には、源氏に追われた平家の侍頭・葛貫忠経(沢村一樹)が、愛する光笛(成海璃子)という官女ともに流れつき落ち武者狩りにあったという伝説の祠があり、美香代たちは落ち武者のコスプレをした村人たちに連れられて祠へ向かうが、祠のある広場では祠倒しというイベントの真っ最中。
代々祠を守ってきたという与藻須賀家の三太郎(AKIRA)は、祠を倒すと忠経様のたたりがあるといって祠倒しを止めようとするが・・・

山形スクリーム 公式サイト

エキセントリックなギャグのイメージがまず先行しますけども、役者としてはコメディからシリアスまでこなす演技派、ミュージシャン、作家・・・多方面に渡り活躍し続ける竹中直人氏。
映画監督としては、これまで『無能の人』や『東京日和』など、評価の高い作品も何作か撮られてきてますが、意外なことにここまで完全にコメディと言えるものって今回が初らしい。

女子高生が主人公のホラー映画、というお題をプロデューサーに与えられ、だったら女子高生VS落ち武者で舞台は山形県!!というはちゃめちゃなアイデアのもと、本気でバカバカしい映画にするべくメガホンを取ったという竹中監督。
これはきっと、これまでの日本映画にはないぶっ飛んだ笑いを提供してくれるに違いないと、とにかく笑う気満々で観に行ったのだけど・・・
あんまし笑えなかったよぅー。くすんweep

ニヤニヤとは笑えるし、ツボったギャグもいくつかあるし、思ったほど笑わせてもらえなかったからと言ってこの映画がつまらないとかキライだとかいうわけでもないのだけれど(むしろ好きなんだけど)、思いっきり笑いたい!という欲求に反してストーリーがあまりにも奇想天外で、最初から最後まで竹中的ギャグが炸裂しているため、凡人にはなかなかついていきにくいものがあり・・・結果としてさほど笑えず、びみょーにストレスが溜まってしまったんだと思いますsweat02
なんだか煮え切らない言い方でごめんなさい。
万人にはオススメできないけれど、根っからの竹中直人ファンにはたまらない映画なんじゃないかなぁ。。。

この映画の広報写真としてよく見かける、思いっきりシャイニングな竹中さん↓

Takenakanaoto

本編観なくても、竹中さんのこのジャック顔だけで笑えるのに。
撮影中は時には落ち武者のかっこうで監督業もこなしたりしていたのだろうか・・・とか想像するだけでも面白いのに。
こういうシュールなコメディは大好きでとても楽しみにしていただけに、ちょっと残念だったのでした。
(しかも上の写真のシーンって本編中にはなかったような)

竹中コネクションによるものなのか、キャストがむちゃくちゃ豪華で意外な人物があちこち出演しているのは楽しかったです。
落ち武者はセクスィー部長だし、温水洋一は温水洋一役だし、岩松了さんの奥さんはクリスタル・ケイだし。
成海璃子ちゃん含めた歴史研究会の女子4名は知らない子ばかりでしたが、落ち武者ゾンビたちから逃げ惑い闘う中でそれぞれにちゃんと個性を生かした見せ場があるのは良かった。

それから随所に盛り込まれた、竹中さんが愛する映画たちへのオマージュ。
『ブレードランナー』『死霊のはらわた』『ボディ・スナッチャー』など・・・特に、落ち武者さんたちがコンビニでお買い物をしてる時の音楽が『シャイニング』のオープニングの曲だったのには笑いました。絶妙shine

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2009年7月 3日 (金)

レスラー

Wrestler

ずいぶん前に観てたんだけど、エヴァに興奮しすぎて遅なりますたsweat02
<あらすじ>

80年代に人気を博したプロレスラー、ランディ“ザ・ラム”ロビンソン(ミッキー・ローク)。
今や身体はボロボロでレスラーとしては落ち目だが、平日スーパーで働き、週末に興行試合をしてなんとか暮らしていた。
ある日ランディは過激な試合を終えた直後、薬物の過剰摂取により心臓発作を起こし倒れてしまう。

レスラー 公式サイト

ミッキー・ロークの出演作と言えば、個人的にはアラン・パーカーの『エンゼル・ハート』。
大っっっ好きな映画です。
例のごとく後味の悪いオカルトホラーなのだけど、あの頃のミッキー・ロークは渋くて色っぽくてハンサムで、そこはかとなくワルな感じで・・・本っ当に、カッコ良かったんす。
映画雑誌を買えばミッキーのポスターとかついてることもあったし、アイドル俳優・・・という年齢では既になかったとは思いますがほとんどそのような扱いで、当時10代の乙女であった私にとっては憧れの存在だったのでした。

こうだもん↓

Mickeyrourke2 lovely

しかしその後、猫パンチやら整形失敗やらいろいろあり、ハリウッドにもファンにも見放され、完全に落ちぶれてしまったミッキー。
最近では『シン・シティ』のマーヴが最高にハマリ役で、これまたお気に入りの映画なのだけど、特殊メイクでほとんど素顔が分からないばかりか三話オムニバスのうちの一編の主役に過ぎなかったから、一般的にはあれがミッキーの復活とはみなされていなかったのでしょうか。
今回この『レスラー』で、作品そのものとミッキーの演技がこんなにも高く評価され、役者として今度こそ本当に復活したのだと思うと、しみじみと感慨深いものがあります。

今やこうなりました↓

Mickeyrourke3 happy02

すっかり厳ついオッサンになってしまい、かつてのイケメンの面影は微塵もございませんが、インタビュー番組なんかで見る彼はおちゃめで憎めないエロ親父って感じで、それはそれでまた好きだったりもcatface

とにかくランディ・ロビンソンは、今のミッキー・ロークだからこそ、リアル人生における栄光と挫折があったからこそ、奇跡のように巡り会い、演じることができたのであろう役。
観る側としては、俳優としてのミッキーと物語の中のランディの生き様を重ね合わせずにはいられず、悲哀を帯びた背中をひたすらに追うドキュメンタリー風のカメラワークも相俟って、不思議な相乗効果でランディにどんどん感情移入してしまうのでした。
なんでも元はニコラス・ケイジにいく予定の役だったそうですが、監督のダーレン・アロノフスキーが「ミッキー・ロークじゃないとやだ!!」と言い張ったんだとか・・・
監督、大正解!!ニコちゃんなんてありえない。
ミッキー=ランディ、ってなくらいハマリ役です。

また、レスリング界の内幕が赤裸々に描かれている部分には興味津々。
リング上で激しくどつき合うもの同士、舞台裏ではあんな風に細かく段取りを決めてるなんて。
後輩レスラーたちは、見た目はコワイけど実は気のいいヤツらばかりで、ランディを偉大なレスラーとして尊敬しているし、ランディもそんな仲間たちの功績を讃え励まします。
そして観客はそんな彼らの体を張ったパフォーマンスに喜び、熱い声援を送ってくれる。
ランディはレスラーとして落ち目だし、プライベートでは孤独だけれど、リングの上にいる限りけしてミジメではないのです。
しかしボロボロの肉体をどんなに酷使しても、もらえるギャラはわずか・・・
トレーラーハウスの家賃すら払えず、平日はスーパーで働いてしのぐしかない。
限界を感じたランディはついに引退を決意し、リングの外での居場所を探しますが、今さら生き方を変えることはできず・・・

ランディが想いを寄せるストリッパー役のマリサ・トメイがまたイイ。
なんと御年44歳!?ビックリ!!超キレイ!!・・・・・・がんばろう。(何を?)
娘役のエヴァン・レイチェル・ウッドは、『アクロス・ザ・ユニバース』や『ダイアナの選択』の時とはまた全く違う雰囲気で好演。
最近気になる女優さんです。
そしてこの映画の一番グッとくるところは、彼女たちとのほのかな心の触れ合いすらも断ち切って(娘には断ち切られたわけですが)、ランディが身ひとつでリングへ帰っていくところ。
もう誰も、あんたを止めない。止めることなんてできないよ・・・

エンドロールの歌がまたねぇ。素晴らしいんですわ。ブルース・スプリングスティーン。
足が一本しかない犬を見たら、それは俺だ。

くぅ〜〜。泣けるぜcrying

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2009年6月29日 (月)

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破

Evangelion20

観終わるなりすぐさまもう一度観たくてたまらなくなり、立て続けに次の回を本当に観てしまいました。
至福のエヴァタイムどっぷり4時間・・・ってあんたバカァsign02
だぁってぇー、むちゃくちゃおもしろかったんだもんー(≧∇≦)

<あらすじ>

北極のネルフ施設に封印されていた使徒が暴走、真希波・マリ・イラストリアスが搭乗したエヴァ5号機がこれを迎撃するが、使徒といっしょに5号機も消滅してしまう。
第3新東京市のネルフ本部には、初の実戦用量産機となるエヴァ2号機が配備され、そのパイロットとして式波・アスカ・ラングレーが来日する。
アスカは綾波レイのことを<えこひいき>、碇シンジのことを<ななひかり>と呼んで軽蔑するのだが・・・

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破 公式サイト

新劇場版第二弾の『破』が、ようやっと公開♪
最初は2008年春って言ってたのよ。
それが1年以上も延びて、『序』の公開から2年近くも経ってようやくですよ。
しかし観てみて納得。ほとんど違う話になっとるじゃないか。
そりゃ時間かかるはずだわ。

『序』がテレビシリーズにおける物語の流れからそう大きく外れたものではなかったのに対し、『破』からはテレビとは違う新展開ってのもうすうす聞いてはいたけれど・・・
まさかここまでとは!!
とにかく驚きの連続。これは完全なる新作です。
新たなレジェンドが今、語られようとしているのです。

そもそもエヴァって、登場人物たちのウジウジっぷりがあまりにも痛々しく、後半の観念的な展開にもついて行けず・・・ぶっちゃけ特に好きなアニメじゃなかったんす。
しかしこの再構築された『新劇場版』は違う。
『序』を観たときにも感じたことですが、登場人物がそれぞれ少しずつ精神的に大人になっているため、見ててイライラしないし、ロボットアクション系アニメとして(ロボじゃないけどね)、映画的カタルシスを存分に得ることのできる極上のエンタテイメントになっております。

シンジやレイやアスカが、以前に比べ確実に素直ないい子になっている点に関しては、心底ほっとする。
お互いを思いやる気持ち、他人に対する優しさ、まごころを君に・・・
あの碇司令までもが、ちょっとだけだけど優しいなんて。
傷つき、自分の殻に閉じこもるしかなかった過去を知っているだけに、新劇場版における彼らの笑顔は実に感動的です。
庵野監督は、自分がボロボロにしてしまった子供たちに、12年も経って救いの手を差し伸べようとしているのかも。
シンジの男らしさ、レイのけなげな行動には胸を打たれたし、いつもヒステリックに周囲に当たり散らしていたアスカ(惣流から式波に名前変更)は、自分自身の孤独と弱さを冷静に受け止め、アスカというキャラクターをお約束的に演じているアスカ・・・に見えたなぁ。切ないweep
しょっぱな登場するのは、新キャラの真希波・マリ・イラストリアス。(なぜみんな波?)
めがねっ娘だわ巨乳だわ、ネコ語は話すわで、萌え要素をあからさまにこれでもかと詰め込んだある意味ベタなキャラ。
謎めいた部分もまだまだ多いけれど、なかなか魅力的な女の子だったにゃ☆

バージョンアップした使徒のデザインには、今回も度肝を抜かれましたです。
どれも生理的にゾゾッとさせられると同時に畏怖せずにはいられない、悪魔的かつ神々しいビジュアルで、こういうのよく思いつくなと感心します。
特に新劇場版における第8使徒(空から落ちてくるやつね)は凄まじかった・・・血の量含め。
そしてコイツを受け止めるために、第3新東京市を疾走するエヴァのなんという躍動感sign03

ネタバレになるので多くは語らないことにしますが、クライマックスにいたるまでの盛り上がりといったらもう・・・!!ハンパないです。
(カヲル君の意味深なセリフ・・・これは人類補完後の世界、という線が濃厚?)
エンドクレジットが流れ始めるやいなや、ざわめく客席。
席を立つ人はただの一人だっていません。ミサトさんの次回予告があるってみんな知ってるから。
やっぱりエヴァって、語り継がれるべき特別な魅力を持った作品だったんだなと、このたび再確認いたしました。

当初、<序、破、急、?>の4部作になると言われていた新劇場版。
てっきりあと2回あるもんだとばかり思っていたのだけど、どうやら次回は『急』ではなくて『Q:quickening』(後編)+『?』(完結編)の二本立てでフィナーレとなるようです。今のところ。
公開時期は未定。また2年後くらいになるのでしょうか。
どんなに時間がかかってもいい。とにかくこの調子できっちりやっていってほしいです。

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2009年6月21日 (日)

トランスフォーマー/リベンジ

Transformers_revenge_of_the_fallen

『スター・トレック』、『ターミネーター4』、そしてこの『トランスフォーマー/リベンジ』と、超大作系SFアクションものが続きます。
そんなに急いで観る気はなかったんだけど、意味があるんだかないんだか分からない世界最速先行上映の日になぜか行ってきたんだぜー( ̄▽ ̄)

<あらすじ>

オートボット対ディセプティコンの戦いから2年。しかしディセプティコンの攻撃は止まず、アメリカ政府はオートボットと連携してディセプティコンと世界各地で戦っていた。
大学生になるサム(シャイア・ラブーフ)は寮に引っ越すが、バンブルビーは連れていけず、恋人のミカエラ(ミーガン・フォックス)とも離ればなれ。
ある日、戦いの日に着ていたパーカーにキューブのかけらが付いていたのを発見する。
かけらに触ったサムには瞬間的にある情報が刷り込まれ、サムはことあるごとに奇妙な幻覚に悩まされるようになる。

トランスフォーマー/リベンジ 公式サイト

超ド派手エンタメ2時間半sign03
ペイさん、スピさん、またまたやってくれました。
前回は、あの異色ロボアニメがハリウッドで実写映画化されるってだけで、そしてガッチャガチャの変形シーンだけで感涙モノだったわけですが、その続編ともなれば、前作以上の映像や、前作にはない目新しい<何か>を求めずにはいられぬもの。観る側って勝手。
その点、じゅうぶん過ぎるほどの満足度でしたわん。

特大タイヤ二段積みのデカブツに「おぉ!」とのけぞりつつも、戦闘シーンの映像が早すぎてなかなか目で追えなかった上海パート・・・(お年寄りsweat02)、慣れたら大丈夫だったけど。
サム両親の夫婦漫才も健在で笑かしてくれるし、映像的にもギャグ的にも前作以上のテンションなんだけど、なんとなく大して変わりばえしないような気もして・・・ぶっちゃけ前半部分は期待したほどにはノレなかったのでした。

と、ここらで登場するスピーシーズなエロ女子大生に軽くビックリ。。。
彼女いったい何だったのか。ちょっと浮いた存在です。

1

ビーストウォーズ風なのも一匹。

3 これはけっこう好き

口から吐き出したパチンコ玉がそれぞれチビ変形して、合体してペラペラのディセプティコンに・・・敵にもいろんなのがいるのね。

俄然オモシロくなってきた!と思ったのは、ジョン・タトゥーロが登場するあたりから。
セクター7が解体され事実上クビになった後、ママと同居しながらも地道に活動を続けていた・・・という設定だけでも、妙に笑かしてくれるシモンズ元捜査官。
サムのルームメイトも巻き込んだ珍道中、ジョン・タトゥーロの怪演が前作以上に光ってましたshine

「俺様は・・・メガトロン!!」とか言ってた前回のラスボス、メガトロンもあっさり復活するんですが、今回のボスは彼ではなくてザ・フォールンとかいう名前の馬ヅラ野郎。

4 こんなの。マントヒヒ?

我らがメガトロっちの存在感はうっすらとしてますが、スタースクリームのヘタレっぷりがすごくいい感じだったのでよしとします。

オートボット側では、バイク型の女の子タイプとか、ツインズとかいろいろ出てくるけど、一番カッコイイのはなんだかんだでやっぱバンブルビーかなぁ・・・と改めて思った。
(キャラ的にはじいちゃんがかなり良かったですが)
見た目が比較的シンプルだからでしょうか。戦闘シーンもすごくスマートに見えるんです。
わんころっぽい可愛さは相変わらずだしdog
ナイト2000の次くらいに、バンブルビーに乗ってみたい!

アーミーオンパレードにはさすがに口あんぐり。凄まじいことになってます。
トランスフォーマーズとリアルアーミーてんこもりで・・・ガッチャガチャのグチャグチャで爆発しまくりの世界遺産破壊しまくり。
しかしペイさんの節操のなさも、ここまでやっちまえばもうアッパレとしか言いようがなく。
ペイさん・・・おそるべしっsign03

今回、実は珍しくダンナと観に行ったんだけど・・・
男の子らしいもの(ガンダムとか)に全く興味のないダンナも、トランスフォーマーだけはなぜか好きらしく、
例の合体シーンで、ものすごくちっちゃい声で「合体した!!」ってつぶやいてました。
映画中の私語厳禁はもちろん重々承知ですが・・・よっぽど嬉しかったのでしょう。
次はオートボットが合体するといいねshine

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2009年6月17日 (水)

ターミネーター4

Terminatorsalvation

T4、ようやっと観てきました。
例のテーマ曲を聴くと、条件反射的に血が騒ぐんだよぅ!!
『ターミネーター』という作品への愛が、私の遺伝子の中に組み込まれてるんです、たぶん。
(『ダイハード』もだけど)
と言っても、1と2→大好きheart 3→・・・。 サラコナークロニクルズ→観てない。
とゆー感じではありますが。

<あらすじ>

2018年。<審判の日>を経て生き残った人間たちは抵抗軍を組織し、大人になったジョン・コナー(クリスチャン・ベイル)もその一員となりスカイネットと戦っていた。
抵抗軍はターミネーターの動きを停止させることのできる周波数を発見しており、それを武器に一斉攻撃を仕掛ける作戦を立てていた。
そんな中、マーカス・ライト(サム・ワーシントン)という謎の男がジョンの前に現れる。
マーカスは、ジョンの父となるカイル・リース(アントン・イェルチン)がスカイネットの捕虜になっていると言うのだった。

ターミネーター4 公式サイト

さて、これはシリーズの4作目で、時系列的には最も未来のお話なのだけど、すべてはここから始まったってことでビギニングと言ってもよい作品です。
最近こういうの多いですね。
『スタートレック』がむちゃくちゃ良かっただけに、期待は高まります。

まずは1作目を彷彿とさせるビジュアルのオープニング。
鳥肌立ちまくりでツカミはOK!ワクワク♪
しかしながらなんと言いますか・・・
最後まで観終えての感想としては結局、じゅうぶん面白かったんだけど、ターミネーターとしては普通の面白さだったな・・・って感じでsweat02
ターミネーターと名のつく限り、どうしてもハードルが高くなってしまうみたい。。。

良かった点をいくつか挙げてみたいと思います。
今回、マーカス・ライトという新キャラが登場するんですが、映画が始まってしばらくはオマエいったい誰やねん!状態でございました。
しかしこいつがなかなかに魅力的なキャラで、はっきり言ってジョン・コナーより主役っぽい。
私が愛してやまない弐瓶勉のマンガ『BLAME!』で言えば(なんで?)、
大量生産されるT-600やT-800がセーフガードで、マーカスはどっちかってーとセーフガード側なんだけど統治局が言うところの<セーフガード以前の密使>、記憶障害により人間側の存在になっているキリィ的立ち位置にあると言えます。
誰にも分からないことを言ってごめんなさい。忘れてください。

そもそもなぜマーカスは死刑囚だったのか?
ヘレナ・ボナム・カーターにいじくられた後、しばらく眠ってたの?
眠ってる間に、スカイネットにプログラムを書き換えられたってこと?
疑問は尽きないのですが、ブレアとのほのかな関係が、1作目におけるサラとカイルにちょっとだけかぶったりもしました。
1って、悲劇的だからこそどこまでもロマンチックな、異色のラブストーリーでもあったと思うんす。
未来からやってきた、暗く悲しい目をした男カイル。
彼はサラに会う前から、ジョンからもらった写真の中の彼女を愛していた。
時を越えて出会い、運命的に愛し合う二人・・・
一方マーカスは、カイルとは逆に過去から未来へやってきた男。
強い女っぷりがサラのイメージと重なるブレア。
やたらと丈夫なマーカスの体には、実は秘密が・・・
個人的にはもうちょっと二人のお話を掘り下げてほしかった気もしますが、そうするとますますマーカスの映画になっちゃうからダメかしらsweat02

カイル役のアントン・イェルチンも良かったです。
どっかで見た顔と思ったら、スタトレに出てたチェコフじゃないか。人気急上昇ですね。
マイケル・ビーンと目元が似てると言えば似てるし、思わず守ってあげたくなるような雰囲気が、今回のカイル役にはピッタリだったんじゃないかと思います。

どうやらジョン・コナーの妻であるらしい女性、ケイト役のブライス・ダラス・ハワードは大好きな女優さん。
久々だったので嬉しかったです。ちょっとふっくらした?
しかしケイトっていったい誰やねん2!って感じだったんだけど、そういや3作目のクレア・デインズがそんな役名だったなぁ。
すっかり存在忘れてた。彼女と続いていたのだね・・・

それから、いろんな種類のターミネーターが出てくるのも面白かった♪
巨大ターミネーター、バイク型のモトターミネーター(好きshine)、ヘビ?ワニ?みたいなターミネーターなど。
元祖ターミーであるシュワちゃん登場シーンは、この映画のいちばんの見せ場!
シュワルツェネッガー知事じゃないのよ。
お肌ハリハリでツルンとして真ん中分けヘアのシュワちゃんなのよ〜
CGの技術って改めて偉大だ。

5および6も決まってるそうで、文句言いつつやっぱり観に行ってしまうと思うし、なんだかんだで楽しみです。
サラコナークロニクルズも観てみようかなぁ。

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2009年6月15日 (月)

スター・トレック

Startrek

トレッキーとまではいきませんが、スタートレックは大好きheart
と言っても、私がいちばん好きなのはピカード艦長の『新スタートレック:ネクストジェネレーション』であり、『DS9』も『ヴォイジャー』も好きだけど(『エンタープライズ』はあんまりsweat02)、元祖スタトレこと『宇宙大作戦』に関しては、実はそこまで思い入れはありません。
でも80年代後半から90年代にかけて『新スタートレック』が制作されヒットし、今の流れに至ったのはやはりカークやスポックあってのことで、再放送があればつい観てしまう。
『宇宙大作戦』は偉大なSFドラマシリーズなのであります。

<あらすじ>

ジェイムズ・T・カークは、父がキャプテン代理を勤めるUSSケルヴィンが非常事態に見舞われる中、生を受けた。
父はこの時みずから犠牲となり、800人のクルーを救った。
成長したカークは毎日を無軌道に過ごしていたが、ある日、生前の父を知る連邦のパイク艦長に「4年で士官になり、8年でキャプテンになれる能力がある」と言われ、艦隊に志願するのだった。

スター・トレック 公式サイト

『ネメシス』以来7年ぶりの劇場版を手掛けたのは、『クローバーフィールド』『LOST』のJJエイブラムス監督。
“ スタトレビギンズ ”とも言える本作は、テレビシリーズの延長線上にあったこれまでの劇場版とは違い、メンバー一新で完全なる新生スタートレックといった印象。
エイブラムス監督の現代的な感性がスタートレックの世界観と見事なまでに融合して、新しいんだけど旧シリーズのパッションをきちんと受け継いでいて・・・評判いいし期待もしてたけど、正直ここまでとは。
素晴らしかったですsign03

冒頭、カークが生まれる日のエピソードでは、JJエイブラムスらしいリアル路線だなーと感じた程度でしたが(ロミュラン船のデザインはgood♪)、荒漠とした大地を疾走するヴィンテージカー、その遥か彼方にそびえ立つ巨大建築物、スピード違反取締ロボ(?)のビジュアルなど・・・少年カークのやんちゃぶりを示すエピソードがSF好きのツボにもれなくヒット。
たとえこの映画が懐かしのスタートレック、つまりアナログで、宇宙という未知の世界に対する純粋な憧れに満ちた作品のイメージとは似て非なるものであったとしても、これはこれでアリじゃん♪と思ったのでした。

しかし物語が進むにつれ、スタトレ的要素もちゃんと出てきました。
それはフェイザー銃や転送シーンといったスタートレックならではテクノロジーであったり、TOSを元にしてるので、制服のデザインがちゃんとラグランスリーブのスウェット風だったり、女子はミニスカでレトロなメイクとかcoldsweats01、些細なことなんだけど。
そういうのが登場するたび段階的に気持ちは盛り上がり、どうしよーもなくワクワクさせられました。

そしてついに!レナード・ニモイのスポック登場!!でもう、テンションMAX。
年老いたスポックが、共に宇宙探索を始める前の若きカークに出会い、「君は今も昔も私の友人だ」って言うの。
人差し指と中指、薬指と小指をくっつけて「長寿と繁栄を!」って言うのよぅーweep
エイブラムス監督が、まさかここまで私の中のスタトレ愛を高ぶらせてくれるとは。

エンタープライズの乗組員ってみんな、エリート中のエリートというイメージがあったのですが、実はある意味はみ出し者の集まりだったのね。
出会うべくして出会った、運命の仲間たち。
行く先々の星の女性と何かといい感じになっちゃうモテモテカーク・・・それでもテレビでは紳士な印象でしたが、なるほど若い頃はあれくらい無鉄砲で女ったらしだったかもねと思ったし、自らの出生にコンプレックスがあり、バルカン人でありながら感情をコントロールできない若きスポックの心の痛みは、それがなかなか表面には現れないだけに切なかった。
ドクターマッコイ役の人は、もともと顔が似てるのか、顔真似が上手いのか・・・
かつてのイメージを壊さず、それでいて若返り洗練された雰囲気のメンバーにちょっとした感動を覚えてしまうようなキャスティング。
ウフーラやスールー、それからスコッティも良かったです。
ロミュランのネロは敵ながらちょっと気の毒だったなぁ。
バルカンとロミュランはもともと同じ種族で、見た目もほとんど変わらないんだけど、未来ではスキンヘッドに刺青でより攻撃的なビジュアルになってるのね。

カークとスールーがドリルの上でバトルし、間一髪転送されるシーンや、クライマックスのパイク救出ミッションはむっちゃくちゃスリリングで、エイブラムス監督はほんとこの手のハラハラの演出が上手いなーと思いました。
カークがモンスターに追っかけられるシーンも。
あのモンスターはかなり監督の趣味っぽいですけど。

そして最後はもちろん「宇宙、そこは最後のフロンティア・・・」というお決まりのナレーション(しかもレナード・ニモイの声で!)、そしてあのテーマ曲!!くぅー
感無量。拍手喝采でしたshine

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2009年6月12日 (金)

シネフィルイマジカのダークファンタジー特集

映画専門チャンネルは数あれど、中でもいちばんよく観るチャンネル<シネフィル・イマジカ>の6月の特集がステキです。

その名もズバリ!特集:ダークファンタジー♪

Companyofwolves『狼の血族』

いきなりキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
ニール・ジョーダンの傑作ダークファンタジーホラー。
エロティックかつグロテスクな“赤ずきんちゃん”
大好きな映画ですheart

Otesanek 『オテサーネク 妄想の子供』

チェコ映画で、ヤン・シュバンクマイエルさんという人が監督らしいですが、全く存じ上げませんしもちろん映画は未見。
「不妊に悩み嘆き悲しむ妻に夫が切り株を子供に見立ててプレゼント。大喜びで子供をあやし始める妻に慌てる夫・・・」ってなストーリーで、クレイアニメやコマ撮りを駆使した独自の世界観、なのだそう。
切り株を子供に見立てるとはずいぶん強引な。そして偽子供を与えておいて慌てるなんて身勝手な夫だ。
しかしながら、強烈にハマってしまいそうな予感。

Innocence 『エコール』

ルジール・アザリロヴィック監督はギャスパー・ノエのパートナーなんですね。
ギャスパー・ノエは本気で苦手なんだけど、これはどうでしょう。

Delicatessen 『デリカテッセン』

ジャン=ピエール・ジュネ監督の長編デビュー作。
『アメリ』よりも、これとか『ロストチルドレン』の方が好きshine

El_laberinto_del_fauno 『パンズ・ラビリンス』

出ました!ダークファンタジーといえばやっぱパンラビ。
ここ数年のkenko'sナンバーワン映画だよん。

The_fearless_vampire_killers_or_par 『吸血鬼』(1967)

ロマン・ポランスキー監督による<吸血鬼>のパロディ映画なんだそうで。
原題が超長いんだけど。
“THE FEARLESS VAMPIRE KILLERS OR: PARDON ME, BUT YOUR TEETH ARE IN MY NECK”
訳すとどうなるの?
「恐れを知らないヴァンパイアキラー、もしくはすみません、あなたのキバが私の首にささってます」
・・・っていう感じかしらsweat02
どうやらずいぶんふざけた映画のようだが、面白そうじゃないか。

スカパってあちこち契約してても実は結局あんまし観てないことが多いんだけど。(もったいないと思いつつもズルズルと)
今月はいっぱい観るものがあり、嬉しい限りでございます。

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2009年6月 9日 (火)

劇場版 超・仮面ライダー電王&ディケイド NEOジェネレーションズ 鬼ヶ島の戦艦

Tyodenou

観たのはずいぶん前なんだけど、感想書くのがすっかり遅くなってしまいました・・・って最近そんなんばっか。
さすがに終わっちゃってる模様despair

<あらすじ>

鬼退治の伝説がある田舎町に引っ越してきた少年ユウは、周囲になかなか馴染めずにいた。
ある日、大地震により過去と現在がつながり、現在に現れた鬼一族にユウが襲われるが、良太郎たちに助けられる。
時間の歪みのせいで良太郎は小さくなり、侑斗は姿を消してしまった。
彼らは鬼退治をするため、デンライナーで過去へ向かうのだが・・・

劇場版 超・仮面ライダー電王&ディケイド NEOジェネレーションズ 鬼ヶ島の戦艦 公式サイト

電王劇場版、なんと4作目!!
正直まだやるの?という気持ちと、電王好きだからやっぱり嬉しい気持ちと半々。。。
しかも今回から『超・電王シリーズ』ですよ。電王NEWシーズン始まっちゃったよ。
こうなったらもうとことん!やってほしいです。とことん付き合いますから。

すっかり売れっ子になってしまった佐藤健くんが出てないことに未だに寂しさを覚えるものの、今回のは田舎嫌いの少年ユウを主人公とした、わりとちゃんとした物語になってると思いました。
ライダーとかイマジンとか関係なしに、これ単品でもドラマとしていけるんじゃない?
ギャグもいつもより控え目だったような気がするし・・・と言っても、あくまでこれまでの電王と比べてですけどもcoldsweats01

タイトルにちゃんと<ディケイド>と入っているのに、ディケイドが登場したとき、「あ、ディケイドも出るんだ?」とか思ってしまった薄情なわたくし。
ディケイドのデザインって、常々「ちょっとヘン」と思ってたんだけど、ゴテゴテの電王と並ぶとやっぱりずいぶんカッコ良く見えました。
でもほんと、ディケイドの出番はほんのちょっぴりだったなぁ。
意外だったのはドラゴン城のお三方のサプライズ出演。
全く期待していなかっただけに嬉しかったです。もうちょっと出ててほしかったくらいです。

見どころは・・・クライマックスの戦いのシーンで、ディケイドの中にモモタロスが入っちゃったりしてた辺りかなぁ。
そういうのアリsign02って感じでテンション上がりつつ、いろんなのが入り乱れて何が何やらsweat02
あとジークが!合体したらああなるんですねぇー

ユウに関するラストのオチは、我ながら鈍すぎですが全くもって予想外で(笑)しっかり驚かせていただきました。
なんか結局、いっつもこの二人に泣かされてる気がするわ。

さて、次回のライダー劇場版はなんと!『オールライダー対大ショッカー』ですよ!
オールライダーって、昭和も平成も全部!ひえーwobbly
これは凄まじいことになるのでは。かなり期待してます。
しかしディケイドの存在感はやっぱり微妙な感じになりそうだなぁ。

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2009年6月 8日 (月)

油断できないディスカス。

ディスカス、順調に利用しております。

先月は、『キャットピープル』(ナスターシャ・キンスキーの美貌)とか、『ペットセメタリー』(坊やのチャッキーばりの熱演)とか、『キッチンストーリー』(『ホルテンさん』のベント・ハーメル監督作)とか・・・を観ました。

で、本日届いた2枚。
次はてっきり、『天然コケッコー』(ダンナのリクエスト)と、『1980』(ケラリーノ・サンドロヴィッチ初監督映画)が、来るもんだとばかり思ってたのに・・・開けてみてビックリ!

『天然コケッコー』と、

2_2

『ファニーゲーム』・・・だったよぉ!!うぎゃーshock

Funnygames2

『ファニーゲーム』を予約リストに入れてから2ヶ月半・・・
いつまで経っても<レンタル可>にならないから、もうほとんど諦めてた・・・つーかすっかり忘れてたっつのsweat02

ディスカスの封筒から『ファニーゲーム』のDVDが出てきた瞬間、
私の頭の中ではビジュアル的にはもうこうなって、

Funnygames_2 “ FUNNY GAMES ” ドーン

例の不快なハードコアミュージックが、轟音で鳴り響きました。

同じ封筒に入って我が家にやってきたピュアピュアムービー『天然コケッコー』がちょっぴり穢れてしまったような気がして・・・なんだか申し訳ないです。ごめんよ、コケッコーchick

ところでハネケさん、最新作である『ホワイトリボン』が今年のカンヌでパルムドールを受賞されたそうで。
一応、おめでとうございます。

1 『ホワイトリボン』のワンシーンであるらしい画像

何があったか想像もできませんが、坊やのこの思い詰めた表情を見るだけでも、いったい今度のもどんだけ鬱な映画なのだろう・・・・と、期待はふくらむばかりですsad

コケッコーとファニーゲーム。どっちを先に観ようかなぁsweat02

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2009年6月 7日 (日)

GOEMON

Goemon

終わりなき、強者どもの貪欲ウォーズ。
公開されてずいぶん経っちゃいましたけど・・・まだやってるかな?sweat02

<あらすじ>

1582年。織田信長(中村橋之助)が本能寺にて明智光秀の謀反に倒れ、信長に仕えていた秀吉(奥田瑛二)が光秀を討ち天下を治めていた時代。
天下の大泥棒・石川五右衛門(江口洋介)は、金持ちのみをターゲットとし、庶民に盗んだ物を分け与えることでヒーローとなっていた。
ある日、たまたま盗み出し何の価値もないと思っていた南蛮製の箱を、石田光成(要潤)が必死で探していることを知るのだが・・・

GOEMON 公式サイト

紀里谷和明氏の監督デビュー作『CASSHERN』は、世間的にはあんまり褒められてなかったような記憶がありますけど、個人的にはけっこう好きだった作品shine
紀里谷印の超デコラティブな映像を眺めているだけで楽しいし、テレビなどでも見慣れた美形の俳優さんたちが、まるで絵画のようにキラッキラの映像の一部になっているのが、観てて不思議と心地良かったんす。
マンガちっくなケレン味、悲劇的なお話も好み。
難を申せば尺が長過ぎたこと、あと最後の方がちと説教くさかったこと・・・ぐらいかなcoldsweats01
しかしそれも、紀里屋氏の作品に対する深過ぎる愛ゆえと、受け止めております。

で、『GOEMON』。
ゴエモンと聞いて思い浮かぶのは・・・
まずこの人で、
Goemon2_2

次にこの人なんだけど。
3_2

江口あんちゃんのゴエモンは、オトナの男の色気ムンムンでこれまでにないカッコ良さshine
若い頃の一途なゴエモンにもけっこう胸キュンでしたけどもheart

織田信長、豊臣秀吉、徳川家康、石田光成など、実在の有名人がいっぱい出てくるし、いちおう史実に基づいたお話だけど、もちろん普通の時代劇なんかじゃありません。
ちょんまげ結ってる人なんて一人もいませんし、町のビジュアルはまるで押井守が描く近未来のようなアジアごった煮状態。
しょっぱなから派手な紀里谷ワールドに度肝を抜かれます。
衣装やメイク含め、隅から隅まで凝りまくった映像は健在で、相変わらずキラキラだけど、ジャポンな味付けが加わってるのがイイ感じ。
シェイクスピアと歌舞伎を足して割ったような。
外国の方にもウケがよさそうだし、こういう映画が日本発ってなんかいいなとも思う。
装飾されまくった人物はやっぱり眺めてるだけでも面白く、特に信長さまのちょっと笑っちゃいそうなほどのカッコ良さにはぶっちゃけ一目惚れしましたhappy02

やってることも言ってることも『CASSHERN』とそう変わりないような印象は受けるものの、今回のは不思議とすんなり紀里谷さんのメッセージが伝わってくるような気がしました。
いたるところにド派手な見せ場があって、エンタテイメントな見応えたっぷり。
全く飽きることなく楽しめました♪

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2009年6月 5日 (金)

重力ピエロ

Juryokupiero

伊坂ワールド大好きなんですが、新刊が出ても文庫になるまで手を出さない私が胸を張ってファンだと言ってもいいもんかどうかsweat02
『重力ピエロ』は、自分が読んだ伊坂作品としては確か2作目だったと思います。

<あらすじ>

遺伝子の研究をしている大学院生の泉水(加瀬亮)と、落書き消しの仕事をしている春(岡田将生)は仲の良い兄弟。
彼らが暮らす仙台市内では、放火事件が立て続けに起こっていたが、あるとき春は放火事件のあるルールに気付く。
それは放火現場の近くには必ず、春が消しているグラフィティアートがある、というものだった。

重力ピエロ 公式サイト

伊坂作品の映像化は難しい、などとあちこちで言われつつ、たった数ヶ月の間に3作も公開される伊坂原作ムービー。

確かに『アヒルと鴨のコインロッカー』なんて、小説だからこそ成り立つお話だと思ってたけど映画もすごく良かったし、伊坂氏が映画好きであることは有名で、文中にもしょっちゅう何かしらの映画の引用があったり、読んでて映画的だなぁと感じることはよくあるし、もともと映像化に適した作風なのかもしれません。
さすがに『オーデュボンの祈り』はキビシイかもしれないけど・・・カカシがなぁ。
アニメならいけるかも?

それはさておき『重力ピエロ』。
原作と比べながら観てしまうのは悪いクセだけど、エピソードが絶妙に組み替えてあったり、当然ながら端折ってあるところや、登場人物の設定が違っているところも結構ありました。
例えば、泉水が遺伝子の会社に勤めているんではなくて、遺伝子研究をしている大学院生だったりとか、父が養蜂業を営んでいたりだとか・・・細かく挙げればキリがないですが、その他にもいろいろ。
しかしそれらが原作の持つ独特の雰囲気を損なうことはけしてなく、映画全体の印象としてはむしろ感動的なくらい原作を大切にしているなぁという感じ。
伊坂氏が絶賛するのも頷けます。

物語は、「春が二階から落ちてきた」という唐突なフレーズで始まります。
ひらひらと舞い落ちる桜の花びら。
ジョーダンバットを持ち、スローモーションで飛び降りてくる春。
頭の中でイメージしていたシーンがあまりにも美しく再現されているのを見て、しょっぱなからいきなり涙腺がゆるみまくってしまった私crying

主な登場人物はあまり多くはないんだけど、個人的には一人として違和感を感じることはなかったし、ほぼ完璧なキャストだったんじゃないでしょうか。
遺伝子の話だったりするので、役者さんのビジュアルもある程度重要になってくると思うんですが、まずその点に関してはきっちり説得力のあるキャスティングがなされておりました。

さらにその遺伝子というしがらみを吹き飛ばすお話でもある、というのがこの物語の核となる部分。
淡々としているように見えて、実は激しい感情を秘めている登場人物たちの切羽詰まった思い。
加瀬亮さんを始めとした役者さんたちの繊細な演技により、一層伝わってくるものがありました。
葛城のあまりにも理解不能な言葉を聞いたときの泉水の表情には胸が詰まったし、黙ってれば美人の夏子さんが、しゃべったとたん挙動不審なのには笑ったcoldsweats01
あ、あとグラフィティアートは、私が想像した以上にカッチョ良いものでしたわん。
すべての絵を組み合わせると人間の体になる(?)、って公式サイトに書いてあったんだけどホントsign02

重力って、人間がこの世に生まれ落ちた瞬間からはめられている足枷みたいなもの。。。
宿命と言ってもいいかも。
でも楽しそうに生きてれば、いつかきっと宙に浮かぶ。重力なんて関係ない、なんて。
なんてシンプルで軽やかな考え方なんでしょう。家族の絆こそが最強。
最後の方はもうずっと、ベロベロに泣いちゃってました。いい映画でしたshine

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2009年6月 3日 (水)

罪とか罰とか

Tumitokabatutoka

というわけで!(どういうわけだ)
1週間空いちゃいましたが、ケラリーノ・サンドロヴィッチ脚本・監督、成海璃子ちゃん主演映画『罪とか罰とか』です。
誰もが知ってる小説のタイトルをほんのちょっと変えただけなのに、こんなにもそそられる感じにしちゃうのはさすがケラセンス。

<あらすじ>

売れないグラビアアイドル円城寺アヤメ(成海璃子)。
同じ日にスカウトされた友人は耳川モモ(安藤サクラ)としてブレイクしていたが、アヤメはいつまでたっても売れず、悶々とした日々を送っていた。
ある日、久々に雑誌に掲載された自分の写真が逆さまに印刷されているのを見つけ、購入しようとするが財布を忘れており、つい万引きしてしまう。
店長は警察に通報し、アヤメのマネージャーである風間(犬山イヌコ)もかけつける。
そして万引きを帳消しにしてもらうのを条件に、一日警察署長をするはめになるのだが・・・

罪とか罰とか 公式サイト

最初から最後まで笑いっぱなし〜!めっちゃおもろ〜!いいわぁ、この映画shine
よくある不条理系コメディの「くすくすニヤニヤ」笑いではけしてなく、腹抱えてゲラゲラ笑ってしまいました。
ドフトエフスキーをもじってたり、フランツ・カフカのお言葉がちょろっと出てきたりもしますけども、小難しいことはあんまり考えず、ただ笑って楽しめばそれで正解なんじゃないかな。
一見マニアックなようで、実は万人受けするコメディに仕上がってると思いました。

成海璃子ちゃん主演映画のはずなのに、冒頭まず登場するのは段田安則演じるしがないサラリーマン。
本筋とは全く関係なさげな爆笑エピソードにいきなり笑いのツボを押されまくりつつ、卵の黄身と血の赤というシュールな組み合わせに妙に感心してしまうオープニングだけでも、既にオモシロすぎhappy02

どうやらコンビニ強盗を企んでいるらしい奥菜恵、大倉孝二、山崎一の3人、壁の薄いマンションのお隣りから聞こえてくる奇声・・・などなど、バラバラに見える出来事が実はいろんなところでつながっていて、それらを時系列を組み替えて少しずつ明らかにしていくという凝った脚本には、単なる小ネタの連続にとどまらない映画的な面白さも存分にアリ。
現実にはありえないちょっとファンタジックな部分もあるので、そこを許せない人はダメかもしれませんがsweat02

そして毎度のことながらケラさんが選ぶ言葉って、とにかく予測不能で気が利いてて、さりげないんだけど最高に笑えてなんだかカッコイイ。
出演しているのはケラ的笑いのセンスを熟知しつくしたナイロンの役者さんだったり、ケラ人脈による豪華キャストだったりするんですが、麻生久美子さんなんてセリフ全くなしでもむちゃくちゃ可笑しくて、もしかしたらいちばん美味しい役どころだったかも、と言っても過言ではないのだ。

思春期らしくちょっとふっくらした成海璃子ちゃんはハマリ役だったし、あくまでも爽やかなイケメン殺人鬼の彼とのコンビも、まるでツッコミなしボケ二人の漫才みたいでcoldsweats01、ブラックな笑いの中、初々しさが逆に良い感じだったと思います。
いちばんツボったのは、アヤメの回想シーンにおける彼の「開けるなよ〜」「開けんなって!」でしたし・・・ってなんのことやら。
アヤメが遠山の金さんもしくは水戸黄門よろしく登場した時のセリフなんて、マジにかっこよかったわ。

成海璃子ちゃんて、16歳とは思えない風格というか、存在感がある女優さんですね。
ケラさんもブログで「信じられないような演技をする」って褒めてたもんな。
彼女の次回劇場公開作は竹中直人監督『山形スクリーム』で、これがまたとびきりくだらなさそうなんだけどすごく面白そうで、ぜひとも観に行きたいなと思っとります。

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2009年5月12日 (火)

劇場版 天元突破グレンラガン/螺巌篇

Grenragan2

観てきたよん♪
劇場版グレンラガン、第二弾にして完結編である『螺巌篇』!
『紅蓮篇』と比べると、ずいぶんとシュールでオトナっぽい印象のポスター。
レジェンド・オブ・グレンラガンに相応しいビジュアルなのです。

<あらすじ>

ついにテッペリンを攻略した大グレン団。
シモンたちが設立した新政府のもと、新都カミナシティで人々は平和に暮らしていた。
しかしある日ついに、月に擬態し人間を密かに監視していた反螺旋族の殲滅システムが稼動。
ニアは反螺旋族が地球に送り込んだ仮想生命体で、メッセンジャーだった。
増え過ぎた人間の螺旋力はスパイラル・ネメシスという現象を引き起こし、宇宙を滅ぼす。
それを防ぐために3週間後、月は地球に激突し、人類は滅びる運命にあるという。

劇場版 天元突破グレンラガン/螺巌篇 公式サイト

『紅蓮篇』の感想はこちら

前回はちっちゃな単館系の映画館で、数ヶ月遅れたあげくたった1週間の上映だったのに、今回はシネコンだしちゃんと4月25日からだし、グレンラガンもずいぶん出世したじゃないか!と余裕ぶっこいていたら、いきなり上映時間が縮小されているじゃありませんか。
観に行けるのは、もはや午前9時10分の回しかなくsweat02
人並みはずれて朝の弱い私にとってはとんでもない早朝ですが・・・行ってきましたとも。
朝っぱらから濃いもん観たわぁ〜
しかしふと気が付くと、後半ずっと涙をぬぐっている自分がいました。
しょこたんの歌が目に沁みるんだっつの。

『紅蓮篇』以上にサービス満点、新カットだらけの『螺巌篇』。
TVシリーズを観たのは半年くらい前なんですが、すでに細かい部分を忘れ始めているため(早っ)、どこが既存の映像でどこが新カットなのかちゃんと判別できないんだけど、なんかもうほとんどが新カットのように思えました。特に後半。
天元突破シルバーニアには腰抜かしましたわ。
そしてお◯ぱいがぁ〜!happy02(そこかい)

最初は敵だった者が改心して仲間になる、というピッコロおよびベジータパターンにとっても弱い私は、登場キャラの中ではヴィラルとロージェノムがお気に入りheart
ヴィラルの「俺も甘い夢を見たもんだな」で、いきなり恋に落ちる女子も多いかと。
ロージェノムに関しては、3Dキャラになってハッキングするシーンが一番の笑いどころで、銀河と銀河をこねくり回して投げつけるというとてつもない荒技「インフィニティビッグバンストーム!!」(だったっけ?)の後の「ラセンガンオーバーロード!!」のシーンが超燃えます。

時空すら超越した壮大なスケールの闘いの渦の中、ふと、アンチスパイラルの言っていることにすんなり同意してしまいそうな瞬間があります。
螺旋族のあくなき欲望、進化する力こそが、宇宙を滅ぼす・・・
あぁそうかも・・・私たちはいつだって、自分勝手にありとあらゆるものを破壊してきた。
シモンたちが大好きなのに、アンチスパイラルの言葉こそがこの世の真理のような気がしてしまうのです。
火山がドッカンドッカン噴火しまくるアニメを観ながら、こんなこと考えるのって変かもしれないけどcoldsweats01
でもそんな不安を、シモンたちはいつだって気合いで吹き飛ばしてくれて、力いっぱい殴りつけて励ましてくれるんだよね。

もともと脳の血管がぶち切れそうなほど熱いアニメですが、こうして二時間強の作品に編集されることによってますますエスカレートしているというか、テンションの高さに関してはアニメに限らずどんな物語もこの作品を越えられないと、このたび確信いたしました。
最初から最後までクライマックスだぜぇ!!とは、正にこのことなのだshine

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2009年5月 7日 (木)

グラン・トリノ

Grantorino

2月に公開された『チェンジリング』がまだ記憶に新しい、名匠イーストウッドの最新作。
今回は久々に、役者として出演もされてます。
「監督業に専念するつもりだったけど、脚本を読んで頑固な元軍人という役に興味を持った」と本人も言ってるだけあって、ウォルト・コワルスキーは今のクリントだからこそ演じられるハマリ役。

<あらすじ>

妻に先立たれた孤独な老人、ウォルト・コワルスキー(クリント・イーストウッド)。
息子家族にも疎まれる頑固オヤジであるウォルトの楽しみは、ピカピカの72年製グラントリノを、ビール片手に眺めることぐらいだった。
ある日、隣りに住むモン族の少年と不良グループが庭でもめているのを目撃し、彼らを追い払うべくライフルを手に取るが、ウォルトの意に反し結果として隣家の少年タオ(ビー・ヴァン)を助けることに。

グラン・トリノ 公式サイト

朝鮮戦争帰還兵で差別主義者、実の息子にすら「50年代から抜け出していない」と疎まれるウォルトは、孫のへそピアス、若い神父、アジア系のお隣りさん、とにかく世の中のすべてが気に入らないようで、怒りが頂点に達すると「ガルル〜annoy」とまるでワンコのように唸り、呆れるのを通り越して感心してしまうくらいの毒舌で周囲を威嚇しまくる超!頑固じじぃ。

なんともかわいげのない爺さんなのだけど、ふとした出来事から彼がただのひねくれ者ではなく、一本筋の通った気骨ある人物であることはわりとすぐに分かります。
「口は悪いけど良い人なんだ」そう思えた瞬間から、彼の豊富すぎる差別用語にすら愛が感じられるようになるという不思議。
頑固じじぃであることは間違いないものの、ウォルト・コワルスキーは彼なりの確固とした哲学を持っていて、気が合えば実はけっこうオモロイ爺さんだったのでした。

そんなウォルトがとっても大事に車庫にしまっているのが、72年フォード社製のグラントリノ。
(グラントリノって車の名前だったのねsweat02
日々ピカピカに磨き上げ整備しているおかげで、まるで新車のような輝きを放っていて、へそ出しギャルや近所のチンピラ共も欲しがるくらいのイカしたヴィンテージカーです。
この車は古き良きアメリカの象徴であり、ウォルトの気高い魂そのものでもある。
隣りに住むモン族のタオが、ワルの従兄弟にそそのかされてグラントリノを盗もうとしたことがキッカケとなり、ウォルトとお隣りさんとの奇妙な交流が始まるのですが・・・

『チェンジリング』の重苦しさに比べると、全体的にさらりとした印象。
どちらかというとコメディタッチだし。(てゆーかかなり笑ったcoldsweats01
上映時間も117分とちょうど良く、語り口の分かりやすさやシンプルなストーリー、“グラントリノ”という小道具の使い方の巧さとか、映画とはこうあるべし!というお手本のようだと思いました。

しかしこの気取らない肩の力の抜けたスタイルだからこそ、心の奥深くにじんわり、そして確実に届く力強いメッセージがあります。
ウォルトの渋い歌声と開放的な風景が心地良いエンドロールの間、頬を伝う涙を止めることはできませんでしたweep

ウォルトが最後にとった行動は、けして誰にでもできることではなく、それが最良だと認めざるを得ないものだけれど、やっぱりすごく悲しかったです。
でも「自分が関わったことにケリをつけた」この行動によって、ウォルトの魂は、ただ怯えて暮らすしかなかった若者に確実に受け継がれ、これ以上ないくらいの形で彼の進むべき方向を示してくれました。
ラストシーンのタオの自信に満ちた表情を見ていると、彼の中に息づく信念が、彼の未来をこの先もずっと守ってくれるんだと確信できて、なんだかすごく心強かった。
こんなカッコイイ大人がいてくれたら、子どもはきっと間違った道には進まないのだ。

イーストウッド監督、78歳にして冴えわたる才能は尽きることがなく。
毎回言っててしつこいようだけど、やっぱスゴすぎ。
既に次回作に取りかかっておられるらしく、今後も楽しみでなりません。

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2009年4月27日 (月)

ホルテンさんのはじめての冒険

Horten

チェコ映画の次はノルウェー映画。
またもや、人間讃歌なほっこりムービーなのです。

<あらすじ>

線路沿いのアパートで小鳥と共につつましく暮らし、オスロの鉄道運転手として40年間ひたすら規則正しい日々を送ってきたホルテンさんにも、定年退職の日が近づいていた。
華々しい席は苦手なホルテンさんだが、退職前夜、同僚たちが開いてくれたパーティーでいつもと違う行動をとってしまったためか、奇妙な出来事に巻き込まれ、翌朝40年間で初めての遅刻をしてしまう。
動揺し、その場から逃げ出してしまうホルテンさん67さい。
とりあえず自宅に戻り、気持ちが落ち着いたところで、施設にあずけている母親に会いに行くことにするが・・・

ホルテンさんのはじめての冒険 公式サイト

鉄道ひとすじ40年!
ホルテンさんの生真面目さは、まるでひとむかし前のニッポンのお父さん。
閉塞感のある雪景色や、かわいらしい街の佇まいは異国情緒溢れているけれど、人間模様に関しては不思議なほど親近感が。
北欧の人の気質は日本人に似ている、と『かもめ食堂』で誰かが言ってなかったっけ。

パイプをくわえたダンディなホルテンさんが、次々と起こる不条理な出来事に右往左往する様は、淡々としているぶん余計に面白く、つい笑ってしまいます。
後半にはホルテンさんもいいかげんヤケになったのか、トラブルに自ら飛び込んでいるようにも見えたし。
ホルテンさん、住居への不法侵入率高し。
道で寝てるおっさんをナンパしちゃいかんよcoldsweats01

しかしこの映画、予告編で受ける印象ほど、ひたすらシュールなコメディというわけでもありませんでした。
ホルテンさんが退職後の混乱の中で出会う人々・・・スキージャンパーだった母をはじめ、タバコ屋の主人と常連客のおじいさん、道で酔いつぶれていた元外交官。
人生の終盤に待っている、老い、孤独、そして死を、ホルテンさんは彼らの中に見、また自らの人生にも重ね合わせます。

「人生は手遅ればかりだが、逆に考えればなんでも間に合う」
目隠しドライブの果てに、ホルテンさんはある決心をするのでした。

けして感情豊かで饒舌な主人公ではないけれど、ホルテンさん役のボード・オーヴェ氏の存在感、そしてここぞという時の表情がすばらしいです。
ようやく運転手の制服を脱ぎ捨てたホルテンさんの晴れ晴れとした笑顔に、思わず目頭が熱くなってしまいました。
いい映画でしたshine

Horten2

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2009年4月26日 (日)

英国王給仕人に乾杯!

Iservedthekingofengland

英国王給仕人に乾杯!というタイトルにもかかわらず、大きすぎる勲章を斜めがけにして胸を張る小さな男ヤンは、英国王に給仕しません。
駅のソーセージ売りとしてスタートしたヤン。
“百万長者のホテル王になる”というヤンの夢は、果たして叶うのか。
観たのはずいぶん前なのだけど、すごく気に入った作品なのでちゃんと感想を書いておこうと思います。

<あらすじ>

共産主義の監獄を出所し、ドイツ国境沿いにある廃村に向かうヤン。
かつて田舎町のホテルで給仕として働いていたヤンには、百万長者になるという夢があった。
転機のたびにステップアップを重ね、ヤンはついにプラハの一流ホテルの主任給仕になるが・・・

英国王給仕人に乾杯!公式サイト

イジー・メンツェル監督の映画を観るのは初めて・・・というか名前を聞くのも初めてだし、チェコの映画自体初めてです、たぶんsweat02
観る予定リストにも入れていなかったのになんで観たのかと言うと、先に観たおともだちがすごく楽しそうに感想を聞かせてくれたから。

ナチスドイツやスターリン主義のソ連に翻弄された時代のチェコが舞台で、歴史的背景はけして明るくはないのに、映画全体から受ける印象は極めてファニーかつエレガント。
人生のわびさびを哀愁たっぷりに描きながら、まるでおとぎ話のようでもある、不思議な雰囲気を持った作品。

物語は、年老いた主人公ヤン・ジーチェが語り部となり、“幸運と不運のどんでん返しだった”という自らの波乱の人生を振り返るスタイルで進みます。
現在のヤンと、若き日のヤンはそれぞれ違う俳優さんが演じており、どちらもちびっ子で好演。

ヤンが田舎町のホテル → お金持ちの別荘 → プラハの由緒あるホテルと、なんだかんだで順調にステップアップを重ねて給仕の仕事をしていく中で出会う魅力的な人々、そして珠玉のエピソードの数々。

守護天使のおじさん始め、お金を湯水のように使って美女と戯れるおじさん、客を一目見るだけで何を注文するか分かってしまうおじさん(←この人こそが英国王に給仕した人だったりする)などなど・・・
お札を部屋いっぱいに敷き詰めてご満悦とか、テーブルに横たわらせた裸同然の美女を眺めながらごちそうを食べたりとか、男のエゴ丸出しで本来ならば不快に感じるはずのシーンも、不思議とちっとも不快じゃありません。

むしろそんなおじさんたちが可愛らしく思えてくるくらい。
彼らの幸福そうな顔を見ていると、こっちまで幸せな気分になります。
美しい女性はエロティックな女神で、お金を払うのは男だけども、その場を美しさで支配しているのはあくまでも女性のほう。だから不快じゃないのかもしれないな。

背丈が小さく中性的な印象のヤンが、あんがい美女にモテたりするのも楽しいshine
ひなぎく、お札・・・美女とベッドを共にするたび、今度はいったい何で美女の裸体を飾るのかな?と、変なところで期待してしまいますcatface

老いも若きも男も女も、貧乏人も金持ちも、床に散らばったコインを這いつくばって拾わずにはいられないすべての人間に対する、辛辣でありながらどこまでも大らかで優しさに満ちた目線。
それがメンツェル流なのかしら。
守護天使のおじさんの無事が確認できただけでほっこりハッピーな、軽やかなラストでした。

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2009年4月18日 (土)

ディスカス♪

引きこもり主婦のたのもしい味方、ツタヤディスカス。
前々から興味はあったのだけど、このたびようやっと加入いたしました。
いま月会費1,974円で8枚レンタルできる“定額レンタル8”というプランが、無料お試しキャンペーン中なのね。

いやはや、こりゃ大変ベンリなうえ、とっても楽しいす。
パソコンで観たい作品をちょちょいと選んでおけば、翌日にはおうちのポストに届いてるんだもの。

さて、わたくしkenkoがディスカスした最初の8枚。
観た順番に、簡単に感想を書いてみたいと思います。

Littlegirl 白い家の少女(1976)

kurosuiさんのレビューを読ませていただき、無性に観たくなってしまった一枚。
子どもの頃、テレビのロードショーでドキドキしながら観た記憶がある作品です。
すっかり大人になったいま観てみると、まなざしにどこまでも深く暗い影をたたえた13歳のジョディ・フォスターが、こうして映像の中とはいえ永遠に存在することが奇跡のように思えます。

Taxidriver タクシードライバー(1976)

少し前に地元の映画館で上映されていたのを見のがしてしまい、やっぱりどうしても観たくってレンタルしてみました。
ディスカスのシステムがよく分かってなくて、予約リストってのにポイポイ入れてたらいつのまにか発送済みになってて最初に届いたのが『白い家の少女』と『タクシードライバー』。
けして狙ったわけじゃないんです。でもこれは明らかに13歳のジョディ祭りだよなぁcoldsweats01
言わずと知れたスコセッシ監督初期の傑作。やっぱこの頃のスコセッシはとんがりまくってますわ。
デニーロ若い!ハーヴェイ・カイテルも出てるの知らんかったです。

Thelangoliers スティーブン・キングのランゴリアーズ(1995)

2008年、kenko的映画ベストの第2位は『ミスト』だったんですけども、映画ブロガーさんの感想をたくさん読ませていただく中で、何人かの方が「ランゴリアーズに似てる」とおっしゃっていて興味を持った作品。
これテレビドラマだったんですねぇ。
前後編が一緒に収録されているため180分もあってビックリ。
でも全然飽きないの。キングらしいシュールな恐怖の中に、いつまでも浸っていたいと思わせる面白さ。
哀しきイカレポンチ、トゥーミーさんから目が離せませんでした。

Craigtoomy 紙“ビリビリ”フェチ

昔のアニメかスポコンドラマみたいな元気いっぱいのラストカットにちょっと笑った(笑)

Incoldblood 冷血(1968)

どこまでも陰鬱な作品が続きます。
フィリップ・シーモア・ホフマンの『カポーティ』は結局観ていないのだけど、こっちの方が興味があって。
ペリーとディック、一家を惨殺した二人の若者に寄り添った形で物語は進み、彼らの歪んだ心の中にも人並みの良心が確かに存在していたのだと分かる。
何より恐ろしいのは、理由なき人殺しがモンスターではなく、ただの人間であるということ。
ラストの絞首刑のシーンが凄まじいです。クインシー・ジョーンズの音楽、激シブ。

Thebiglebowski ビッグ・リボウスキ(1998)

『バーン・アフター・リーディング』を観たあと、やっぱコーエン兄弟のコメディっていいな♪ってことで『ビッグ・リボウスキ』をセレクト。
ジェフ・ブリッジス演じるデュードが魔法のジュウタンで空を飛んだりとか、MGM並みに愉快なミュージカルシーンが好きheart
カルアミルクを飲みながら、ボーリングしたくなっちゃいますね。

Escapefromnewyork ニューヨーク1997(1981)

ジョン・カーペンターがブイブイいわせてた頃のカルト系傑作SFムービー。
いかにも私好みなのに実は観たことがなくて、ケラ監督映画『グミ・チョコレート・パイン』にこのタイトルが出てきたとき、ちょっと残念な思いをしたのだった。
カート・ラッセル演じる主人公スネーク・プリスキンが、ゲーム“メタルギアソリッド”のスネークのモデルだというのは、有名な話なんですってね。
この頃のカート・ラッセル、とにかくカッコよくってハマリ役です。

1 lovely

個人的には敵チームのボス、デュークの手下パンクのキャラがツボだったのに、わりとあっさりやられてしまったことがちょいと残念でした。

はー。正直、月8本じゃぜんぜん足りないわ。
それとディスカスに加入した真の目的・・・元祖『ファニーゲーム』が在庫数に対してやたら大人気で、ぜんぜんレンタルできーん!
気長に待ってればいつか順番が回ってくるんでしょうか?
いくら観たくても買う気にはどうしてもなれないのよsweat02

:;;;:+*+:;;;:+*+:;;;:+*+:;;;: 追記 :;;;:+*+:;;;:+*+:;;;:+*+:;;;:

最初の8枚!と言いつつ、6枚しか紹介していないことにいまごろ気が付いたので追記。
どうやらモウロクし過ぎて、数もかぞえられなくなってしまったようですsweat02

7枚目は『ドーン・オブ・ザ・デッド』(2004)

Dawnofthedead

全速力で走ってくるゾンビさんは恐ろしいので苦手なのだけど、『ウォッチメン』ザック・シュナイダー祭りってことで。
『ウォッチメン』原作本ゲットしました♪
今じっくり読んでる途中catface

8枚目は『遊星からの物体X』(1982)

Thething

ジョン・カーペンター&カート・ラッセル祭りってことで。
この映画を初めて観たのは中学生くらい?例のごとく兄のセレクションでしたが、当時は何がどうスゴイのか良く分かってなかったです。
オープニングタイトルのビジュアルが超好きheart
“THE THING”という文字がじゅわっと出てくるやつ。
ワンちゃんの熱演に助演男優賞!
『寄生獣』の最初の方にも似たような不気味なワンコが登場しますが、アイデアはこの映画からだったのかもね、と今更ながら思いました。

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2009年4月16日 (木)

バーン・アフター・リーディング

Burn_after_reading

コーエン兄弟の最新作は、二人にとって初めてのスパイ映画!試写会で観てきました。
原題を直訳すると「読んだら燃やせ」。観賞後、その言葉が胸に沁みます。

<あらすじ>
アルコール中毒が原因でCIAをクビになったオズボーン(ジョン・マルコヴィッチ)は、暴露本を執筆中。
オズボーンの妻ケイティ(ティルダ・スウィントン)は財務省連邦保安官のハリー(ジョージ・クルーニー)とW不倫中で、以前から密かに計画していた離婚を有利に進めるため、夫のPCデータをまるごとCDROMにコピーする。
しかしそのCDROMがふとしたことからフィットネスセンターで働くチャド(ブラッド・ピッド)の手に渡ってしまう。
チャドは、全身整形費用が欲しい同僚のリンダ(フランシス・マクドーマンド)と共謀し、オズボーンを脅す計画を立てるのだが・・・

バーン・アフター・リーディング公式サイト

ジョージ・クルーニー、ブラッド・ピット、ジョン・マルコヴィッチ、フランシス・マクドーマンド、ティルダ・スウィントンというクセモノ系演技派俳優5人をメインに迎えた、コーエン兄弟本領発揮のブラック・コメディ。
冒頭、マルコヴィッチがCIAをクビになるシーンのやりとりから一気に引き込まれて、エンドロール後もずっとニヤニヤ笑いがおさまらない感じ。
エンディング曲の歌詞がまた笑えるしcatface

キャストのそうそうたる顔ぶれを見るだけでわくわくするような映画ですけども、なんでもスウィントンとリチャード・ジェンキンズ(マクドーマンド演じるリンダ・リツキの上司役)以外は“あて書き”だったというから驚き。
あて書きとはすなわち、特定の俳優を想定した上で脚本を書くこと。
つまり、「あの俳優がこんな役やったらおもろいんちゃう?」ってなノリで書かれたわけですね。
ブラピなんてこれまでの経歴、イメージからすると衝撃のおバカキャラで、こんなキャラであて書きって本人にしてみればけっこう複雑な心境だったかもしれないのに、とにかくまぁはっちゃけて演じていて、いちいち笑かしてくれます。
共演シーンの多いマクドーマンドは、笑いをこらえるのがタイヘンだったらしい。
コメディというのは役者の腕の見せどころであり、またキャスティングにおけるコーエン兄弟の目のつけどころの良さにもつくづく感心してしまったのでした。

しかしブラピのはむしろ、その奔放さがかわいらしく見えるくらいの愛すべきアホキャラで、残り4人の救いようのないアホっぷりが物語をどこまでもややこしく、そして取り返しのつかない結末へと導いていきます。
肩書きだけは立派な人たちがあくまでも真剣に、必死でやってることのひとつひとつがとにかくバカバカしくてズレていて、その微妙なズレが積み重なってようやく辿り着く、笑えるか笑えないかのギリギリの終着点がいかにもコーエン兄弟らしい。
んでラスト、CIAお偉いさんとその部下のひとことでやっぱり笑ってしまうのだけどcoldsweats01

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2009年4月 8日 (水)

シェルブールとロシュフォール♪

フレンチミュージカルの傑作、『シェルブールの雨傘』と『ロシュフォールの恋人たち』がデジタルリマスターされてスクリーンで観られるなんて、なんという幸せshine

私はシェルブール → ロシュフォールの順でハシゴしたんだけど、なんとなく気分でひとつの記事にまとめちゃいます。

まずはシェルブールから。

Umbrellasofcherbourg シェルブールの雨傘(1964)

世界でいちばん美しい人カトリーヌ・ドヌーヴが、世界でいちばん可憐だったころの映画!
ジュヌヴィエーヴを演じる20歳のドヌーヴは、ほんっとうに、むんぬすごく、可愛いですheart

Catherine_deneuve1 mon amour・・・
Catherine_deneuve4 je t'aime! je t'aime! je t'aime!

若いお嬢さんから年配のご夫人まで、今も昔も変わらずすべての女子の憧れribbon
実際、シェルブールを観にきている客層がそんな感じだったなぁ。

そういう私はうちのママンと一緒に観たんだけど、観終えてすぐの彼女のお言葉↓

「たったそれだけの話だったっけ?」

・・・・・おかーさぁーーんsweat02
確かにストーリーはかなりシンプル。
ものすごくおおまかに言えば、若い二人の激しい恋は戦争によって引き裂かれ、やがて別々の道を歩んでゆく・・・ってだけのお話だもの。
しかしシンプルだからこそ、人生における出会いと別れ、喜びや哀しみが際立つのだと思うし、また多くの人の共感を呼ぶのだろうと思いました。
恋愛まっただ中の女子なら「彼がいないと生きていけない」と言って泣き崩れるジュヌヴィエーヴに涙するかもしれないし、お母さん世代ならジュヌヴィエーヴママの「時間に身を任せることよ。2年後にはきっと忘れてるわ」という言葉に深く頷くことでしょう。
そしてそんなよくある母娘のやりとりすら、斬新な色使いを背景に美しい女優たちが歌うことによって、とてつもなくファンタジックでドリーミーなものになるのです。

ドヌーヴもキレイだけど、ママ役の人もマドレーヌもすごくキレイで魅力的shine 特にママが好き。
ぶっちゃけ、あくまで個人的にですけども、シェルブールに出てくる男性陣ってギイ含めどうでもいいんす、私。
ジュヌヴィネーヴに結婚を申し込むお金持ちの彼が、もうちょっと年上のシブイおじさまだったらなぁ〜なんて思うし。

そしてファッション!
ドヌーヴが着ているお洋服はどれもこれもガーリーで上品でシンプルで、今見てもとっても素敵。
影響されやすい私は、翌日ショップでたまたま見つけたキレイなグリーンのスプリングコートを衝動買いしてしまったのでした。気分はジュヌヴィエーヴだもーん♪

続きましてロシュフォール。

Demoisellesderochefort ロシュフォールの恋人たち(1967)

シェルブールから3年後、さらに美しさに磨きをかけたドヌーヴが、実姉フランソワーズ・ドルレアックと双子の姉妹を演じたカラフルでハッピーなミュージカル。

Catherine_deneuve5 美しき姉妹shine

シェルブールはセリフすべてが歌だけど、こちらは普通の会話劇のあと気持ちが盛り上がったところで歌ってさらにテンションUP♪という通常のミュージカル形式です。
ミシェル・ルグランの名曲の数々。思わずメロディを口ずさんでしまう♪

なんと言っても特筆すべきは、ドルレアックの運命の恋人役でジーン・ケリーが出演していること!
彼のパワフルなダンス、そしてあの笑顔を見てるだけで胸がいっぱいになって泣けてくるという変なスイッチが私の中にあるんだす。ジーン・ケリー大好きlovely

Demoisellesderochefort2 巴里のアメリカ人は最高の恋人heart

ドヌーヴにももちろん運命の相手がいて、お互いに出会いたい!と強く思っているのだけどなんと最後の最後までニアミス!
でも二人は運命だからこそすれ違うのだし、出会ったとたん恋に落ちるのは必然。
そんな恋の予感に心ときめかさずにはいられない演出がニクイです。

登場人物たちはみな誰かを想っているのだけど、相手に対するダメ出しの理由が「目が青くないから」とか「名前が変だから」とか、しょうもないのがちょっと笑えるcoldsweats01

シェルブールとロシュフォール。
色彩と音楽とファッションとドヌーヴ。
春にぴったりの、心躍る至福の二本立てでしたnotes

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2009年4月 2日 (木)

ウォッチメン

Watchmen

またまた更新が滞ってしまったsweat02
C noteとしては珍しく、ブログパーツなど貼ってみたりなんかしつつ(右下の方にスマイル君がいます)、むちゃくちゃ楽しみにしていた『ウォッチメン』がついに日本公開!ひゃほーい♪

ウォッチメン公式サイト

テリー・ギリアムはじめ多くのクリエイターたちが映像化に着手しながらも、複雑で壮大な世界観を表現しきれず断念してきたという伝説のグラフィックノベルが原作。
このたびようやく完成にまでこぎ着けたのは、『300』を手掛け、原作コミックを忠実かつスタイリッシュに映像化することにおいては折り紙付きのザック・シュナイダー氏。
今回のもほぼ原作通りで、期待を裏切らない完成度!
上映時間168分と気合いが入ってますが、終始スクリーンにくぎ付け。飽きさせません。
ただし容赦ないグロ描写がけっこうあるので、苦手な人は要注意なのだ。

舞台は80年代冷戦下のアメリカ。
“ウォッチメン”というヒーロー集団の暗躍により、アメリカがベトナムに勝利し、ニクソン政権がいまだ続いている世界。
ケネディ大統領暗殺、人類初の月面歩行・・・歴史的事件の影にはいつもウォッチメンが。
アンディ・ウォーホールartやアニー・リーボヴィッツcameraらしき人とのからみもありちょっと楽しい。

ヒーローと言っても、マスクの下はただの人間。
もともとは、マフィアがマスクを付け顔を隠して犯罪を行っていたのに対抗し、警察の有志がハロウィンのような扮装で始めた、法を越えた自警団“ミニッツメン”がはじまり。
ウォッチメンは2代目なのです。

2

左からコメディアン(ミニッツメンの時からいた)
シルク・スペクター(ママは初代スペクター。DR.マンハッタンの恋人)
DR.マンハッタン(ノーパン至上主義)
オジマンディアス(お金持ち。世界でいちばん賢いと言われている)
ナイトオウル(バットマン似)
ロールシャッハ(ちびっ子だけど強い。カッコイイheart

で、彼らの中にたったひとり、正真正銘の超人がいるのですが・・・さてどの人でしょう?ってすぐに分かりますね。ひとりだけ明らかに異質な青いのがいるから。
DR.マンハッタンも元は普通の人間だったんだけど、核実験の事故で全身を分解され、自力で再構成して復活したもののこんな青い人になってしまったのでした。
復活した彼は不死身で、時間や原子を自在に操る能力が備わっており、ソ連に対する“歩く核抑止力”として重宝されるようになりました。

しかし観てると分かるんだけど、彼らの行動は時に正義と言うには行き過ぎていて、人々はヒーローという存在に疑問を抱き始めます。誰が見張りを見張るのか?
1977年、ヒーロー禁止条例により、ウォッチメンは引退を余儀なくされてしまうのでした。

それから8年後。
核戦争による世界の終わりまでの時間を示す“終末時計”の針が、刻一刻と0時に近づきつつある1985年。
コメディアンことエドワード・ブレイクが、何者かに殺害されてしまいます。
違法に活動を続けていたロールシャッハは、ヒーローが狙われていると見て、かつての仲間たちに警告をしに行くのですが・・・

前置きが長過ぎですんまそん。
ある程度の前知識があったほうがすんなり入り込める映画だと思い書き始めてみたけど、前置きだけでも情報がぎゅうぎゅうに詰まっていてなかなか簡単にまとめられませんsweat02
そりゃテリー・ギリアムも投げ出すわ。
私は原作を読んだことがあるので良かったけど、そうでなかったら全然ついていけなかったに違いない。
ノーテンキなアメコミヒーローものと思って観にきた人はなんじゃこりゃあ!と思ってしまうかも。
でもアメリカの歴史や世界情勢に興味のある人なら、かなり知的に楽しめるはず。
私たちの世界と照らし合わせ、様々な解釈をすることができる作品。
『ダークナイト』と比べるとアクションシーンなどやや地味ですけども、何度も観て『ウォッチメン』の世界の理解を深めたい!と思わせる、強烈な魅力があります。
長らく絶版になっていた原作が映画の公開に合わせ再版されたらしくて、買ってみようかな〜と思ったらもう売り切れちゃっててびっくり。第二刷を待ちたいと思います。

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2009年3月22日 (日)

スラムドッグ$ミリオネア

Slumdogmillionaire

ゴールデングローブやアカデミー、そのほか各映画賞を総なめの話題作です。
ひとあし早く試写会で観させていただきました!
試写までに時間があったので、狙ったわけじゃなくインド料理のお店で食事をしたんだけど、なにげにピッタリのチョイスでしたわんdelicious

<あらすじ>

テレビのクイズ番組で、全問正解まであと一問と迫った、インドスラム街出身の青年ジャマール。
しかし、教育を受けてない彼が答えを知っているはずがないと、詐欺容疑で警察に逮捕されてしまう。
ジャマールは無実を照明するため、自分がなぜ答えを知っていたか、ストリートチルドレンとしてどんな暮らしをしてきたかを警察に語り始める。

スラムドッグ$ミリオネア 公式サイト

幼い頃に母をなくしたジャマールは、インドのスラム街で、兄ラシームと共に何度も修羅場をくぐり抜け生きてきた。
一般的な教育なんて受けていないけれど、クイズの答えはすべて、過酷な日々を生き抜く中で身をもって学んでいたのだった。
いつだってギリギリの選択をしてきたジャマール。
彼が人生において学び得たのはクイズの答えだけではない。
司会者のプレッシャーに負けない冷静さ、狡猾な大人の嘘を見抜く目、
そしてどんな時もけしてあきらめない強い心。

英米合作映画でありながら、舞台はインド。
ジャマール役のデーヴ・パテルはイギリス出身だけど、それ以外はすべてインドの俳優さんだったり、現地で見つけた演技経験のない子どもだったりするらしいです。
この子どもたちがとにかくみんなかわいいshine
映像もストーリーも、発展途上にある街特有の疾走するようなエネルギーに満ち溢れていて、雰囲気的にはフェルナンド・メイレレス監督の『シティ・オブ・ゴッド』を連想させます。
しかしこの作品が一風変わっているのは、ジャマールの波瀾に満ちた人生を、日本でもおなじみのクイズ番組“ミリオネア”とリンクさせているという点。

ミリオネアと言えば、日本人にとってはイコール“みのもんた”・・・ですよね。
最初この映画のあらすじを聞いたとき、みのもんたとダニー・ボイルがどうにも結び付かなくて首をひねっていた私・・・だがしかし!観てみて納得。
みのさんの黒光りするプレッシャーフェイスすら記憶の彼方に吹っ飛ばすパワーが、この映画にはあります。
全問正解すれば2000万ルピー!日本円にして約4000万円!がんばれ!ジャマール!!
ちなみに、劇中のクイズのうち、私にも答えが分かったのは最後の一問だけでした。
むかしNHKでアニメやってたからさ。
さんじゅううん年も生きてきて、学んだもの少なすぎsweat02

それからこの映画は、単にスラム街の少年が億万長者になるだけの話ではなくて、若者たちのピュアなラブストーリーでもありました。
物語の軸はむしろ、ラブの方だと言ってもいいくらい。
恋人たちと駅ってそれだけで絵になる。
そのベタな感じ、甘酸っぱくてキュンとする感じがイイんですheart
いかにもインドらしいエンドロールはちょいと拍子抜けではあるけれど、ジャマールとラティカがハッピーならそれでいいんじゃない♪って思っちゃいました。

最後にトリビア。
幼いジャマールがう◯こまみれになるほど憧れていたインドのスター俳優アミターブ・バッチャンは、インド版ミリオネアの初代司会者なんだそうな。へぇー。ってそれはまた違う番組ですから。

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2009年3月17日 (火)

ファニーゲーム U.S.A.

Funnygames

クラシック音楽のタイトル当てっこをしながら、湖畔の別荘へと車を走らせる親子のささやかな幸せ。
そこへ暴力的にかぶせられる、大音量のハードコアミュージック。
赤い文字で“FUNNY GAMES" タイトルがドーン。
たったこれだけでもう、いいようのない不快感を感じさせてくれます。
「なんでこんな映画観にきちゃったんだろう」と、幾度となく思いましたとも。

<あらすじ>

三人家族のファーバー家はバカンスを過ごすため、湖畔の別荘へやってきた。
妻アン(ナオミ・ワッツ)が夕食の準備をしていると、友人宅の使いだという青年ピーター(ブラディ・コーペット)がやってきて、卵を分けてくれと言う。
アンは快くピーターに卵を渡すが、ピーターは渡されたばかりの卵を手を滑らせて割ってしまう。

ファニーゲームU.S.A. 公式サイト

やつらにとっては、卵を割るのも、命を奪うのも、同じこと。

『ファニーゲームU.S.A.』を観る前に、元祖『ファニーゲーム』を観ておきたかったのだけど、最寄りのツタヤには置いてなく、“おかしなゲーム”初参戦となりました。
ちっともおかしくないっつーの。

なんでも、元祖と寸分違わぬセット&構図&セリフでリメイクされているらしいですが、こんなどす黒い映画を二度に渡り世に解き放つミヒャエル・ハネケ監督の情熱には、ある意味脱帽せざるをえません。

最後の最後まで救いとか、この手の映画にありがちなどんでん返しなんてもちろん皆無。
生半可な映画じゃないことは分かっているはずなのに、ジョージ坊やが逃げ出すシーンや、ボートの中のナイフや・・・やっぱり期待しちゃうんだよね。
そしてことごとく裏切られるのです。これ以上ないくらいにあっさりと。

賛否両論は当然の問題作であることは間違いないものの、恐怖を煽る演出は冴え渡っているし、ナオミ・ワッツの絶望顔は相変わらず絶品だし、心の中で何度も「もうやめて!」と叫びながら、持続する緊迫感のトリコになっていたのも事実。

映画って本来、エンターテイメントだと思うんす。
邪悪な若者にズタボロにされる親子の映画を観ることで得られる不快感を、私たちは楽しんでいるのか。
マイケル・ピット演じるポールと不意に目が合う瞬間、「君たちを楽しませるためのゲームなんだよ」と言われている気がしてゾッとしました。こっち見んな!!

理由のない悪意による犯罪なんて別段珍しくもない世の中なだけに、これが単なる虚構だとは言い切れず。
スタイリッシュかつ凶悪な、唯一無二のリアル。
ハマる人はとことんハマってしまうのでしょう。
そういう私も、元祖『ファニーゲーム』をやはりなんとしても観なければ・・・と、
懲りずに強く思ったのでした。

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2009年3月 5日 (木)

映画占い♪

由香さんのブログ『★YUKAの気ままな有閑日記★』で拝見し、
「これは楽しそう♪」ってことでさっそくやってみましたheart

映画占い・・・アナタの性格を映画の登場人物に例えて占います!

わたくしkenkoを映画の登場人物に例えると・・・

1Thesilenceofthelambs

キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!

Clarice クラたんheart

愛しのハンニバル・レクターさまに、

Lecter "Hello, Clarice."

とか言われちゃうんだぜぇーーー(≧∇≦)

「性格」「適職」のところを見てみると、あまり当たってるとは言えないんだけどsweat02
クラリスってだけで、テンション上がりました♪

興味のある方はぜひともやってみてちょ。

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2009年3月 4日 (水)

永遠のこどもたち

Elorfanato

『ヘルボーイ』のギレルモ・デル・トロが製作で参加しているスペイン映画。
昨年末、ベストに入れてるブロガーさんもけっこういたし、一刻も早く観たかった作品です。
ようやくこちらでも上映されました♪

<あらすじ>

海辺の孤児院で6人の子どもたちと共に暮らしていた少女ラウラは、ある日里親に引き取られることになる。30年後ラウラ(ベレン・ルエダ)は、障害を持った子どもたちの施設を開くため自分が育った孤児院の建物を買い取る。彼女には医者である夫と7歳の息子シモン(ロジェール・プリンセプ)がいたが、シモンの空想癖をラウラは心配していた。そして開設パーティーの日、シモンは突然姿を消してしまう。永遠のこどもたち公式サイト

今回のデルトロはあくまでも製作側なわけだけど、やはり全編にわたりデルトロ色が滲み出ているなという印象。
これまでデルトロがスペインで撮ってきた作品『デビルズ・バックボーン』『パンズ・ラビリンス』と合わせて3部作と言ってもいいくらい、それぞれに一貫したテーマを感じます。
それは、不幸な結末を迎える子どもたち。
どこにも救いがないような悲劇に、いつだってデルトロは、暖かい金色の光をあてるのだ。
シンプルでノスタルジックな音楽は、ララバイでレクイエムなのです。

デルトロのホラーって、実はホラーとしてはあんまり怖くなかったりするので油断していたのだけど・・・今回のはけっこうちゃんと怖かったsad
ビクゥッ!!とさせられたシーン、多数sweat02
特にベニグナとトマスにはビビらされたわ・・・
音響によるドキドキ効果も、かなりのものだったんではと思います。
『パンズ』や『ヘルボ』のようなおもしろキャラは出てこないけどね。

我が子がいなくなってしまうお話ってことで、最近観たばかりの『チェンジリング』をつい連想してしまうけど、あちらがホラー映画並みに恐ろしい社会派サスペンスだったのに対し、こちらはまごうことなきホラー。
でも実は『ピーターパン』をモチーフにしている。
目には見えないけれど、私たちが暮らす世界の隣りにきっと存在しているネバーランドでは、子どもたちは永遠に子どものまま。
すっかり大人になってしまったウェンディが、再び彼らの元に戻ったとき、灯台の光はネバーランドを見守るように優しく照らすのだった。

映画の冒頭に出てくる、一見なんでもない子どもたちの遊びのシーンと、子どもの手が壁紙をビリビリとめくったうしろに違う壁紙が出てくる、というタイトルバックの映像が、実は物語の核心にふれる重要なヒントになっているというのは、心憎い演出だなぁと思いました。

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2009年2月25日 (水)

20世紀少年<第2章>最後の希望

20thcen2

最終章は8月9日とな。それまでにもう一回、原作おさらいしておこうかな。

<あらすじ>

血の大みそかから15年後。今や“ともだち”は世界中に勢力を広げ、細菌をバラまいたのは“史上最悪のテロリストであるケンヂ一派の仕業”とされ、真実はねじ曲げられていた。
高校生になったケンヂ(唐沢寿明)の姪・カンナ(平愛梨)には不思議なカリスマ性があり、中国系・タイ系マフィアにも一目置かれる存在。
ある日カンナは、クラスメイトの小泉響子(木南晴夏)と共に“ともだち”に反発する者を洗脳するための施設「ともだちランド」に行かされることになる。

20世紀少年<第2章>最後の希望公式サイト

第1章の感想はこちら

まぁまぁ。こんなもんではないでしょうか。
1本の映画として評価するのは難しいけれど、なんせ“20世紀少年”ですから。
こんな感じで万事OK!だと思いますです。
しかし前回以上に、原作読んでない人にはついていけない空気むんむんだった。
参考になるかどうか分かりませんが、公式サイトから拝借した“2015年の人物相関図”を貼っておきます。

(クリックすると大きくなります)
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原作読んでても、このへんになるともはや記憶もあいまいでsweat02
こんなお話だったっけ?と思いながら観てたんだけど、物語をぎゅっと圧縮するための改編がぼちぼち行われていたようですね。
ともだちの正体とか明かされちゃうのかと思いきや・・・次回に持ち越し。

後半、ともだちが神になっていく過程の盛り上がりは凄まじいものがありました。
世界規模の狂気というか、世界中の人がそれを信じてしまったらどんなに間違っててもそれが真実になってしまうことの恐ろしさに、ちょっと鳥肌立ちました。
まぁありえないんだけど・・・ってそれを言っちゃあオシマイなんだってば(笑)
カンナ役の平愛梨さんはとっても可愛らしい方なんですが、ちょっと演技が固かったような。
小泉響子役の子の方がいい味出してたな。
あとホクロの巡査役の佐藤二朗さん。『未来講師めぐる』の焼き肉屋さんの人。
マッドなポリスっぷりがハマってた。
しかし観てていちばんグッときたのは、“20th Century Boy”をBGMにしたエンドロールの子ども時代のケンヂたちの映像だったりする。。。

映画はいつもひとりで観ることが多いのだけど、今回はダンナの先輩様であるかげさん(またの名をだじゃるさん)に夫婦揃ってごちそうになったあと、二次会として観に行ったのでした。
ちなみに三次会は『メリケンサック』(2回目♪)
ほろ酔いつつの深夜の映画ハシゴ。たいへんたのしゅうございました。
かげさん、ありがとうございましたheart

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2009年2月21日 (土)

チェンジリング

Changeling

金曜の初日に張り切って観てきました。
イーストウッド監督の映画は、いつだって期待以上に骨太。

<あらすじ>
1928年、ロサンゼルス。電話会社で働くクリスティン・コリンズ(アンジェリーナ・ジョリー)は、7歳の息子・ウォルターと二人きりだが幸せに暮らしていた。
ある日母が仕事から帰ると、息子の姿がない。
あちこち捜しまわるが見つからず、警察に電話をしても24時間経つまでは捜索できないと言われる。
それから5ヶ月が過ぎ、ようやくウォルターが見つかったという朗報が彼女の元に届く。
イリノイ州の駅まで迎えに行くクリスティンだが、そこに現れたのは全く別の子どもだった。

チェンジリング公式サイト

事前に見聞きしていたあらすじは、せいぜい上に記したところくらいまで。
なんだか不思議なお話・・・SFもの?とか思ってた私は、大馬鹿野郎でした。
なんという凄まじい物語。
鑑賞中に飲もうと思って座席のホルダーに入れておいたドリンクを、結局一口だって飲むヒマありませんでしたもの。
このどっと疲れる感じ、最近では『闇の子供たち』以来かも。。。
子どもがつらい目に会う話はしんどいです。
これがtrue storyだってんだから、アメリカっちゅうところはまっこと恐ろしいところだ。
そして毎度のことながら、イーストウッド監督には脱帽なのです。

アカデミー主演女優にノミネートのアンジェリーナ・ジョリーも素晴らしかった。
アンジーは好きな女優さんだけれど、イースウッド映画にはなんとなく不似合いな気がしてたんす。勝手なイメージでsweat02
しかしながら実際観終えてみると、クリスティンはアンジーにぴったりの役だった。
美しくて強くて、凄みがあって、それでいていまにも崩れ落ちそうな繊細さの中にある気品、深い悲しみと息子への愛・・・時折見せる激しい感情。
彼女の一挙一動に釘付けでございました。
クラシックな衣装とメイクもすごく似合ってて、素敵だったなぁ。

それにしても、当時の腐敗しきったロス市警のやり口はあきれかえってしまうくらい強引で、あんな横暴が実際にまかり通っていただなんて信じられないです。
アンジーが精神病棟に入れられるあたりで敵方の憎たらしさはMAX。
こいつらみんな曲がる弾丸でぶっとばしちゃえよ!アンジー!
つか早く助けてマルコヴィッチ!!・・・と心の中で叫びまくっていたのでした。
スクリーンに向かって「fuck youannoy」と中指突き立てかねない心境。

そうこうしているうちに、物語は思いもかけない方向へ。。。
ゴードン・ノースコット牧場の恐怖は、ほとんどテキサスチェーンソー・・・いやそれ以上ですよ。
この鬼畜野郎の犯罪に関する描写は、映画ではかなり控え目にされていたみたいです。
ゴードンに脅されていた子の演技がまた真に迫っていて、胸を打ちました。

グスタヴ牧師の助けによる後半の展開は多少はスッキリするものの、だからと言って母の思いが報われるわけじゃない。
真実の物語はハッピーエンドとは限らないけれど、ラストシーンのクリスティンの微笑みに、少しだけ救われた気がしました。

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2009年2月20日 (金)

少年メリケンサック

Merikensack_2

ニューヨークマラソン♪
ちょっとだけ世間の流れに追いつけたのかなっと。

<あらすじ>
メイプルレコード新人発掘部の契約社員、栗田かんな(宮崎あおい)がインターネットの動画サイトで見つけたのは、バイオレンスでデンジャラスなパンクバンド、少年メリケンサックthunder
さっそくメジャー契約を結んでアルバムを1枚だけ出すべく、ベースのアキオ(佐藤浩市)に会いに行くかんなだが、そこに現れたのは、くさくて冴えないオッサン。
かんながネットで見たのは、なんと25年前の映像だったのだった。
しかしネットではすっかり人気に火がついてしまい、メイプルレコード社長(ユースケ・サンタマリア)はノリノリ。
オッサンパンクバンドを引き連れて、かんなは全国ツアーに出ることに・・・

少年メリケンサック公式サイト

「パンクってなんすか?」などとしょっぱなかんながブチかましますが、確かによく分からんですパンク。
パンクとはなんぞや。
身近なところで思い浮かぶのは、中学の頃みんな好きだったブルーハーツかなぁ。
バンドブームだった高校時代は、よく知り合いのライブに行ったりしてましたけども。
暑苦しくハイテンションな野郎どもを、遠巻きに面白がって見てただけだったなぁ。

しかしながら、いい年こいて感情も尿意も屁もコントロールできず、口ばっかりでろくなライブもできず、20歳そこそこの小娘に仕切られるどうしようもないパンクオヤジどもはどうにも憎めなくて、時に可愛らしく、はたまたむちゃくちゃカッコ良くも見えました。
「パンクは生き様だ!」と劇中ユースケ社長が何度が言ってますが、そうなのかもなぁと思った。
かっこ悪くてカッコイイ。ノーフューチャーであればあるほどカッコイイのだ。
ヤングの「今やらなくてこの先いつやるんだよ!」とか、アキオの「今日やらねぇとなにすっか分かんねぇぞ!」とか・・・なんかジンときてしまったし。
青春映画仕立ての25年前パートは、しんみり懐かしい感じで良かったし。
ギャグやテンポのいい会話が笑えるだけじゃない。
きれいごとじゃないシビアな現実もしっかり盛り込んだ、いい映画だと思いましたです。

クドカンのバラエティ豊かな人脈によるキャスティングは、『20世紀少年』にも負けない豪華さで楽しい。
篤姫あおいちゃん率いる佐藤浩市、キム兄、田口トモロヲ、三宅弘城はもちろんのこと、脇を固めるメンツも勝地涼、ピエール瀧、田辺誠一、ユースケ・サンタマリア、星野源などなど・・・それぞれが非常にいい仕事をしてくれてます。

あおいちゃん&勝地涼君のバカップルぶり、少年アラモードのわけの分からなさも素晴らしかったけれど、やっぱりいちばんのナイスキャラは田辺誠一演じる“アンドロメダ”TELYAさまheart
田辺誠一って、かつてはモデル出身のイケメン俳優・・・だったと思うんです。
実はデキる人だったんだ!と初めて認識したのは確か、松尾スズキ監督『恋の門』だったと記憶してますが、最近はもうすっかり面白い人としてのイメージが定着しつつありますね(笑)
清純派大物女優・宮崎あおいも、顔に◯◯投げつけられるわ、オッサンに蹴られてヘラヘラ笑ってるわ・・・清々しいほどに壊れまくってる。
演じる本人たちにしてみても、役者としてのイメージがこういう形でイイ感じに払拭されるのってかなり気持ちいいことなんじゃないかなぁ・・・と、楽しそうに演じている姿を見て思いました。
クドカンの演出が冴えてるのか、壊れたら(いや壊したら?)面白い俳優を見抜くことに長けているのか。
たぶん両方+役者さんの腕なんだろなぁ。

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2009年2月 6日 (金)

ラースと、その彼女

Larsandtherealgirl

心優しき青年ラースが本気で恋した相手は、等身大のリアルドール。
いや、ラースにとっては“ドール”じゃないか。
彼女の名前はビアンカ。ネットで知り会った正真正銘のガールフレンドなのです。

<あらすじ>

雪の降る田舎町で暮らすラース(ライアン・ゴズリング)。いつもひとりきりでいる彼のことが、妊娠中の義理の姉カリン(エミリー・モーティマー)は心配で仕方がない。ある日「遠くからガールフレンドが来た」と言って、ラースが兄夫婦の家に連れてきたのは等身大のリアルドールだった。兄夫婦はとまどいながらも、ラースのために町中の人に協力してもらい、人形が本当の人間であるかのように接することにするが・・・ラースと、その彼女公式サイト

いいオトナがお人形ごっこを・・・なんて、萌え大国日本じゃそう珍しい話でもなく、はたまた日本でなら「キモイ!!」と一蹴されて終了するところですが、そうはならないのがこの映画の人情深いところ。
ブラックな笑いのコメディだと思って観に行ったんだけど、ちょっと違ったsweat02
これはコメディと言ってもいいのかどうか。
どっちかというとシリアスで切ないお話でした。

ビアンカを「僕の彼女ですshine」と嬉々として紹介するラースに対し、ものすごーく優しく受け入れてくれる兄夫婦、美人ドクター、町の人たち。
「あんたバカ?それ人形だよ!!」なんて言う人は一人もいません。
ラース君、お人形に恋しちゃうくらいだからさぞかしモテないのだろう・・・と思いきやそうでもなく、どうやら母性本能をくすぐるタイプ。
特に年配の女性陣の優しさには、大人の女の余裕を感じます。

ラースとビアンカの愛のカタチは、あくまでもプラトニックなイノセント・ラヴ。
それは笑えるというよりもむしろ痛々しくて見てられないほどで、なんで彼の心はこんなにも繊細で複雑になってしまったんだろう、いったい過去に何があって、いま彼の中で何が起きているんだろう・・・と、ドクターと一緒になって一生懸命考えました。

ラースを産んだことが原因で亡くなってしまったお母さんのこと。
そのショックでふさぎこんでしまった父との暮らしに嫌気がさし、早くに家を出た兄。
父と二人きりでラースはどんな少年時代を過ごしたのか。
兄嫁の妊娠にラースは母を重ね合わせ、異常なほど神経質になっている?
他人との触れ合いを心の奥底で求めつつ、そのことに過剰な拒否反応を示すラース・・・

“ビアンカ”に結びつくのかもしれないエピソードはほのめかす程度に出てくるけれど、結局謎はあきらかにされないまま・・・エンドロールに突入。えぇー

ビアンカを通じて町の人たちの優しさに触れ、悲しみを乗り越え、ラースはちょっとだけ大人になれた。
だからこれでよかったのかなぁ〜
うーん。でも正直言ってこのモヤモヤ感・・・やっぱりどうにも拭いきれんsweat02
とにかく・・・町のみんなに愛され見守られているラースが幸せものであることは間違いないなと思いましたです。

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2009年1月25日 (日)

きつねと私の12か月

Lerenardetlenfant_2

動物映画づいているのです。
ペンギンドキュメンタリー『皇帝ペンギン』のリュック・ジャケ監督の初劇映画。
登場キャラクターは90%少女ときつね。あとはヤマネコとかオオカミとかハリネズミとか。
監督の幼少時代、実際に体験した出来事をベースにしているらしいです。
少女リラ役のベルティーユ・ノエル=ブリュノーちゃんは、子ぎつねの時からミルクをあげたりして一緒に過ごし、きつねと仲良くなったとか。

<あらすじ>

フランス・アルプス地方で暮らす少女リラ。彼女はある日、生まれて初めて美しい野生のきつねを見て夢中になる。リラはまたきつねに会いたいと毎日山を歩き回るがなかなか出会えず、きつねの足跡を見つけた雪山で足を骨折してしまう。季節はめぐり春が来て、回復したリラはとうとうきつねの巣穴を見つける。リラが以前出会ったきつねは母親になっていた。それからリラは毎日きつねの元に通い、きつねも徐々に警戒心を解きリラのそばまでやって来るようになる。きつねと私の12か月公式サイト

もうねぇ・・・これは素晴らしいshine
見事な大自然&野生動物たちの映像。
冒頭、リラがテトゥと名付けたきつねと出会う森にやってくる朝。
それだけでもう、これはいい映画だわ・・・と思って目頭が熱くなったもん。

下に感想を書いた『ミーアキャット』の監督さんは『皇帝ペンギン』を観て感動し、「ペンギンの次に人気の出そうな動物ってなんだろう・・・あ!ミーアキャット!」ってなノリでミーアキャットに目をつけたらしく(笑)、それはそれでとっても面白く興味深いドキュメントに仕上がってはいましたけども。

同じ動物映画でも、この圧倒的な違いをなんと表現したらいいのでしょう。
なんていうか・・・ジャケ監督の映像は映画的芸術度が違う。
野生動物をただ撮影するだけでも大変だろうと思うのに、満月を背景としたきつねのダンスとか、これでもか!ってくらいビューティフルな奇跡の映像がいっぱい。
ちょっと変わったセンスの良い音楽や、詩的なナレーションがまた物語を静かに盛り上げるんです。
フランス語ってのもポイントなのかも?

リラのきつねに対する想いは、ほとんど恋のようなもの。
好きであることに理由なんてなく、きつねに一目会いたい、仲良くなって触れ合いたいと強く願います。
少女ときつね。無垢なもの同士が見つめ合い、心が通じ合う瞬間はとても感動的。
リラ役の子がまたむちゃくちゃいい演技をするんです。
彼女がきつねとの日々の中で嬉しそうに微笑み、力強く野山を駆け回るたび涙がweep

なぜか宮崎アニメや、マイフェイバリットムービー『E.T.』を連想しました。
リラってちょっともののけ姫みたいなとこあるし。アルプスの少女ハイジでもあるね。
きつねがETかよ!って怒られそうですが、たぶん私、こういう種の違う者同士の心の触れ合いみたいな話に弱いんだと思いますです。

テトゥだって、きっとリラと一緒にいたかった。
まるでワンコのように仲良くなっても、テトゥの中には人間が束縛することなど許されない絶対的な野生がある。
リラの無垢な罪は人間のエゴそのもので、身に沁みるものがありました。

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2009年1月24日 (土)

ミーアキャット

Meercats_3

『ディープブルー』『アース』のスタッフによる動物ドキュメンタリー。
昨年この世を去った名優、ポール・ニューマンの遺作としても話題です。ナレーションで出演。
日本語吹き替えは三谷幸喜さんらしいですが、ポールバージョンで試写会にて観させていただきました。

ミーアキャット公式サイト

『ディープブルー』は海の生き物、『アース』は地球上のありとあらゆる生き物が登場したドキュメンタリーだったけど、今回の主人公はズバリ!ミーアキャットのみ。(もちろんミーアキャットとのからみで他の動物もいろいろ登場しますが)
大人でも体長たったの30センチというとっても可愛らしい動物ではあるけれど、だからといってミーアキャットだけで1時間半もつの?と半信半疑でしたが・・・もつんですねぇこれが。充分。

というのが、ドキュメンタリーといっても、とあるミーアキャットファミリーに生まれたヤンチャな男の子・コロ(ワンちゃんみたいな名前)を主人公とした物語仕立てになってるんですね。

生まれて初めて、巣穴の外に出たコロ。

Meercats1_2 らぶりーheart

コロは兄弟姉妹の中でも特に好奇心が強く、まだよちよち歩きでエサのとり方だって知らないのに、あっちにふらふら、こっちにふらふら・・・教育係のお兄ちゃんはハラハラです。
(もちろんナレーション担当のポール・ニューマンに、「コロは・・・」「コロが・・・」「コロ!!」って言ってもらわなきゃ、どの子がコロだか分かりませんがsweat02

天敵であるワシやコブラは常に幼子を狙っています。危機一髪!!シーン多数。ドキドキ。

Meercats2_2 うちの弟どうする気じゃい!このヘビ野郎!!

ミーア“キャット”というからにはネコ科なの?と思いきや・・・ノンノン。
彼らマングースの仲間なんですねぇ。コブラにも勇猛果敢に立ち向かいます。

大体そんな調子で、ディズニーアニメも顔負けの野生のドラマっぷり。
ラストはちゃんとオチもついてますし。
いったいどこまでがほんとのドキュメントなの?と、ひねくれた大人的疑いのマナコで見てた部分もありましたし、編集による演出はもちろんあると思いますけども・・・これなら小さいお子さんでも飽きずにじゅうぶん楽しめるはず。
残酷な弱肉強食の場面をあえてカットしていることも、その点に通じます。
『アース』を観たときはそれが物足りないと感じたけれど、今回のようなドラマ仕立てのスタイルならば逆に入れてくれない方がありがたい。
ただし虫嫌いの人は要注意。コロたちの主食って基本“虫”なんだけど・・・ゲジゲジしたのがどあっぷに・・・いやぁ〜shock

ミーアキャットってどこか人間に似てる。
背筋をピンと伸ばした立ち姿はもちろんのこと、短い体毛でツルンとした印象のスリムなボディ、ちっちゃな頭の真横についてるちっちゃな耳。
群れの中で夫婦は一組だけで、一匹のお母さんが何度も子を産み、先に生まれた兄姉たちが小さい子の面倒をみるというのも、人間以外ではミーアキャットだけらしいです。
仕草も行動もユーモラスで、とにかくキュート!
安佐動物園にいるミーアキャットたちに会いに行きたくなりました。

Meercats3 こんなにちっちゃいの

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2009年1月18日 (日)

007/慰めの報酬

Quantumofsolace_3

007シリーズに思い入れはないけれど、ダニエル・クレイグのボンドは大好きlovely
前作『カジノ・ロワイヤル』、その年の映画ベストに入れちゃったほどです。
張り切って先行ロードショーに行ってきました♪

<あらすじ>

愛するヴェスパーを殺されたボンド(ダニエル・クレイグ)は、彼女を操っていたMr.ホワイト(イェスパー・クリステンセン)を捕え尋問するが、ホワイトの背後には世界中の権力者による巨大な組織があった。その捜査の途中で、ボンドはカミーユ(オルガ・キュリレンコ)という美しい女性に出会う。007/慰めの報酬 公式サイト

口より先に手が出ちゃうタイプのバイオレンスなダニエルボンドは、やっぱりカッコイイshine
生傷の絶えない硬派な男のフェロモンに、ノックアウトされる女子はかなり多いはず。
もちろん私もその一人なのですが・・・うーん、なんだかなぁ。
映画としては前回の方がずっと面白かったような気が。。。

まずはこれ、前作の『カジノ・ロワイヤル』を観ておくの必須!なんですね。
ヴェスパーとかホワイトとかCIAの人とか・・・前回から引き続きの登場人物がいっぱい出てきます。
つーかぶっちゃけ前回のお話の続き。
私の中ではヴェスパーのことはとっくに過去であったため、ボンドがなにげに引きずっててなかば自暴自棄・・・という設定に、あんましノリきれなかったんす。まことに勝手ながら。
現実世界で2年の歳月が流れようとも、ボンド世界では時間は経っていないのだから、当たり前っちゃ当たり前なのだけど。
007シリーズってそういうのじゃないと思ってたから、ちょっと混乱しました。

混乱と言えば、アクションシーンでものきなみ混乱してしまった私sweat02
とにかく007らしくアクションは超派手派手。
しかしあまりにも激しくスピーディー過ぎるせいか、何が起こっているのかよく分かんなかった・・・というのは私だけでしょうか。

あとキャラクターの描き方も中途半端だったような・・・
ボンドガールのカミーユちゃん、セクシーというよりはかわいらしいビジュアルで好みだし、彼女の過去のエピソードをクライマックスにつなげたい気持ちも分かるけどかなり強引に感じました。
グリーンやメドラーノ将軍は、悪役としてどうにも小粒。
将軍なんかただのエロオヤジにしか見えなかったよ・・・
現代の悪党どもが欲しがるのはゴールドよりもオイル!・・・というあるシーンも、気が利いてるのかどうなのかよく分からず。

いつになくダメ出ししまくってしまった。。。
だって楽しみにしてたからさぁ〜
あと30分長くても良かったから、もう少し丁寧な展開にしてほしかったです。
決めゼリフも言ってほしい。。。
とにかくダニエルボンドは好きheartなので、次回に期待します♪

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2009年1月16日 (金)

K-20(TWENTY)怪人二十面相・伝

K20

観る予定には入れてなかったんだけど。
どうしても観たい!というダンナ殿に付き添って観てみたら・・・なかなかどうして面白いじゃん♪

<あらすじ>

第二次世界大戦を回避した日本の都市・帝都。華族制度により極端な貧富の差が生まれ、特権階級が富を独占する社会となっていた。巷ではそんな富裕層だけを狙い、鮮やかな手口で窃盗を繰り返す怪人二十面相、通称“K-20”が出現し世間を騒がせていた。ある日、サーカス団の天才曲芸師・遠藤平吉(金城武)は、見知らぬ紳士から羽柴財閥の令嬢・羽柴葉子(松たか子)と名探偵・明智小五郎(中村トオル)の結納の儀を写真に撮ってほしいとの依頼を受けるが・・・K-20(TWENTY)怪人二十面相・伝 公式サイト

怪人二十面相と言えば、子どものころ読みまくった江戸川乱歩の明智小五郎シリーズ。
兄のお古だったのですがほぼ全巻揃ってて、飽きもせず何度も、繰り返し読んだ記憶があります。
特にお気に入りで今でもすぐにタイトルが浮かぶのは、『蜘蛛男』『赤い妖虫』『一寸法師』・・・とここまで書いたところで、ほんとにそんなタイトルだったかね?とウィキってみましたところ、なんでもかつての『江戸川乱歩・少年探偵シリーズ』全46巻のうち、20巻はゴーストライターによるものだったらしく、私が好きだったやつはほとんどがゴーストライター作であったことが判明いたしました。
知らなかった。子どもの頃の良き思い出を軽く汚された気分sweat02
ちなみにゴーストライターさんのお名前は氷川瓏。
わたし乱歩ではなくて・・・氷川さん。あなたのファンだったみたいです。

いや、そうとも言い切れないか。
それぞれ乱歩が大人読者向けに書いた『蜘蛛男』『妖虫』『一寸法師』を“少年向けにリライトした”ものらしいから、単に子どもの頃からオドロオドロしいものが好きだったってだけなんじゃないの。

・・・本編に関係ありそうで全くない、どうでもいい前置きが長くなっちゃいましたが。
映画『K−20』の原作は、乱歩でも氷川さんでもなくて、北村想氏の『怪人二十面相・伝』。
そっちは読んでいないから原作と比べてどうとか言えないけれど、日本製のアクション娯楽映画としてじゅうぶん楽しかったです。

なんと言っても、パルクールで頑張る、金城武がカッコイイ!!
特別ファンというわけでもないのに、映画などで彼の姿を見るたび、その男前ぶりにホレボレしてしまう率高しheart
金城君の演じる怪人二十面相(に、間違われる平吉くん)ってば、ほとんど王子様ですよ。
軽やか且つ爽やかで、ちょっととぼけたところもあったりしてカワイイのshine
映画全体の印象としてはかなりマンガチックで、見世物小屋的グロテスクな妖しさ・・・なんて皆無だけれど、その分ファミリーでも安心して楽しめるし、これはこれでアリだなぁと思いました。
松たか子さんのコメディエンヌっぷりもけっこう好き。

ラストにそんなドンデン返しが待っているとは思いもよらず。。。
挙動不審な小林少年に、まんまと騙されました。                                      

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2009年1月13日 (火)

ヘルボーイ2/ゴールデン・アーミー

Hellboythegoldenarmy

2009年1本目!
『ブレイド2』『パンズ・ラビリンス』のギレルモ・デル・トロ監督による『ヘルボーイ』の続編です。
いきなり本命キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!

<あらすじ>

遥か昔、人間とエルフ族は地球を巡って壮絶な争いを続けていた。ある日エルフ族の王は、鍛冶屋のゴブリンに不死身の軍団“ゴールデン・アーミー”を作らせ人間を攻撃させるが、そのあまりの非情さに王は心を痛め、ゴールデンアーミーを操る王冠を3つに分け自ら封印、人間と休戦協定を結ぶ。しかしエルフ族のヌアダ王子は休戦協定を良く思っていなかった。時は流れ、マンハッタンのオークション会場が何者かに襲撃される事件が発生する。超常現象捜査防衛局のエージェントであるヘルボーイ(ロン・パールマン)たちはすぐさま駆けつけるが、そこには凶暴なトゥースフェアリーたちが潜んでいた。ヘルボーイ2/ゴールデン・アーミー公式サイト

前作はあくまでもマイク・ミニョーラの原作コミックをベースにしたお話だったみたいだけど、今回のはデルトロオリジナルキャラが多数登場、ストーリーもほぼオリジナルでデルトロ色かなり強し!
私のようなオバケ好き、デルトロ好きにとっては、新年にふさわしいクリーチャー祭りshine
至福のデルトロワールドでございました。

画面いっぱいところ狭しと蠢く、奇妙で不気味で、どこかユーモラスなクリーチャーたち。
ブルックリン橋の下のトロール市場なんて、1体1体クローズアップして紹介されないことがもったいないくらい、魅力的なキャラクターが隅々まで贅沢に使われています。
『スターウォーズ』で初めてジャバザハットの店のシーンを観たときのような、新鮮な驚きとワクワク感・・・という例えは、このあまりにもダークネスな世界に対して健全すぎるかしら。

とにかく、デルトロのクリーチャー愛は本物。
バケモノをただ理解不能で恐ろしい存在として描くのでなく、そこにはバケモノに対する歴然たる愛がある。
見た目がどんなに恐ろしく、人間とかけ離れたものであっても、彼らの心はピュアで、時に哀しい。
エルフ、トロール、ゴブリン、エレメンタル・・・消えゆく種族たちそれぞれの物語を想わずにはいられないのです。

なかでも今回、いちばん気に入ったのはこの子↓

Hell2 キシャーーannoy

デルトロの手にかかると、歯の妖精さんもこんなにキモカワイくheart
襲われるのはごめんだけどね。なんか憎めないの。
トゥースフェアリーの背後にたたずむこの人もかなりナイスなキャラ↓

Hell4 プシューーdash

こう見えて中身ぜんぶケムリ・・・いや失礼、エクトプラズムです。レトロなスーツもステキだ。

もちろん主人公である“ヘルボーイ”ことレッド、またの名をアヌン・ウン・ラーマ氏のユーモアも健在。
誰よりも人間くさくて皮肉屋で、おまけに猫ちゃん好きcatともなれば、好感を持たずにはいられません。
戦闘はド派手だけれど、恋愛となると繊細で奥手・・・というギャップがイイんです。
酒に酔ったレッドとブルーがラブソングを歌い、「女ってやつぁ~」とグチを言い合うあたりはほとんど電王イマジンズ的なノリだし(笑)
ちなみにエイブ役でおなじみのスーツアクター、ダグ・ジョーンズ氏は今回、エイブの他に死の天使、エルフ族の家臣?(ヌアダ王子に「武器をお渡しください」と言って怒られる人)の3役を演じてます。
素顔が全く出ないのに、ここまで注目せずにはいられない役者さんも珍しい。
もはやデルトロの映画には欠かせない人材ですね。

それから、これはもうデルトロ映画の特徴と言ってもいいと思うのだけど、彼の映画の中で描かれる“死”って、とても美しい。
けして絶望の果ての終わりではない。美しさの中に、かすかな希望があるのです。
今回も、レッドたちにとってはいちおう敵であるはずのエルフやエレメンタルの死に様が、たいへん見事に描かれていて素晴らしかった。

原作者のミニョーラさんにしてみれば、トンデモ展開なのではないかと思われるsweat02、あからさまに続編を予感させるラスト。
ふたりがいったいどんな家庭を築くのか楽しみnotes

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2009年1月 8日 (木)

2008年劇場公開映画☆ベストテン

すっかり出遅れてしまいましたが、2008年映画ベストいきます。

過去のベストはこちら↓

2006年劇場公開映画☆ベストテン

2007年劇場公開映画☆ベストテン

昨年私が劇場で観た映画の本数は54本。
一昨年に比べると、ぐっと減ってしまいました。
しかしながら振り返ってみると良作がとっても多く、セレクトするのにかなり悩みました。
てゆーか今でも悩んでいます。
たぶん1時間後に選んだら、また違ったベストになっていると思う・・・1位以外は。

まずは第10位から!
Goodgood

『グーグーだって猫である』

これは映画としても、大島作品の映像化としても一般的にあまり良い評価ではなかったみたいですがsweat02
もうね、どうしようもないの。
あるシーンで、嗚咽をこらえるのが難しいほど号泣してしまったから。

第9位!
Indianajones

『インディー・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』

あのときあんなに興奮していたくせに、案外低めのランキングです。
子供のころ夢中だったインディーの、華々しいカムバックを祝してhorse

第8位!
Ironman

『アイアンマン』

おちゃめなオヤジ、トニー・スタークに胸キュンheart

第7位!
Bekindrewind

『僕らのミライへ逆回転』

これ観た後、動画サイトでswededムービーをいっぱい観ました。
中でもいちばん腹かかえて笑ったのがコレ↓

http://jp.youtube.com/watch?v=4mTCgIHpQXE

第6位!
Sleuth

『スルース』

こちらひっそりと観て、ひっそりとレビューを書き、ひっそりランクイン。
マイケル・ケインとジュード・ロウの濃密二人芝居にくぎづけlovely

第5位!
Before_the_devil_knows_youre_dead

『その土曜日、7時58分』

役者の演技、ドラマ共に見応えたっぷりの一本。

第4位!
Sexandthecity_2

『セックス・アンド・ザ・シティ』

出ました!セックス!4人が大好き~happy02


第3位!
Gumitchokopine_2

『グミ・チョコレート・パイン』

ケラさんへの愛を込めてshine
『わが闇』も素晴らしかった。
2月に公開されるケラ監督映画『罪とか罰とか』も楽しみです。


第2位!
The_mist

『ミスト』

“衝撃の結末”とはこのことだーー!!
エンドロールのあいだ呆然としておりました。

そして栄えある第1位はっ!!
Darkknight1Darkknight2Darkknight3

『ダークナイト』・・・これ以外には考えられない。

ちなみに下に挙げる作品は、2位以下の作品と入れ替わる可能性大いにあり!

『俺たちフィギュアスケーター』
『トロピック・サンダー/史上最低の作戦』
『テネイシャスD/運命のピックをさがせ!』
  おバカコメディ豊作♪の年でありました。

『カフカ/田舎医者』
『崖の上のポニョ』
『ウォーリー』
『劇場版 天元突破グレンラガン/紅蓮篇』
  アニメも名作、傑作ぞろい!

『デトロイト・メタル・シティ』
『クライマーズ・ハイ』
『アフタースクール』
『闇の子供たち』
  邦画もなかなか。『DMC』と『闇の~』を並べるのもどうかとは思いますが。

『クローバー・フィールド/HAKAISYA』
『28週後・・・』
『ブラインドネス』
  ナゾの怪獣に襲われたりとか、全世界ゾンビ化とか全世界失明とか。

そんな感じかな。多すぎ?

長くなりましたが以上です!!

2009年もステキな映画とたくさん出会えますようにshine

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2009年1月 7日 (水)

劇場版 天元突破グレンラガン/紅蓮篇

Gurenragan

映画ベストの前に、やっぱり先にこっちを上げておくことにします♪
2008年の映画納めは、グレンラガンだったのでした。ギガドリルブレイク!!

<あらすじ>

人間が地中深くでひっそりと暮らしている未来。ジーハ村の“穴掘り”シモンは、ある日地中から小さなドリルと、顔の形をしたロボット“ガンメン”を見つける。そんなある日、村の天井が崩れ、全身顔の巨大なガンメンと、美少女・ヨーコが落ちてくる。シモンがアニキと慕う陽気な男・カミナとシモンは、シモンが見つけたガンメン“ラガン”に乗り込み、ヨーコと共に地上を目指すのだった。劇場版天元突破グレンラガン/紅蓮篇公式サイト

いつもとってもお世話になっているSGA屋伍一さんに随分前からオススメされていたのに、なかなか観る機会のなかったアニメ『天元突破グレンラガン』。
昨年ついにとうとう!手を出してしまいまして・・・というのも私、ハマっちゃうとダメなんです。
延々観ちゃうんです。ガマンするとか、楽しみを後にとっておくとかできないヤツなんです。
予想通り鬼のようにハマり、猿のごとくイッキミしてしまった。
いやー。グレンラガンっておもしろいっ!!
昨年ハマったアニメは、『電脳コイル』『墓場鬼太郎』『モノノ怪』、そして『グレンラガン』でした。

そんなグレンラガンの劇場版第1弾『紅蓮篇』が、ようやっと広島上陸。
首都圏の公開時期よりも、数ヶ月遅れての上映です。
それも何かと慌ただしい年末年始に、たったの1週間ぽっきり。。。
そもそもグレンラガンって広島では放送のなかったアニメだし、きっとガラッガラの劇場でポツネンと観ることになるんだろうなぁ・・・と、思いきや!!
なにこの行列はっ!!びっくり!!満員御礼じゃないすか。
もしかしてみんなグレン団?グレン団なの?
意外や意外、わがまち広島のグレンラガン人口も隅におけんなと、妙にほっこり暖かい気持ちになったのでした。

前置きが長くなってしまいましたが・・・良かった映画!面白かったですshine
なんか暑苦しさ(悪い意味じゃないよ)に拍車がかかってるような気がsweat02
一気にテッペリン陥落までいっちゃうかと思った。
総集編ってことで、端折るところは本当にざっくりと端折りつつ、螺旋王ロージェノムのエピソードとかあれとかこれとかNEW映像もかなり追加されておりました。
螺旋状のアレ・・・アレが将来、ロージェノムの玉座になるのでしょうか。

テレビシリーズ前半はカミナ中心の物語という印象が強かったけれど、こうして総集編として観ると、シモンの著しい成長ぶりに改めて胸が熱くなります。

カミナ退場時にはグレン団のみなさま同様、カミナなしでこの先グレン団としてもアニメとしても一体どうすんねん!どうするつもりやねん!!と思うわけですよ。
ほんでその後、疑ってごめん・・・信じてなくてごめん!シモン!!中島かずき!!って思うの。
涙を流しながら。
かんっぜんに、感情移入しきっている状態でございます。
あぁ、シモンがこんなにデキル子だったなんて・・・!!crying

脚本を劇団☆新感線の中島かずき氏が書いているというのもアニメなのに珍しいですね。
いかにも芝居っぽいセリフとか、新感線っぽい笑いが随所に散りばめられているし、上川隆也氏や池田成志氏(ズッキーheart)が声の出演をしているのも中島かずきゆえと思われ、なんだか得した気分。
必殺技の名前のメチャクチャさがツボです。俺を誰だと思ってやがるキック!!とか(笑)

とにかくキーワードは“気合い”。
基本的に気合いで物事が進み、気合いで奇跡が起こり、気合いでドリルジャキーン!火山ドカーン!!という近年稀に見る凄まじい演出。(なんのことやら)
もはや理屈でどうこう言うことなんてできません。
自分を信じ、仲間を信じる強い意志さえあれば、なんでもできるしどこへでも行けるのだ。
運命と闘い続ける男の物語はまだ始まったばかり・・・
『螺巌篇』も、しっかり見届けたいと思います。

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2008年12月30日 (火)

スカイ・クロラ

Theskycrawlers

押井守の永遠のテーマ。それは繰り返される物語。

<あらすじ>

現代に似たもう一つの世界。そこでは人々が平和を実感するため、戦争をショーとして、戦争請負会社が行っていた。戦闘機のパイロットは、キルドレと呼ばれる永遠に成長しない子供。ある日、キルドレである函南優一(加瀬亮)は、ヨーロッパの前線基地に配属される。彼にはこの基地に赴任する前の記憶がなかったが、同じくキルドレである女性司令官・草薙水素(菊地凛子)に惹かれていく。スカイ・クロラ公式サイト

原作者・森博嗣さんの小説は、初期の『すべてがFになる』『封印再度』の頃はよく読んでいましたが、“スカイクロラシリーズ”に関しては全く読んだことはありません。
で、“草薙水素”ってな名前のキャラクターが登場するもんだから、それって思いっきり『攻殻』を連想させるし、原作にはない押井オリジナル設定か?と思いきや原作通りなんですねぇ。
それは森博嗣氏の攻殻リスペクトを、攻殻第一人者である押井さんが映像化したとみなして良いの?
それって考えすぎ?sweat02

ま、それはさておき。。。
とにかく映像はとてつもなく美しいです。
未来っぽいお話ですが、セピア調の色設定も相俟ってクラシカルな印象。
しかしながら、これでもかってくらい淡々とお話が進んでゆくもんだから・・・パーフェクトな映像は本っ当に素晴らしいのだけど、じゃっかんの睡魔にも襲われてしまい・・・
途中までは、この映画あんまし好きじゃないかも・・・って思いながら観てました。
が・・・
押さえ込まれた感情が解き放たれた瞬間。それは快感になるのです。

パイロットは、永遠に成長しない子供。いや、子供の体に大人の心を持った存在。
少女の肉体に宿る、成熟した精神。『イノセンス』の時と同じエロスがここにもありました。
それっていったい子供なのか、大人なのか。
“義体”が子供である限り、やはりそれは子供なのだ。と、最終的には思いましたです。

エンドロールの後には、オマケどころではない重要なシーンが。
悲しいくらいに残酷な、子供たちの悪夢。
何度も繰り返しているうち、いつしかそれは、甘美なものになるのかもしれない。

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2008年12月29日 (月)

ホット・ファズ 俺たちスーパーポリスメン!

Hotfuzz

ずいぶん前に観たのにほったらかしてたシリーズ。とっくにDVD出てるっつの。
海外ですこぶる評判が良いにもかかわらず、日本ではあやうくDVDスルーになりそうだったところを、映画ファンの署名活動によりようやく劇場公開にこぎつけたという鳴りもの入りイギリス製おバカアクション。
プロモーションとして非常に有効とも言えるそのような経緯を事前に聞かされてしまうと、いったいなにがそんなにスゴイのか?どれだけバカで、どれだけ笑わせてくれるのか?といやがおうにも期待は高まりまくってしまうし、それを劇場で確認せずにはいられない。
とにかく笑う気満々で観に行ったのでした。

<あらすじ>

ロンドンのエリート警察官、ニコラス・エンジェル(サイモン・ペッグ)。あまりの優秀な働きぶりに周囲の反感を買ってしまい、田舎町サンドフォードに左遷されてしまう。一見のどかで、事件らしい事件は何もないように思える町だったが、ある日不審な事故で死人が出る。町の人々は口を揃えて“事故”だと言うし、無理矢理組まされた映画オタクの相棒、ダニー(ニック・フロスト)は頼りない。やむなくニコラスはたった一人で捜査を進めるのだった。ホット・ファズ 俺たちスーパーポリスメン公式サイト)

うーん。おもしろかったんだけど・・・
正直なところ、思ったほどには笑えなかったsweat02(えぇー)
自分好みの映画という確信はあるのですが。なんなんでしょう。
あんまり笑えなかったことが、自分でも悔しい。
たまにやらかす“期待しすぎ”パターンだなこれは。

ちょいコメディタッチの刑事もの?としてテンポよくスタートする本作。
ちょい役でビル・ナイ、マーティン・フリーマンといったイギリス映画ではお馴染みの俳優さんたちが出演しているのも楽しい。
ジャニーンがケイト・ブランシェットだったのはさすがに分かんなかったけど。

エリート警察官ニコラスがド田舎の一見平和な町へ左遷されてからは、怒濤のトンデモ展開が待っています。
詳しいストーリーは知らなかったけど、グロ系であることは聞いていて期待していたので、最初の首チョンパで待ってました♪ってテンション上がりました。
その後も残酷きわまりない死体が続出heart
頼りない相棒との友情を深めつつ、本領発揮で捜査しまくるニコラス・エンジェル。
しかしながらその真実は・・・!!ニコラスの推理とはあんまし関係のないものだった(笑)

監督のエドガー・ライトさんは『ショーン・オブ・ザ・デッド』で名を馳せた人ってことで、いっそゾンビとか出てきちゃっても違和感ないくらいなんでもアリな感じです。
クライマックスでニコラスが完全武装で登場したとき、いくら悪党とは言えそんな装備でお年寄りを攻撃するのはちょっと・・・って思ったけど、そんな心配は杞憂でございました。
相手に不足なし!!
ジオラマの町でティモシー・ダルトンとの取っ組み合いが始まったときはさすがに笑った。
まるで昔の特撮怪獣映画みたいなんだもんcoldsweats01ニコラス対メカティモシー。

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2008年12月28日 (日)

落下の王国

Thefall

年末駆け込みレビューは続く。
『ザ・セル』のターセム監督、6年ぶりの新作だそうです。原題は『The Fall』。
これもまたずいぶん前に観てほったらかしておりました。

<あらすじ>

1915年。撮影中の落下事故で重傷を追い入院しているハリウッドのスタントマン、ロイ(リー・ペイス)。恋人にも去られ自暴自棄になっていた。ある日ロイの病室へ偶然、腕を骨折して入院中の少女、アレクサンドリア(カティンカ・ウンタルー)がやってくる。ロイは少女をあることに利用するため、思いつきのおとぎ話を語り始める。物語に夢中になるアレクサンドリアだったが・・・落下の王国公式サイト

大画面で観るべき美麗な映像はあいかわらず。
モノクロスローモーションで始まるオープニング。うっとり見入ってしまうshine
現実と物語を少女が行ったり来たりするという設定は、昨年の私的ナンバーワン映画『パンズ・ラビリンス』を連想させますが、パンラビと違い、現実世界で起きた出来事が物語に影響することはあっても、その境目はわりとハッキリしています。
そのせいかどうかは分からないけど、パンラビほどハマることはできなかった。
かなり期待していたのだけど。

『ザ・セル』は、残酷だけれど生々しさを一切感じさせない、完璧とも言える静謐さをたたえた映画でありました。
今回のもテイストは変わりません。唯一無二のターセム節といった感じ。
けれど、そこはかとなく人間くさいというか、血が通っているというか・・・けして悪い意味でなくなんかユルイ。
主演女優のかわいらしさのおかげかもしれないけど。
6年の歳月を経て、ターセムさんもちょっと丸くなったのかもね。

ターセムさんの映画にはいつも、“馬”が象徴的に登場しますね。
いったい何を表しているのだろう。未来?変化?神性?
今もっとも目が離せないマンガ『ソイル』の最新巻にも出てきて、それがターセム映画におけるお馬さんとなんとなく同じ印象。
運命を司るお馬さんは不気味で美しい。妙に気になる存在ですhorse

それからこの作品、なにげに世界遺産めぐり映画でもあり、世界遺産好きとしてもとっても楽しいです。
物語の背景をCGで完璧に作り込むこともできたでしょうが、あえてロケしてるところがイイ。
てゆーかやっぱリアルにはかなわないですね。
現実世界には、まるでおとぎ話そのものみたいな美しい場所が、こんなにもたくさんあるのだ。
クライマックスの舞台であるブルーシティー・ジョードブル。いつか行ってみたいなconfident

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2008年12月27日 (土)

その土曜日、7時58分

Beforethedevilknowsyouredead

気がついたら、まばたきするのも忘れギンギンに目を見開いて観てた。
すっかりドライアイぎみです。

<あらすじ>

娘の養育費もまともに払えないハンク(イーサン・ホーク)に、兄であるアンディ(フィリップ・シーモア・ホフマン)はある計画を持ちかける。それはなんと、彼らの両親が経営する宝石店を襲うというものだった。アンディは、店は保険に入っているし死人は出ないから絶対に大丈夫だとハンクを説得する。ハンクとは違い一見裕福な暮らしをしているように見えるアンディにも、実は緊急に金を要する理由があった。その土曜日、7時58分公式サイト

とても残酷で、救いのない物語。
兄、弟、そして彼らの父。3人を中心とした、まるでシェイクスピア劇のような悲劇です。
後味はけして良くないけれど、サスペンスとして非常に秀逸。
シドニー・ルメット監督、80歳越えてなんという映画ですかwobbly

まず、すべての悪夢の発端である、“その土曜日、7時58分”から物語は始まります。
そしてそこに至るまでの経緯と、それが起きてからの出来事が、3人の男それぞれの視点からバラバラの時系列で展開されていきます。
ヤクの売人の部屋でアンディが、「俺の人生はパーツがバラバラだ。経験が積み重ならない」とつぶやくシーンがありますが、まるでこの映画そのものについて語っているかのよう。
ただし映画は、えも言われぬ緊張感のもと、見事なまでにパーツとパーツが組み合わさっているわけですが。

役者がまたそれぞれに巧すぎて目が離せない。
兄アンディ、フィリップ・シーモア・ホフマン。弟ハンク、イーサン・ホーク。
父チャールズ、アルバート・フィニー。
誰がいちばん良かったってなかなか言えないくらいだけど・・・個人的にはやっぱ父かなぁ。

「早く天国に行けますように。死んだことに悪魔が気付く前に。」

冒頭に出てくるこの言葉。この映画の原題でもあります。
“ Before the devil knows you're dead ”
これってもしかして、父チャールズの祈り?唯一の救いなのだろうか・・・と観終えて思いました。
劇中で家族の過去が詳しく語られることはないので想像するしかないけど、息子をうまく愛することができなかった父は、罪を犯した息子、地獄に落ちるしかない息子がせめて天国へ行けるように、最後に父としてそう願ったのかもしれない。
だからこそ彼は、これ以上ないくらい慎重に事を進めた。そして立ち去った。
憎しみと絶望の中で、父としてすべきたったひとつのこと。最後の最後に、息子にしてやれること。
悪魔がアンディの死に気付く前に、天国に行けますように、と。

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ブラインドネス

Blindness

ここにきてムダに頑張る私。だって今日仕事納めだったんだもーんshine
感想書くの遅くなっちゃったけど、実は『トロピックサンダー』のあとにハシゴして観ました。
『シティ・オブ・ゴッド』『ナイロビの蜂』のフェルナンド・メイレレス監督作品ってことで、トロピックと並び(並ぶの?)かなり楽しみにしていた一作でございます。

<あらすじ>

ある日、車を運転中の日本人の男(伊勢谷友介)の目が突然見えなくなってしまう。妻(木村佳乃)に付き添われて病院に行き検査をするが原因は不明。彼を発端として同じような症状を訴える患者が次々と現れ、彼らは隔離される。隔離病棟には日本人を診察した眼科医(マーク・ラファロ)もいたが、まだ見えている彼の妻(ジュリアン・ムーア)は失明したふりをして夫に付き添っていた。やがて病棟は失明した者でいっぱいになり、医者の妻は最悪の事態を目撃することに・・・ブラインドネス公式サイト

ひとことで申しますと、
“見えなくなって見えてくる、人間の本性”・・・ってな感じのお話。

ある日突然、目の前が真っ白になった人々。言うなれば“白い闇”。(←原作のタイトル)
原因は不明だが、どうやら伝染性があるようで、見えなくなった人は次々と「いったいいつの時代?」とツッコミたくなるような隔離病棟に、問答無用で押し込められてしまいます。

感染者?がまだ数名しかいない最初の方は、まるでワンシチュエーションの実験的な舞台劇みたいで、現実感、緊張感があまりなく、時におかしみすら感じる。
この時点では、実はあまり物語に入り込むことができず、この調子で最後まで続くのだとしたらちょっと期待したのと違う?なんて思ってました。

しかし建物内が見えない人々で溢れ、住環境は汚物にまみれ、人々の精神状態がみるみる劣悪になり始めてからは、ぐいぐい引き込まれていきました。
食欲と性欲に支配された人々から人間らしさはあっという間に失われ、鬼畜と化していく。
罪を見咎める者が誰もいなければ、人はこんなにも人ではなくなってしまうのでしょうか。
なんというか、見えなくなってから完全に理性を失うまでの過程があまりにも滑らかで、正気と狂気の境目がまるでないように見えることが、すごく怖かったbearing

そしてそんなすべての惨状の目撃者であるジュリアン・ムーア。
ただひとり“見えている”彼女は、地獄のような状況で夫を始めとした見えない人々に密やかにつくす聖母?ある意味圧倒的な力を持ったリーダー?のようだけど・・・なんとなく、そういう分かりやすい存在として描かれているわけでもなさそう。うーん。。。
ガエル君にハサミを突き立てた彼女より、つくしてきた夫の裏切りを咎めない彼女の方が、なんだか恐ろしく感じたのでした。

見えなくなって崩壊する社会。奪い合う人々。しかし手を取り合わなくては生きていけない。
それってもしかして・・・私たちのリアル社会そのもの?
考えれば考えるほどいろんな受け止め方ができそうだけど、なんとなくつかめそうでつかめないsweat02
このもどかしさ、ちょっと『バベル』と似てるかも?日本人出てるしね。

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2008年12月23日 (火)

ウォーリー

Walle_gallery

確実に良質なCGアニメを、マンネリ化することなく提供してくれるピクサー。
この季節、ファミリーでもカポーでも安心して楽しめる、絶対オススメの一作ですxmas

<あらすじ>

ゴミ処理ロボット・ウォーリーは、人間のいなくなった地球で、700年間ずっとゴミを片付け続けている。長い年月の間に、ウォーリーの中には感情らしきものが芽生えていた。そんな彼の前にある日、最新型ロボット・イヴが現れる。ピカピカの彼女の気を惹こうとあれこれ試みるウォーリーだったが・・・・ウォーリー公式サイト)

700年間ひとりぼっちだったウォーリーも、彼が恋する最新型ロボット・イヴも、ピクサーらしくデフォルメされたかわいらしいデザイン。
でもSF的背景はとっても本格派で、しょっぱなから度肝を抜かれます。

ウォーリーが日々せっせと作っては積み上げる、ゴミのキューブでできた巨大な摩天楼。
動くものと言えば、ウォーリーとゴキブリくんと、忘れ去られた遠い過去の映像だけ。
そんな最初の約30分間、セリフらしきものは全くなし!
これだけでもう、ぐわっし!とハートをわしづがみでございます。
強気な演出のようでいて、観る側をけして選ぶことなく老若男女トリコにする、圧倒的ピクサークオリティー。
アニメーションとして省略すべきところは省略し、描き込むべきところはとことん描き込んで奥行きを持たせる。
今回のは特に溜め息もので、すっかり見とれてしまいました。

これまでも車だったりお魚やネズミだったり・・・無機質なものや本来表情に乏しいものを、生き生きとしたキャラクターとして描いてきたピクサーですが、
今回の登場人物ならぬ登場ロボットたちも、例に漏れずみんなとってもかわいくって魅力的。
なんというか、彼らが単に人間に近い感情を持っているせいだけではなくて、ロボットゆえの一途さや純粋さに胸キュンしてしまうのです。

ウォーリーがゴミの山から発掘する宝物は、どこかノスタルジックで暖かみのあるものばかりで、彼の中にある“心”を感じる。
でもそれらを生真面目に分類しちゃうところは、いかにもロボットらしくて微笑ましい。
お気に入りの映画『ハロードーリー』のワンシーンを見つめるピュアな瞳・・・weep
ビジュアル的には『ショート・サーキット』に出てきたロボット君にそっくりで、かわいらしさは『ニューヨーク東8番街の奇跡』のチビUFOたちを連想させます。愛しの80年代。

そんなウォーリーが一目惚れするツルンとピカピカ卵肌の女の子・イヴは、いわゆるツンデレ系というか、最初はちょっとひいちゃうくらい猟奇的な彼女ですsweat02
でも実はちょっぴりドジッ子で、はたまたしっかり者のお姉さんなところもあったりして、なにげにいろんな萌え要素を併せ持ったキャラでありました。
ほかにもキュートなロボットがたくさん登場するけれど、いちばんのお気に入りはやっぱり、終盤にようやく名前が明かされ最後の最後まで大活躍のあの子かなぁ。

ウォーリーが古ぼけたipodを愛用していたり、充電完了音がマックの起動音だったり、細かい遊び心を忘れないところもイイshine
随所に出てくる名作SF映画へのオマージュとか。ニヤッとさせられますね。

最後が『魔女の宅急便』のジジ的な切ないオチだったとしても、大人目線ではアリかなぁと一瞬思ったけれど・・・
やっぱりやだ!そんなの耐えられない!!
この作品を観るお子様たちに対してもそれじゃああんまり厳しすぎるし。あれで良かったんだろな。

おなじみの同時上映の短編アニメからエンドロールにいたるまで、今回も飽きることなく楽しませてもらいましたheart

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2008年12月12日 (金)

KA〜ME〜 HA〜ME〜

HAーーーーー!!!!!

本日正午に解禁された『dragon ball evolution』の予告編。
もうご覧になりましたでしょうか。

マンガ、アニメとあまりにも慣れ親しんだ『ドラゴンボール』のイメージと、どんなにかけ離れていようとも・・・“ドラゴンボール”と名のつく限り、体が勝手に反応してしまうのであります。

・・・うーーーーーんdespair

私たちのよく知る『ドラゴンボール』とは、ずいぶん違うお話になっている様子。
ハリウッドなだけあって、CGによる特殊効果はそりゃ立派なものですけども・・・なんだかなぁ。

中学生くらいの頃、けっこう本気でピッコロさんLOVEheartだった私ですが・・・
このピッコロさんには、ちっとも心トキめかないですsweat02

悟空にはゴハンをもりもり食べてほしいし、亀仙人さまはちゃんとエロジジイであってほしい。

唯一ワクワクしたのは、“ホイポイカプセル”使用シーンかなぁ。

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2008年12月 2日 (火)

トロピック・サンダー/史上最低の作戦

Tropicthunder

ベン・スティラー監督、脚本、主演!
今年やたら出演作目白押しのジャック・ブラックと、今をときめくアイアンマン、ロバート・ダウニー・Jr.が夢の競演!!
この秋いちばんの期待作!と言っても過言ではない本作。
これを観ずして、クリスマスもお正月も迎えられませぬっ

<あらすじ>

落ち目の俳優ダグ・スピードマン(ベン・スティラー)は、ベトナム戦争回顧録「トロピック・サンダー」の映画化で再起を狙う。共演は、下ネタコメディアンのジェフ・ボートノイ(ジャック・ブラック)、オスカー俳優のカーク・ラザラス(ロバート・ダウニー・Jr.)など。映画はクランクインするが、俳優たちはみなワガママで早くも予算オーバー。プロデューサーは怒り狂う。そこで監督は、原作者“フォーリーフ”(ニック・ノルティ)の提案により、俳優たちをジャングルに放り出し、彼らのサバイバルを隠し撮りすることに。トロピック・サンダー/史上最低の作戦公式サイト

などとずいぶん熱く語りつつ、実はわたくし、こちらの作品を鑑賞するにあたり、とんでもない失態をやらかしてしまいました。
私としたことが・・・上映開始時刻に遅れてしまい、最初の5分を見損ねてしまったのです。
映画館に到着したときにはもう始まっていたんだけど、どうしてもその日観たかったし、なんとなくこの映画なら最初の数分見のがしたところで差し支えなさそうな気がしてsweat02
むりやり観てしまうことに。
シアター内に入ったときにはちょうど、“ふるちんのロバート・ダウニー・Jr.”が仁王立ちしているところでありました。
しかし・・・聞いたところによりますと、私が見のがした5分間にはめちゃ凝ったフェイク予告などがあり、カメオ出演てんこもりだったとか。。。
むむむむむ・・・なんということでしょう。これは悔しい!私のバカバカ!!
もう一回観たいよぅ~。えーんcrying

そんなわけで・・・個人的にやや消化不良な部分もある本作ですが。
これはもう期待通りのバカ!グロ!ド派手アクション!
イギリス人監督はいきなり退場するし、パンダめった刺しだし、麻薬組織のボスは『カンフーキッド』だし(知ってる人いるかしら)、ロバート・ダウニー・Jr.はずっと黒人だし。
戦争映画には“狂気”がつきものですが、この映画の登場人物たちも、みなさん軽〜くイっちゃってる感じ。
ときに笑いがブラック過ぎて、置いてけぼりをくらってしまうほどですsweat02

しかーし!!
誰よりもいちばんぶっ飛んだ狂気をはらんでいたのは、JBでもベンでもロバートでもありません。
ジャングルでサバイバルしなくても、映画産業の頂点で誰よりもアドレナリンを噴出しまくっている人物、を演じたあの人。

あまりの変貌ぶりに、途中まで全く気がつかなかった私。。。
マシュー・マコノヒーに“悪魔のささやきダンス”で迫る彼を見たとき、なぜか唐突に「まさか・・・この人は!!!」と思い至りました。
いったいぜんたいどうしちゃったんでしょう、彼。おもしろすぎるんですけど(≧∇≦)
特殊メイクによるビジュアルも、罵詈雑言吐きまくりのキャラクターも、これまでのイメージとはあまりにもかけ離れたもの。
なにがあったか知りませんが、ありえないハジケっぷりは見てて気持ちいいくらい。
その心意気やよし!!
最近下降ぎみだった彼の評価が、一気に上昇いたしましたupupup

豪華出演陣によるベン・スティラーのおバカアクション。
さまざまな映画のパロディも楽しい。
けれど一番の見どころは・・・ズバリ彼!!としか言いようがないです、ほんと。一見の価値アリshine

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2008年11月27日 (木)

僕らのミライへ逆回転

Bekindrewind

すっかり週いちペースの更新をキープしている今日この頃ですが、久々にとってもステキな映画に出会いました。
原題は、“Be Kind Rewined”。
レンタルビデオ屋さんの、「巻き戻して返してねheart」という決めゼリフだそうな。
それが『僕らのミライへ逆回転』とは・・・分かるような分からんようなナゾの邦題sweat02
まぁよくあるはなし。
すべてのVHSの中身を消してしまったジャックの強力な電磁波パワーで、
ミライへタイムスリップしちゃうわけではないのね。

<あらすじ>

下町の小さなレンタルビデオ店で働く青年マイク(モス・デフ)。しかし老朽化の進んだ建物は、再開発のため取り壊されようとしていた。ある日マイクは店長(ダニー・グローヴァー)から留守を任されるが、友人でトラブルメイカーのジェリー(ジャック・ブラック)に、店に置いてあるすべてのビデオテープの映像を消されてしまう。二人は考えたあげく、『ゴースト・バスターズ』や『ラッシュ・アワー2』など手作りでリメイクすることに。僕らのミライへ逆回転公式サイト

大好きなジャック・ブラックが出てるってだけで無条件にポイント高いんだけど、これはかなり気に入ってしまったかも。
とことんおバカで、とにかくハチャメチャなだけの映画かと思ってたんです。
良い意味で。JBだけに。
しかしこれは、れっきとしたミシェル・ゴンドリーの映画。
『エターナル・サンシャイン』や『恋愛睡眠のすすめ』の人だもの。
笑えるけれど、切なくてあったかくてキュートで、手作り感いっぱいで、ゴンドリーが愛してやまないもの・・・たとえば映画や、不器用に生きる人々への愛に満ち溢れていて、最後にはボロッボロ泣いちまいましたcrying

ジェリーらがリメイク・・・いやいや“Sweded”する映画のタイトルが、変にカルト系の映画ではなく、『ゴースト・バスターズ』や『ラッシュ・アワー』といった誰もが知ってる王道のハリウッド映画であるところがなんかイイ。
リメイクとは名ばかりのチープな映像も、
notesWho you gonna call?Ghostbusters!notes
という例のテーマソングが流れるだけで、めちゃテンション上がるし、ちゃんと『ゴーストバスターズ』に見えるから不思議です。
ジェリーたちと一緒に“ゴーストバスターズごっこ”をしている気分♪
いや彼らはあくまでも真剣なんだけどね。
それにしても・・・シガニー・ウィーバー役のオッサンには吹きました。
これは本人に怒られるだろうsweat02と思いながら観ていたら、ほんとうにシガニーさんが出てきて怒りはじめたので、かさねがさね吹きました。
シガニー・・・ステキなひとだ。惚れなおしたよ。

ジャックがジャッキーの役を演じたり、『ライオン・キング』の素晴らしさについて熱く語ったり、町中の人を巻き込んでSwededしているうちに、彼らの作品はハッとするほどクリエイティブなものになっていきます。
で、ラストは・・・・・・『ニュー・シネマ・パラダイス』じゃん!
ズルイ!泣くにきまってんじゃん!!うわーん・゚゚・(≧д≦)・゚゚・。

エンドクレジットでは、Swededな映像を観ることのできるサイトのアドレスがちらりと紹介されたりもしますが、
できれば必要な書類をすべて用意した上で、偉大なジャズミュージシャン、ファッツ・ウォーラーの生家であるあの店の列に並び、レンタルしたVHSで観たいshineと思いました。

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2008年11月19日 (水)

イーグル・アイ

Eagleeye

アクション映画の王道を行く作品!と思わせておいて、実はSF映画の王道だったりするのね。
「“女の声”はジュリアン・ムーア」という嘘八百な情報をどこかで耳にしていたため、てっきり後半、超A級ハッカーな感じのジュリアンがさっそうと登場するものとばかり思ってた。
確かにこのありがちなオチには、がっかりしちゃう人が多いのも頷けます。
製作総指揮がスピさんだからか、『マイノリティ・リポート』を思い出しました。

<あらすじ>

コピーショップで働くジェリーはある日、米軍で働く双子の兄が亡くなったという知らせを受ける。兄や家族とは何年も会っていなかった。葬式の帰りATMに立ち寄ると、なぜか口座には大金が振り込まれており、また自宅には大量の武器が届いていた。その直後ジェリーの携帯が鳴り、見知らぬ女の声で「FBIがやってくる。逃げろ」と言う。女の言う通り数秒後FBIがやってきて、ジェリーはテロリストと間違えられ拘束されてしまう。イーグル・アイ公式サイト

じゅうぶんハラハラしたし、じゅうぶん面白かったんです。
しかしなんというか・・・それ以上でもそれ以下でもないsweat02
主人公たちは次から次へと危機的状況へ陥るし、カーアクションは越ド派手なのに、なぜかイマイチ乗り切れなかった・・・というのが正直な感想。
スピーディー過ぎる展開についていけなかっただけかもbearing

すごく気に入ったところもあります。
それは・・・ズバリ!やることが極端過ぎて手がつけられないアリアたんの斬新なビジュアルshine
お母さんを爆弾にして、なにも知らない子供にスイッチを押させるだなんて、ほんとーにヒドイ女・・・てゆーかほとんど悪魔なのですが、見た目はとってもビューティフル!でカッコイイのだ。

シャイア・ラブーフ君もあいかわらず良かった。
すっかりスピさんファミリーの一員みたい。
シャイア君を初めて見たのはたぶん『コンスタンティン』だったと思いますが、あの頃に比べるとずいぶん精悍な感じになりました。
特別ハンサムってわけでもないのに不思議と存在感があって、コミカルな演技とか、いかにもフットワークの軽そうなところが見てて気持ちのよい俳優さんです。

今回、相手はいちおう一児の母で年の差ありそうだし、『スピード』のキアヌとサンドラ・ブロックみたいに安易に恋に落ちたりはしない方向かと思いきや・・・最後はちゃっかり。
「主人公が死ぬのはまずいんじゃね?」「ちゅーくらいしといた方がいいんじゃね?」というハリウッド的オトナの事情ってやつなんじゃね。

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2008年11月 6日 (木)

Watchmen Trailer

公開が待ちきれなくて、何度も観ちゃう予告編。

くうううぅぅぅ〜〜〜

ちょっとこれ・・・むちゃくちゃカッコいいんでないのsign02

さすが『300』のザック・スナイダー監督。なかなかヤルわねcatface

『Watchmen』は2009年春頃公開予定。
“第二のダークナイト”とか言われているそうで。期待は高まります。

途中、ロバート・ダウニー・Jrそっくりな人が火を吹いて?いますが、別人でしたsweat02
有名俳優をあまり起用していないところも、なんだかそそりますです。

『300』つながりでこっちも楽しみ♪

フランク・ミラー脚本・監督『The Spirit』
こちらはちょっと・・・いやかなりギャグっぽいsweat02とか言ったらミラー先生に怒られるかな。
だってぇ〜さみゅえるじゃくそんがcoldsweats01
アメリカではクリスマスに公開されるんですね。日本はいつごろになるんでしょう。
そして『シン・シティ』の続編はいつなんでしょう。

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2008年10月28日 (火)

アイアンマン

Ironman

今更レビュー第2弾!でございます。ガンバレ私!!
記憶によればこちらの作品、公開されて2日目くらいには観に行ったんだよぅー。なのに今頃・・・
このおサボリぐせ、なんとかしなければ。

<あらすじ>

米国政府と契約を結ぶ軍事企業スターク・インダストリーズの社長で、発明家でもあるトニー・スターク(ロバート・ダウニー・Jr)。ある日、新型兵器のデモ実験のためアフガニスタンへ行き実験を成功させるが、テロリストの襲撃を受け囚われの身となってしまう。テロリストたちの目的は、トニーに自分たちのための新型兵器を作らせることだった。しかしトニーは密かにパワードスーツを開発、それを着て見事脱出し生還する。しかしこの一件でショックを受けたトニーは、今後一切兵器開発を行わないことを宣言するのだった。アイアンマン公式サイト

今年はアメコミ映画祭り的なイキオイで、アメコミ原作ものの映画が次々と公開されておりますが、中でもこちら個人的に期待値かなり高めだった一作。

なんと言ってもキャスティングが渋いっす。
ロバート・ダウニー・Jrがコミックのヒーローを演じちゃうんだから。
それだけでもワクワクするではないですか。

で、観てみてどうだったのかと言いますと。
期待以上のオモシロさ!!めちゃ楽しかったわんhappy02
ここ最近のアメコミ映画の中では、『ダークナイト』の次くらいに気に入った!
(『ダークナイト』はいろんな意味で別格だからのう)

主人公がありがちな苦悩する若者、などではなくて、ノーテンキな“ちょいワルオヤジ”であるところがイイです。
ちょいワルっつっても、われらがトニー・スタークの場合ハンパなくて、超天才、超大富豪、しかもなにげに愛されキャラheartだったりするのね。
どんなに女グセが悪くても、破天荒でおイタが過ぎても、彼くらいのレベルになるともう誰も文句なんて言えないのだ。

ヒロインを演じるのは、久々グヴィネス・パルトロウ。ハチャメチャ天才社長の超有能秘